エアサス仕様でも筑波コース1000の40秒切りが見える!?

アワードを獲る美しさとサーキットを攻める速さを両立!

バリスのカーボンワイドボディを軸に、FEEL AIR V3エアサスやカスタムオーディオ、アルカンターラ&レザーで仕立てたインテリアまで徹底的に作り込まれたGR86。製作を手掛けたのは東京都品川区の“SHADOW in the knack yard”で、オーナーは同店スタッフの『りょうさん』だ。

東京オートサロン2025のバリスブースに展示されたこのマシンは、バリスの美しいワイドボディをそのままに、外装以外をほぼ作り直した一台。リヤシート部分にはエアサスのタンクとFOCALのオーディオシステムを美しくインストールするなど、イベント会場に置いて眺めても成立する仕上がりを追求している。

エクステリアも強烈だ。VARIS ARISING-IIフロントバンパーを筆頭に、カーボンボンネット、カーボンルーフ、サイドスポイラー、リヤディフューザー、GTウイングなどを投入。前後フェンダーも大幅にワイド化され、低く構えたスタンスとレーシーな造形を融合している。

このGR86は、オーナーのりょうさんが日頃の街乗りからドレスアップイベント、サーキット走行まで幅広く楽しんでいる車両だ。そうした使い方でも美しいコンディションを維持するため、ボディにはSHADOW in the knack yardが取り扱うコーティング材「アートデシャイン」を施工している。

今回はそんな“魅せるGR86”をイベント会場ではなく筑波サーキット・コース1000へ持ち込み、プロドライバーの菊地靖選手にもステアリングを託した。狙いは、このクルマの大きな特徴でもある「エアサス」が、本気のスポーツ走行でどこまで通用するのかを確かめることだ。

足まわりの主役はFEEL AIR V3。そこへカザマオートのフロントロアアーム、D-MAXのタイロッドエンド、クスコ製のリヤアッパー&ロアアーム、トレーリングアーム、テンションロッド、トーコントロールアームを組み合わせる。LSDもクスコTYPE-RSを投入し、単に車高を落として見せるだけではなく、アライメントセッティングや車高を上げた状態でのジオメトリーなど、SHADOW in the knack yardのノウハウによって走れる足まわりを構築している。

ブレーキもオリジナルランデュース製で、フロント6ポット、リヤ4ポットキャリパーに前後356mmローターという本格仕様。ホイールはボルクレーシング21A Spec-SRの10Jマイナス25、タイヤは前後255/35R18のヨコハマ・アドバンネオバAD09を組み合わせた。

一方、FA24本体には手を入れていない。MSTパフォーマンスのエアインテークとARMYTRIXのエキゾーストマニホールド&バルブトロニックエキゾーストシステムを中心とした、吸排気系のライトチューンだ。元々、速さだけを追求して作られたタイムアタックマシンではないのである。

そして実際に走らせてみると、菊地選手から返ってきた評価は予想以上に高かった。

「エアサスのデメリットとしては、ある程度沈み込んでいった時に、いきなりリジッドに近い感覚になるというのが挙げられる。もちろんその特性はこのエアサスにもあるけど、元々ストローク量の少ないGR86ってことを考えたら、エアサス化はほとんどデメリットがないと言ってもいい。それくらいストローク量がある範囲内の動きは自然だよ」

エアスプリング特有の限界領域での特性こそ感じられるものの、通常のストローク範囲では違和感なく動く。少なくとも「エアサスだからスポーツ走行には向かない」という従来のイメージとは大きく異なっていたという。それを裏付けるのがタイムだ。

他車との混走状態で、さらに菊地選手+同乗者という2名乗車。それでもAD09ネオバを履いた状態で記録したベストは42秒458だった。気温が高い時期の走行会だったことも考えれば、十分すぎるタイムといえよう。

「A052を履いて1人乗りだったら40秒切りも狙える。昔のエアサスとは別物だね。パワー系は吸排気系のみのライトチューンって考えたら、すごく速いよ」と菊地選手。

レーシングカーさながらのカーボンワイドボディをまといながら、車内にはエアサスタンクと本格的なカスタムオーディオをインストール。ドレスアップイベント会場ではアワードを獲得する作り込みを見せ、そのままサーキットへ持ち込めば、プロドライバーが驚くペースで周回できる。

“魅せる”と“走る”は、もはや相反するものではない。SHADOW in the knack yardがセットアップしたGR86は、現代のエアサスチューンが到達した領域を、タイムでも証明してみせたのだ。

PHOTO:土屋勇人(HAYATO Tsuchiya)

●取材協力:Shadow in the knack yard 東京都品川区広町1-3-22

「長く乗る人ほど差が出る、ボディ保護の新常識」次世代コーティング“アートデシャイン”徹底解剖

最先端ナノグラフェン・テクノロジーを採用したボディコーティング「アートデシャイン」。東京オートサロン2026のバリスブースでは、3台のFL5シビックタイプRを含む計8台の展示車両が、その圧倒的な輝きと防汚性能を実証した。過酷な会場環境でも差が出る、次世代コーティングの実力に迫る。

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