新型CBR1000RR-R FIREBLADEは3タイプ展開!HRC WORKS EDITIONを新設定

ホンダのスーパースポーツカテゴリーを担うフラッグシップモデル「CBR1000RR-R FIREBLADE」がフルモデルチェンジ。開発コンセプトは従来から掲げる「Total Control for the Track ~サーキットで本領発揮するマシン~」で、レースでの勝利と操る喜びを追求した。2027年モデルでは車両全体の約75%にあたる部品を新設計し、サーキットでの競争力を高めている。

ラインアップは、標準仕様の「FIREBLADE」、電子制御サスペンションを装備する「FIREBLADE SP」、そして新設定の「HRC WORKS EDITION」の3タイプ。HRC WORKS EDITIONはFIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)のホモロゲーションモデルとして開発された。一人乗り専用で、フロントウイングレットなど専用パーツを採用し、各国の法規に適合させることで公道走行にも対応する。

HRC WORKS EDITIONの車体には、CFRP製フロントウイングレット、フロントフェンダー、リアダクトカウルを装備。軽量化と空力性能の向上を図り、加速性能や旋回性に寄与する。サスペンションはÖHLINS製の機械式NPXフロントフォークとTTX36リアサスペンション、ブレーキはBREMBO製Hypure Sportsを採用した。

レースレギュレーションに対応するHRC Racing Kitも設定。PGM-FI・イグニッションユニット、ボトムニュートラルシフトシステム、ヘッドパイプカラー、スイングアームピボットカラーなどを用意する。なお、HRC Racing Kitを装着した場合、メーカー保証の適用外となる。

新型CBR1000RR-Rはフレームとスイングアームを刷新!横剛性を最適化

2027年モデルでは、サーキットでのコーナリング性能と加減速時の安定性を高めるため、アルミツインチューブフレームを新設計。ヘッドパイプの開口部を拡大し、横剛性を最適化した。エンジンシリンダーを吊るハンガーも、従来のスティフナー付き鋳造一体構造から別体ステーによるボルトオン構成へ変更している。

フレーム各部の見直しにより、ねじり剛性を維持しながら横剛性を従来モデル比20%低減。薄肉GDC(重力金型鋳造)製法を採用し、最薄部の肉厚を2mmとするなど、部位ごとに厚さを最適化した。これにより、FIREBLADEおよびFIREBLADE SPでは従来モデル比440gの軽量化を達成している。

アルミプレス構造のスイングアームも新設計。ピボットシャフト径を従来のΦ20mmからΦ17mmへ変更し、肉厚とピボット幅を調整した。ねじり剛性を維持しながら横剛性を12%低減し、コーナリング時のリアタイヤの接地感向上を図っている。

サスペンションは各タイプに合わせて減衰力を最適化。標準仕様のFIREBLADEはSHOWA製BPFフロントフォークとBFRC-liteリアサスペンションを継続採用する。FIREBLADE SPにはÖHLINS製の電子制御サスペンションを引き続き装備し、フロントにNXP Smart-EC3.0、リアにTTX36 Smart-EC3.0を採用した。

フューエルタンクにはチタンを使用。チタンのプレス技術と塗装技術の向上により、従来必要だったプラスチック製アウターシェルターを廃止し、軽量化を図った。FIREBLADE SP専用仕様では、タンクに手仕上げのヘアライン加工を施し、チタン材の一部を露出させたデザインを採用。両側面には、シルバーと黒で構成した新しい「Honda Flagship WING」エンブレムを配置している。

999cc直列4気筒エンジンに2段可変エアファンネルを初採用

パワーユニットは、水冷4ストロークDOHC4バルブの999cm³直列4気筒エンジン。Hondaの量産二輪車として初めて2段可変エアファンネルを採用した。

2段構造のエアファンネルがエンジン回転数に応じて上下にスライドし、吸気ポートの長さと太さを変化させる仕組みだ。11,750rpm以上ではエアファンネルが上方向にスライドして分割される。高回転域の出力を維持しながら低中回転域の出力を向上させ、エンジン全域での扱いやすさを高めている。

2モータースロットルバイワイヤシステムも電子制御の精度を向上。スロットルバルブの開閉をより細かく制御し、加速時のコントロール性と減速時のエンジンブレーキ性能を高めた。減速から加速への移行もスムーズにしている。

構成部品の素材も見直し、シリンダーヘッドカバーなどを従来のアルミからマグネシウム材に変更。FIREBLADE SPでは200g以上の軽量化を実現した。

DURABIOやリサイクル材を採用! サステナブルマテリアルを拡大

2027年モデルのCBR1000RR-R FIREBLADEシリーズは、全3タイプに4種類のサステナブルマテリアルを採用する。Hondaは2050年のサステナブルマテリアル率100%を目標に、再生材やバイオマス材の活用を進めている。

ウインドスクリーンには、植物由来のエンジニアリングプラスチック「DURABIO™」を採用。成形性や耐候性に優れ、傷が付きにくい特性を持つ素材で、耐久性と環境性能を両立する。

前後シートの底板には、自動車や家電製品などの製造・成形過程で生じた端材を再利用するプレコンシューマーリサイクル材を使用。エアクリーナーケースやサイドカバーなどには、家庭や商業施設などから回収した使用済み廃プラスチック由来のポストコンシューマーリサイクル材を採用した。

Honda Flagship WINGエンブレムには、廃車などから回収した使用済みアクリル樹脂を原料レベルまで戻して再生したケミカルリサイクルアクリル材を使用している。

※FIM:Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)
※440gの軽量化はFIREBLADEおよびFIREBLADE SPタイプ。
※CFRP:炭素繊維強化プラスチック。
※HRC Racing Kit装着時はメーカー保証適用外。
※DURABIO™は三菱ケミカル株式会社の登録商標。