給水でペラペラ→ブヨブヨで即冷却！　頭頂部を冷やすヘルメット内蔵型クールパッド【猛暑とバイク】

最高気温は35℃、湿度65％の猛暑日。天気は晴れ、絶好の実験環境……

モーターファンBIKESでは毎年恒例となった、「夏にバイク乗車時、少しでも暑さを凌げるアイテムはないか？」を探求する、灼熱時の実験・体感テスト企画。2025年も編集部が「これは快適だ！」と目を付け、自腹で購入したアイテム群をご紹介しよう（2025年は6点をテスト）。

第二弾となる今回は、本体を3分ほど水に浸すと水分が吸収されて膨らみ、冷却効果を発揮するヘルメット内装着型の「レインコア ヘルメット用アイスパッド」」をテスト。バイク用、自転車用、作業用など、真夏にヘルメット被る時に活用したい頭部のクーリングアイテムだ。

【実験データ】
・テスト日：2025年7月上旬の日中
・場所：千葉県某市
・当日の天気：晴れ時々曇り
・最高気温：35℃（気象庁発表）
・湿度：65%（気象庁発表）
・熱中症警戒アラート発令
・テスト環境：アスファルトの照り返しが物凄い。日なたの実測温度は45℃超
・体感温度：日差しが強い上に酷く蒸し暑い。時々日陰で休憩しないと熱中症になりそう。テスターに「これは罰ゲームか？」と思わせるほど、身体に堪える厳しい暑さ。テレビでは「日中はなるべく出歩かないように」との警告もあり
・テスト車両：ホンダ スーパーカブ50

レインコア ヘルメット用アイスパッド……1540円（税込）／送料無料（東京都）

「レインコア ヘルメット用アイスパッド」の概要

様々なタイプのヘルメットに対応する、ヘルメット内蔵型の頭部冷却用パッド。冷却効果に優れた「クリスタルポリマークーリング技術」を活かし、水に濡らすだけで吸収力の高いクリスタル（ポリマー粒子）が即座に冷却効果を発揮。パッド本体をしっとりと保ち、涼しさを維持してくれる。

まずはパッド全体を3分ほど水に浸し、内蔵されたクリスタル（ポリマー粒子）が水を完全に吸収するのを待って冷却技術を活性化させる。水の中から取り出したら余分な水を除去し、ヘルメット内にセットすれば準備完了。

約15cm×15cmの正方形パッド本体は耐久性に優れ、半永久的に再利用できる高品質の綿とポリエステル素材を採用。これらは無毒性なので、肌の弱い人や小さな子供でも安心して使用可能。使用後はお湯と石鹸で手洗いできるので、常に清潔さを保つことができる。

水を吸収しすぎると内蔵されたクリスタルが過度に膨張し、ステッチが解けてしまうことがあるので、パッドは水に長時間浸けておかないように要注意。なお海水は使用不可。

商品データ

「レインコア ヘルメット用アイスパッド」快適指数

バイク走行時　★★★★☆
信号待ち　★★★★☆
冷房の効いた室内　★★★★☆
利便性　★★★★☆
バイクとの相性　★★★★☆

アイスパッドを丸ごと水に浸せば、薄くてペラペラだった本体は水分を含み、厚みが増幅。手で触れてみると、ニュルニュルとしたゲル状に変化した。厚み2cmほどにふっくらと膨らんだアイスパッドは、ヒンヤリと冷えて暑い日には心地よい。

アイスパッドの固定は、本体の左右に接続されたマジックテープ紐を使用。今回は半キャップヘルメットとフルフェイスヘルメットで試してみたが、両者のアゴ紐には固定不可だった（届かなかった）ため、マジックテープ紐は不使用。

ヘルメット内の頭頂部にセットしたアイスパッドは、ヘルメットを被ってもズレることなく、ピッタリと密着。半キャップの場合、2cmほどに膨れたアイスパッドの厚みがモロに感じられ、「頭に物が乗っかっている」という若干の圧迫感あり。

また半キャップは頭上の厚みが増した分、アゴ紐の位置を変更する（アゴ紐を長く調整変更する）必要あり。一方、フルフェイスは半キャップとは異なり、頭部との密着度が高いため、「頭に物が乗っかっている」感覚がやや低い。この点は、2025年の1発目でテストした薄型の「アイスヘッド」とは明確に違う。

アイスパッドをヘルメット内に仕込み、被ってみた感覚としては、「じんわりと冷たい」。この点も“被った瞬間に即冷却”というイメージの強かった「アイスヘッド」とは決定的に異なる。

重さは乾燥時が約30g、水分を含んだ使用時が約165g（ともに実測値）。数字のみでイメージすると「やや重いかな」と感じるが、フニャフニャとした弾力性があるせいか、165gという重さは感じさせない。

アイスパッドをヘルメット内にセットして走行テスト！

今回は半キャップヘルメットとフルフェイスヘルメットで試乗テスト。両者とも当初「頭に物が乗っかっている」という若干の圧迫感はあったが、慣れてしまえば大きな違和感はなく、走行に関して特に支障はない。

走行中も頭部はじんわりと冷え、まずまず快適。特にシールドを閉じた状態のフルフェイスは、ヘルメット内部の温度が上昇するためか、頭が冷えている感触がはっきりと感じ取れる。

ただし頭部にも走行風が吹き込む半キャップ、またシールドを開けた状態のフルフェイスは、走行風の影響で冷却感が薄まってしまうイメージ。

酷暑の中でテストした今回の冷却持続時間は、半キャップ＆フルフェイスとも15分程度。再度水に濡らして軽く水分を拭えば、再び冷たさは復活。水はコンビニ等で手軽に入手できるのが嬉しいところだ。

走行中はヘルメット内で水が垂れることもない。使用後、アイスパッドを取り外してヘルメット内をチェックしてみたところ、じんわりと湿った程度。日陰で乾かすと、数時間で乾燥してくれた。

使用前に冷水・冷蔵庫・冷凍庫でギンギンに冷やす「アイスヘッド」とは違い、アイスパッドは水のみで手軽に冷やせるのが大きなポイント。アイスパッドは即効性よりも、利便性の高さを重視して製作されているのかなと感じた。

※注：上記はあくまでも筆者の感想です。個人の感覚・体質・健康状態、また気象状況等により感じ方は異なります。

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