公道での使いやすさを見据えた350ccモデル

KOVE JAPANは、EICMA2026で発表された新型「350RALLY」の情報を公開した。ダカールラリーを走るラリーレーサーをベースに公道走行へ対応させた450RALLYとは異なり、350RALLYは開発当初から公道用として設計されたトレールバイク。ラリーマシン直系の車体構成を取り入れながら、ツーリングでの使い勝手にも目を向けたモデルだ。

搭載するエンジンは、水冷4ストローク単気筒SOHCの349.9cc。最高出力は40.8PS/9000rpmで、トランスミッションは6速を採用する。乾燥重量は143kgと公表されており、長距離移動から未舗装路まで、幅広い場面での活躍が期待される。生産開始は2027年下半期の予定で、価格は未定。

350RALLYの大きな特徴が、スペック表で21.5Lとされる大容量燃料タンクだ。公称航続距離は最大600km。実際の航続距離は走行条件によって変わるものの、給油地点が限られる場所へのツーリングでも心強い装備となる。

タンクは450RALLYと同様、エンジンの左右に配置する方式を採用。燃料を低い位置に収めることで、大容量ながら低重心化を図っている。さらに、ライダーがまたがる部分のスリムさにも配慮。燃料搭載量を確保するだけでなく、ライディングポジションの自由度や車体の扱いやすさも追求した構成だ。

エンジンサイドのタンクを避けるため、排気系にはダウンタイプを採用している。このレイアウトは、EURO5+への対応に必要な触媒や大型サイレンサーを低い位置に収めることにもつながっている。

足まわりはフロント21インチ、リア18インチという本格的なオフロード志向の組み合わせ。フロントサスペンションのストロークは250mm、リアホイールストロークは230mmを確保する。シート高は890mmと高めの設定で、未舗装路での走行も視野に入れた車体設計がうかがえる。前後ABSも備えており、公道走行を想定した装備も押さえている。

フロントには、長距離の高速走行に対応するカウルとスクリーンを装備。ヘッドライトはKOVEのラリーマシンを思わせる横二眼のLEDタイプとし、ブランドの競技イメージを外観にも反映している。

ライディングモードはエコ、スポーツ、オフロードの3種類を用意し、TFTモニターも採用。公称最高速度は129km/hとなる。ラリースタイルの外観、大容量タンク、長いサスペンションストロークを組み合わせた350RALLYは、移動そのものと、その先の未舗装路を楽しみたいライダーにとって注目の一台といえるだろう。