SUVが並ぶラインナップに、原点の2シーターが戻ってきた!

スマートの始まりは1990年代。当時のダイムラー・ベンツと、スウォッチを擁するスイスのSMHが共同で設立したマイクロ・コンパクト・カー社がルーツだ。1996年には、パリのルーヴル美術館のガラスのピラミッドの下で、アート作品として披露された。1998年に2人乗りの「シティ・クーペ」として発売され、のちにフォーツーと名を変えて3世代にわたって生産が続いた。

向かって左が初代スマート。右が今回デビューしたスマート #2。

2019年には、メルセデス・ベンツとジーリー(浙江吉利控股集団)が合弁会社を設立し、スマートは電気自動車のブランドとして再出発した。

現在のラインナップは、コンパクトSUVのスマート #1、SUVクーペのスマート #3、ミッドサイズSUVのスマート #5。スマートというブランド名でありながら、最近はボディサイズの比較的大きなSUVモデルばかりが並んでいた。2024年にフォーツーの生産が終わってから、ラインナップに2シーターはない。スマート #2は、ブランドの原点である超小型の2シーターへの回帰を果たしたモデルというわけだ。

ホイールを四隅に配置した、初代から続くプロポーションを継承

スマート #2のボディサイズは、全長2746mm、ドアミラーを含む全幅1939mm、全高1555mm。ホイールベースは1875mmで、前後のオーバーハングは合わせて1m足らずにとどまる。ホイールをボディの四隅に寄せたスタンスは、初代から続くスマートの2シーターの特徴だ。

回転直径は、外側のタイヤが描く円の直径で測るカーブ・トゥ・カーブで6.95m。狭い街なかでの取り回しや駐車を想定したサイズとなっている。

ボディ構造には、初代から受け継がれてきた安全セル「トリディオン・セル」の次世代版「トリディオン・セル・エボ」を採用。キャビンを頑丈な骨格で囲みながら、ボディの外寸は大きくしていないという。

初代フォーツーを特徴づけた要素を現代の形で受け継ぐ

デザインを担当したのは、メルセデス・ベンツのグローバル・デザインチーム。ボリュームのある面を柔らかく彫り込み、親しみやすい雰囲気にまとめた。

smart #2

初代フォーツーのひと目でそれとわかる要素も引き継いでいる。ボディとルーフを塗り分ける2トーンのボディカラー、ルーフが浮いて見える「フローティングルーフ」、そしてスプリットテールゲートだ(2トーンの組み合わせは、プレミアムで選択可能)。

smart #2

フロントまわりは、丸みを帯びた短いノーズの中央に「smart」の文字を置く。灯火類は、スマートのロゴから着想を得たデザイン。ヘッドランプは「CyberSparksLED」と呼ぶLEDユニットで、おむすび型の上側の縁に沿ってLEDのラインが光る。バンパーの中央には、細長い穴を規則的に並べたパネルを配置し、ナンバープレートをその中に収めた。両端の縦長のスリットもアクセントになっている。

smart #2
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リヤまわりは、丸形のテールランプが特徴。ランプの内側には横線を重ねたグラフィックが入り、テールゲートの中央には「smart」の文字を配置する。

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スプリットテールゲートは、ガラスを含む上側が上に跳ね上がり、下側が手前に倒れる2分割式。倒した下側のパネルは荷物を載せる台になるほか、駐車中にはベンチとして腰掛けることもできる。荷室容量は305Lで、最大527Lまで拡大できる。

smart #2
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S字形のコクピットとベンチ状のシート。ダッシュボードには小物を取り付けられる「スマートピラー」を設置

インテリアは、スマートが「S字形のコクピット」と呼ぶダッシュボードまわりと、左右がひと続きになったベンチ状のシートで構成し、小さなキャビンを効率よく活用している。

メーターは8.8インチ、センタースクリーンは10.1インチ。ダッシュボードには、小型の機器を固定できる取り付け部「スマートピラー」を備える。

smart #2
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写真で見ると、メーターはステアリングの奥に独立した横長のフードに収められ、センタースクリーンはダッシュボードの上に立てて置かれている。スクリーンの下には物理スイッチが並ぶ。

エアベントはタービンのようなフィンをもつ丸形で、助手席側のダッシュボードには「#2」のロゴが型押しされている。室内の細部には、水面の波紋をモチーフにした意匠も取り入れた。

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新開発のECAプラットフォームに、後輪駆動とクラス初の5リンク式リヤサスペンションを組み合わせる

プラットフォームは、スマート #2のために新たに開発した「ECA(エレクトリック・コンパクト・アーキテクチャー)」。最高出力60kW、最大トルク130Nmの永久磁石同期モーターで後輪を駆動して、0-100km/h加速は11.6秒、最高速度は140km/h。車両重量は1140kgだ。リヤサスペンションは、このクラスで初めてとなる5リンク式を採用する。

バッテリーは容量35.8kWhのLFP(リン酸鉄リチウムイオン)で、航続距離はWLTPモードで290km(目標値)。DC急速充電は最大65kWに対応し、充電率10%から80%までを20分以内で充電できる見込みだ。

グレードは、欧州ではピュア、ピュア+、プレミアムの3種類と、限定車のクチュール・エディション。パリでの発表を受けて、欧州と中国で先行受注を始める。

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