制御プログラムやシャシーセッティングなどを含めた熟成が図られる可能性
ポルシェが開発を進める「カイエン」改良型プロトタイプが再び目撃された。現行3代目は2024年に大規模なアップデートを受けたばかりだが、内燃機関モデルの販売期間延長を見据え、さらなる商品力向上が図られるようだ。

今回確認されたテストカーは、これまで目撃されていた「カイエン GTS」とは異なり、「ターボ E-ハイブリッド」とみられるモデルである。
外観の変更はビッグマイナーチェンジというほどではないものの、フロントまわりには新たな意匠が確認できる。デイタイムランニングライト(DRL)は現行モデルよりシンプルなグラフィックへ変更される可能性が高く、フロントグリルも従来の2本バーから1本バータイプへ変更されるとみられる。

ヘッドライトには偽装が施されており、内部グラフィックにも手が加えられる可能性が高い。リアでは大幅な変更は見られないものの、ポルシェロゴやリアバンパー周辺にも偽装が施されており、細部のブラッシュアップが予定されているようだ。
インテリアについては現時点で大きな変更は確認できない。しかし、テスト車両ではデジタルメーターパネルが停止された状態で起動しており、別の計測機器で速度を表示していたことから、メーターディスプレイやソフトウェアのアップデートが実施される可能性もある。
今回のプロトタイプにはハイブリッドモデルの象徴ともいえるアシッドイエローのブレーキキャリパーは装着されていなかったものの、運転席側リアフェンダーには充電ポートを確認できることから、「ターボ E-ハイブリッド」である可能性は高い。
現行モデルは4.0L V8ツインターボエンジンに電気モーターを組み合わせ、システム最高出力729psを発生する。今回の改良で大幅な出力向上が行なわれるという情報はないが、制御プログラムやシャシーセッティングなどを含めた熟成が図られる可能性は十分考えられる。
今回のアップデートの背景には、ポルシェの電動化戦略の見直しがある。当初は「カイエン EV」の投入に合わせて内燃機関モデルを縮小していく計画だったが、世界的にEV需要の伸びが当初予想ほどではなかったことから方針を修正。現在はガソリン車、ハイブリッド車、EVを並行展開する戦略へと舵を切っている。
現行3代目カイエンは2018年にデビューし、2024年にはデザインだけでなくシャシーやパワートレーンまで含めた大規模改良を受けた。それでも商品力維持のために改良を重ねる姿勢からは、ポルシェが内燃機関モデルを今後も重要なラインアップとして位置付けていることがうかがえる。
劇的なデザイン変更こそなさそうだが、今回のアップデートによってカイエンの商品力はさらに高められることになりそうだ。電動化が進む時代だからこそ、熟成を重ねた内燃機関モデルの進化にも引き続き注目したい。









