
2026年5月に開催された「第18回モンキーミーティングin多摩」には500台以上ものモンキーや横型エンジン搭載車が参加した。大盛況だったわけで、カスタムされたモンキーたちも数多く取材することができた。その中でカワサキZ2風のスタイルにカスタムされたモンキーを過去の記事で紹介した。そのうちの1台であるタイガーラインを再現したオーナーである豆太郎さんのガレージに潜入取材することができた!

豆太郎さんはモンキーミーティングの常連参加者であり、これまでに複数台をカスタムして毎回異なるマシンで参加している。お話を聞いて感心してしまったのは塗装はもちろん、外装パーツや細かな部品などを自分で製作してしまうこと。しかも仕上がり具合はプロ顔負けといった具合で、技術もセンスも抜群なのだ。以前の記事で紹介したZ2スタイルのモンキーを見てもらえば納得してもらえることだろう。

ではなぜ豆太郎さんは自作することにこだわるのだろう。その理由が知りたくてガレージへお邪魔したわけだが、そもそも何かを作り出すことが好きな人だというのが結論。仕事は電材を扱う会社にお勤めだが、その前には電飾看板を作っていたという。何もない状態から看板を作り上げるわけで、その頃から自作魂が磨かれていったのだろう。

自作すると言っても道具がなければ話にならない。今ではガレージを建てて天候に左右されることなく思う存分に作業できるが、以前は青空の駐車場でコツコツと組み上げてきた。だから道具はそれほど必要ではなかったのだが、ガレージを建てる頃にはすっかり工作機器が揃っていた。

しかも多くの工作機器は中古だったり、友人知人から格安で譲ってもらったものばかり。有り余る資金で揃えたわけではないのだ。それというのも、豆太郎さんが長年かけて築き上げたモンキー仲間のネットワークが大きい。豆太郎さんがモンキーミーティングに参加するようになったのは10数年前のことで、その時にも自ら作り上げたグリーンの4Lモンキーを持ち込んだ。すると参加者たちによる人気投票で見事に表彰されることになった。

これでますますモンキーのカスタムにハマったわけだが、同好の士との繋がりも一気に広がる。やはり以前に記事で紹介した4MINIマニアの長澤さんとも交流が生まれ、モンキー関連のイベントでは顔馴染みの輪が広がるばかり。すると不要になった工具や機器、さらにはパーツが回ってくるようにもなる。

豆太郎さんが作り上げたマシンたちは後ほど別記事として紹介するとして、いずれも独自性を追求したカスタムが施されていることが特徴だ。最初に作り上げたモンキーは太足化に挑戦して前4.0J×10、後6.0J×10サイズのホイールに前100-80/10、後130-70/10というサイズのタイヤを履かせた。つまり前後ともサスペンションを広げなければならないわけで、市販パーツだけでないカスタム技が必要。

またこの時点でサイドカバーは自作したものを装着してあり、純正をベースにダクト付きとしている。樹脂素材の扱いに慣れていることを示しており、さらには塗装も自ら作業している。もちろん前後サスペンションも他車パーツを流用したり社外品を用いているが、最終的にまとめ上げるには塗装などのセンスも必要。それらをすべて自分でこなせるからこそのスタイルだ。

すでに4台のモンキーと1台のシャリイをカスタム済みで、いずれも世界に1台のマシンだけに保管する方法で悩んだ。そこで建てたのが現在のガレージなわけだが、普通にシャッターを開けただけではカスタムマシンたちを見ることはできない。ガレージ内を大きく2つに分け、道路側から見える部分を作業スペースにした。カスタムマシンたちは中央で仕切られたパーツ棚により人目につかないよう収納しているのだ。

悲しいことだが通行人に見られる場所に保管していると盗難の恐れがある。事実、豆太郎さんの近所に住む人が見える場所にモンキーを置いていたところ、しばらくして盗難に遭った。盗難に遭う前に「隠しておくといいよ」とアドバイスされたそうだが後の祭り。これまで取材したモンキーマニアは盗難に万全の対策をしていることが多く、なかにはマンションの部屋の中までエレベーターで運んでいるケースもあった。くれぐれも盗難には気をつけたいものだ。

そんな豆太郎さんが現在制作しているのは前後リジッドサスペンションのA型モンキー。太足化したところで作業はストップしているが、今後どのような姿になるのか楽しみ。いつかはモンキーミーティングで拝見することができるだろう。
