往年の「ZAPPER」を思わせるスタイリング

カワサキモータースジャパンは、レトロスポーツモデル「Z650RS」と、新たに加わる「Z650RS Black Ball Edition」を2026年10月1日に発売する。往年のスポーツモデルを思わせる姿に、現代のエンジンや電子制御を組み合わせたZ650RS。今回の注目は、車体の細部まで黒で統一したBlack Ball Editionの登場だ。標準モデルにはメタリックオーシャンブルーを設定し、同じシルエットから異なる個性を楽しめるラインアップとなる。
Z650RSのデザインは、かつて「ZAPPER」と呼ばれたカワサキのスポーツモデルから着想を得ている。コンパクトな車体と力強いエンジンを組み合わせた、その軽快なイメージを現代に受け継ぐ一台だ。
外観を特徴づけるのは、丸型ヘッドライトと、その上に並ぶ砲弾型のメーターユニット。ティアドロップ型の燃料タンクから、低くスリムなシート、テールカウルへと続く造形にも、往年のモデルを思わせる意匠が取り入れられている。各部の形状がつながり、車体全体で懐かしさを表現している点が印象的だ。
こうした伝統的なスタイルに、現在のライダーが求める扱いやすさを組み合わせているのがZ650RSの特徴となる。見た目に親しみを感じるベテランライダーはもちろん、クラシカルなデザインを新鮮に受け止める人にとっても、関心を引くモデルといえそうだ。標準モデルのメタリックオーシャンブルーは、その造形を色彩とともに楽しめる選択肢となっている。
細部まで黒をまとったBlack Ball Edition

新登場のBlack Ball Editionは、エボニー×メタリックスパークブラックのカラーリングを採用する。特徴は、燃料タンクなどの大きな外装部品だけでなく、ライダーの目に触れる細かなパーツにまで施されたブラック仕上げだ。
黒で統一されるのは、メーターベゼル、ヘッドライト、ブレーキとクラッチのレバー、ラジエータシュラウド、テールカバー、サイドカバーなど。さらに、タンクキャップ、ケースカバー、サイレンサーカバー、前後ホイールにもブラック仕上げを施している。車体上部から足元まで色調をそろえ、全体としてまとまりのある姿に仕立てた。
加えて、クラシカルなエンブレムを採用。レトロな造形を残しながら、黒を基調とすることで落ち着きのある表情を与えている。タンクの色だけを変える場合とは異なり、操作部分やホイールまで含めた仕上げが、このモデルの個性を支えている。
ブルーの標準モデルとブラックの新仕様では、同じ車体でも受ける印象が変わる。購入を検討する際には、色の好みに加え、各部の仕上げが生む雰囲気も比較のポイントになりそうだ。
レトロな姿を支えるエンジンと車体技術

Z650RSの魅力は外観だけにとどまらない。搭載するのは、Ninja 650やZ650にも採用されている水冷4ストローク並列2気筒エンジン。低中回転域で豊かなトルクを発生し、高回転域まで滑らかに回る特性を持つ。
また、トラクションコントロールシステム「KTRC」を搭載し、使いやすさにも配慮している。懐かしいシルエットの内側に電子制御技術を組み込む構成は、Z650RSが現代のレトロスポーツであることを示す要素だ。
車体には、エンジンを強度部材の一部として活用するダイヤモンドフレームを採用。カワサキ独自のトレリス構造によって、剛性としなやかさの両立を図っている。軽量でコンパクトな車体づくりとエンジンの特性を組み合わせ、デザインと走行面の双方からモデルの性格を形づくっている。
丸型ライトやタンクの造形を眺める楽しさに加え、走らせるための機構にも現代的な設計が息づく。こうした外観と中身の組み合わせが、Z650RSを選ぶうえでの大きな魅力となる。
価格は108万9000円から

メーカー希望小売価格は、標準モデルのZ650RSが108万9000円、Black Ball Editionが111万1000円で、いずれも税込み。両モデルの価格差は2万2000円となる。販売はカワサキプラザのみで、発売予定日は共通して2026年10月1日だ。
両モデルともABSを装着し、ETC2.0を標準装備する。また、購入後の維持を支える「カワサキケアモデル」に位置づけられている。1カ月目の点検に加え、3年間の定期点検と、オイルフィルターを含むオイル交換を無償で受けられる仕組みだ。車両そのものだけでなく、購入後のメンテナンスも含めて検討できる。
なお、表示価格にはカワサキケアとETC2.0、二輪車リサイクル費用が含まれる一方、保険料や消費税以外の税金、登録に伴う諸費用などは含まれない。
往年の雰囲気をブルーで楽しむか、細部まで黒で統一された姿を選ぶか。Black Ball Editionの追加によって、Z650RSはスタイルへの好みに応える選択肢を広げた。
主要諸元
型式:8BL-ER650R
全長×全幅×全高:2,065×800×1,115mm
軸間距離:1,405mm
最低地上高:125mm
シート高:800mm
車両重量:188kg
エンジン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
総排気量:649cm³
内径×行程:83.0×60.0mm
圧縮比:10.8:1
最高出力:50kW(68PS)/8,000rpm
最大トルク:63N・m(6.4kgf・m)/6,700rpm
燃料供給方式:フューエルインジェクション
始動方式:エレクトリックスターター
変速機:常時噛合式6段リターン
クラッチ:湿式多板
駆動方式:チェーン
フレーム:高張力鋼トレリス
フロントサスペンション:テレスコピック(インナーチューブ径41mm)
リヤサスペンション:スイングアーム(ホリゾンタルバックリンク、スプリングプリロード調整可能)
フロントブレーキ:外径300mmダブルディスク
リヤブレーキ:外径220mmシングルディスク
フロントタイヤ:120/70ZR17M/C(58W)
リヤタイヤ:160/60ZR17M/C(69W)
燃料タンク容量:12L
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
燃料消費率:23.6km/L(WMTCモード、クラス3-2、1名乗車時)
最小回転半径:2.6m
乗車定員:2名
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