14インチの小径ホイールを生かして太足化!

リトルカブならではのコンパクトな車格を生かしながら、オフロードテイストを大胆にプラス。小粒ながらマッチョな存在感を放つ、ワイルド系カスタムに仕上げられている。ポイントは、純正の14インチホイールという“小ささ”をあえて武器にしていること。太めのオフロードタイヤを組み合わせることで、タイヤそのもののボリューム感が強調されている。
その太いタイヤを収めるため、フロントフォークは分割&溶接加工によってワイド化。単純にタイヤを交換するだけではなく、それに合わせて車体側にも手が入れられている。一方でボディは、カバーやキャリアなどを加工してできるだけスリムに。タイヤは太く、車体は細くという対比によって、14インチながら迫力のある足周りを作り出した。
ハンドルも幅を詰めてコンパクト化されており、全体のシルエットは実に軽快。大柄なオフロードマシンをそのまま縮小するのではなく、リトルカブ本来のサイズ感を残したままワイルドさを加えているのが面白い。
ワンオフのステンレス製サイドカバーでメカ感をプラス

ボディ周りでは、ウロコ模様のステンレス板を使ったワンオフのサイドカバーが目を引く。コンパクトにまとめた車体に金属の質感が加わることで、実用車だったリトルカブにタフな雰囲気をプラス。新品パーツをきれいに並べる方向ではなく、使い込んだ車体の表情を生かしているのも、このマシンの特徴だ。

リヤ周りも大胆に加工されている。リヤフェンダーをカットしてダックテール状に仕上げ、ルーカスタイプのテールランプを装着。さらにテールランプを収めるため、リヤキャリアを30mm上げて取り付けている。このわずかな位置変更によってリヤに腰高感が生まれ、太いオフロードタイヤとのバランスも整えられた。
赤いリヤショックも、グレーを基調としたボディのアクセントとして効果的。必要なものは残しながら、余分なボリュームを削っていくことで、リトルカブらしい小ささとオフロードマシンらしい力強さを両立している。
エンジンはノーマル! 低コストでも雰囲気は作れる
これだけ大胆なルックスながら、カスタムは低コストを意識して製作されている。エンジン周りには大掛かりなチューニングを施さず、ノーマルのまま。マフラーも新たに高価な社外品を購入するのではなく、余っていたダックス純正品を流用している。
しかも、すべてを新品同様に磨き上げてはいない。マフラーをはじめとした各部には適度な経年変化を残し、それを車体全体のキャラクターとして楽しんでいる。誌面に掲げられた「経年劣化お楽しみ中!」という言葉どおり、古さやヤレまで含めてカスタムの味にしてしまう発想だ。
小柄なオーナーにとって扱いやすいリトルカブの車格はそのままに、14インチの太足とスリムなボディメイクでハンター的なキャラクターを獲得。排気量アップや大掛かりなエンジンチューンに頼らなくても、アイデアと加工次第でここまで印象を変えられる。リトルカブならではの“小径ハンター”という楽しみ方を見せてくれる1台だ。
撮影したのはこのEVENT!

「奈良カブミーティングVol.11」
■日時:2021年11月14日(日)
■開催地:唐子・鑓遺跡史跡公園(奈良県)
こちらの車両は日本一参加者が集うカブイベント「奈良カブミーティング」で撮影されたもの。詳細はこちらのSNS(奈良カブ)をチェック!
【モトチャンプ】