Q:レブル250に乗っています。最近チェーンから「ガチャガチャ」と音がするようになりました。遊びを測ってみたら、場所によって張りが違うようです。こういう場合、どこを基準に見ればいいんでしょうか?

神奈川県/レブル女子さん

結論から言えば、チェーンの遊びは1か所だけ見て判断しないほうがいい。後輪を少しずつ動かしながら何か所かで確認し、まずは場所によってどれくらい差があるのかを見る。ちなみにレブル250のドライブチェーンの遊びは25〜35mm。確認方法はエンジンを止めてニュートラルにし、平坦な場所でサイドスタンドを立て、前後スプロケットの中央付近を上下に動かして確認する。規定範囲を外れている場合は調整や点検が必要になるが、50mm以上ある場合は走行NG。ここまで遊びが大きいときは、ただ張るだけで済ませず、チェーンやスプロケットの摩耗状態まで確認したい。

チェーンの“伸び”って、金属がビヨーンと伸びているわけじゃない

チェーンが「伸びた」といっても、プレートそのものが引っ張られて長くなっているわけではない。実際には、金属製のピンやブッシュの摺動部が少しずつ摩耗し、そのすき間の増加が各リンクで積み重なって、チェーン全体が長くなったような状態になる。

しかも摩耗は、いつも完全に均等とは限らない。リンクの動きが渋い部分や、ほかより摩耗が進んだ部分があれば、後輪を動かしたときに遊び量が変わって見えることがある。つまり「ここで測ったら緩かった=全体をそのまま張ればOK」とは限らないわけだ。

「一番緩い場所」じゃなく「一番張る場所」を見る

チェーンの遊びは、後輪を少しずつ動かしながら何か所かで確認する。レブル250の規定値は25〜35mm。例えば測る場所によって45mm、43mm、40mmと違っていた場合、基準にするのは45mmの場所ではなく、いちばん遊びが少ない40mmの場所だ。そこでも規定値の35mmを超えているので、チェーン調整が必要になる。

調整するときも、この「いちばん遊びが少ない場所」を基準に25〜35mmへ収める。いちばん緩い45mmの場所だけを見て規定値まで張ると、もともと40mmだった部分はさらにきつくなり、張りすぎるおそれがある。つまり「緩いところで合わせる」のではなく、「全周を確認して、いちばん張っているところを基準に合わせる」のがポイントだ。ただし、50mmと25mmのように場所による差が大きい場合は、単純に調整する前にリンクの固着や部分的な摩耗、スプロケットの状態まで確認したい。

ガチャガチャ音がするなら、張る前に“動き”も見る

音が出ているなら、遊び量だけでなくチェーンそのものの動きも見たい。チェーンの回転が滑らかでない場合や異音が出る場合は、まず清掃とチェーンルブなどの注油を行いたい。

後輪を少しずつ動かしながら、折れ曲がったまま戻りにくいリンクがないか、動きが渋いところがないかを確認する。清掃・給油しても硬い部分が残る、遊び量の差がかなり大きい、ガチャガチャ音が消えないという状態なら、単なる張り調整ではなく、部分的な摩耗や固着を考えたい。

スプロケットの歯も一緒に見る。歯先が細く尖っていたり、片側へ偏って摩耗していたりするなら、チェーンとの噛み合いも悪くなる。そこまで進んでいれば、チェーンだけでなく前後スプロケットも含めて交換を考えよう。

「合わせて終わり」はちょっと待った!

一般的には、リヤアクスルを緩め、左右のチェーンアジャスターで後輪位置を少しずつ動かして遊び量を合わせる。左右の位置がズレると後輪が斜めになるので、左右の基準位置を揃えることも重要だ。

調整後はリヤアクスルを規定トルクで固定し、アジャスター側も確実に固定する。そのあと、もう一度遊び量を確認する。アクスルを締めたことで数値がわずかに変わることもあるため、「合わせたから終了」ではなく、最後の再確認までがセットだ。

DIYで作業する場合は、対象年式のサービスマニュアルなどで正しい手順と締付トルクを確認したい。

「緩んだ=張る」で終わらせない

チェーンから音が出始めると、つい「緩んだかな?」と張りたくなる。でも、その前に後輪を動かして全周を見るだけで分かることは多い。

どこを見ても遊びが大きいなら調整を考える。場所による差が大きければ、リンクの固着や部分的な摩耗も確認する。清掃・注油しても滑らかに動かないなら、張るより交換を考えたほうがいい場合もある。

チェーン調整で大事なのは、指定された数字だけを見ることではない。その数字がチェーン全周でどう変わるのかを見ること。ガチャガチャ音は、ただ張れという合図ではなく、愛車のチェーンをじっくり見直すきっかけなのだ。

HONDA レブル250

ホンダ・レブル250は、低いシート高と扱いやすい車体で支持される249ccの軽二輪クルーザー。2025年モデルはハンドル形状とシート内部素材が見直され、快適性を向上。さらにクラッチレバー操作を自動化するHonda E-Clutch搭載タイプも加わった。最高出力26ps/9500rpm、最大トルク22N・m/6500rpm、シート高690mm。車両重量は通常モデル171kg、Honda E-Clutch搭載タイプ174kgとなる。

低いシート高と扱いやすさで人気のレブル250。2025年モデルでは快適性を高める改良が入り、Honda E-Clutch搭載タイプ(画像)も設定された。

【モトチャンプ編集部】