新型DesertX Rallyが登場! オフロード性能を高めた第2世代モデル

ドゥカティは、アドベンチャーモデル「DesertX Rally」の第2世代モデルを発表した。

初代DesertX Rallyは2023年に登場し、国内外のラリー競技に参戦。エルツベルグロデオの「Iron Road Prolog」で2気筒クラスの2年連続優勝を果たしたほか、アルバニア・ラリーでも多気筒クラスで優勝するなど、競技を通じて走行性能を磨いてきた。

今回の新型モデルでは、こうしたレース活動やユーザーから得られたフィードバックを開発に反映。オフロードでの走破性や車体のコントロール性能を高めている。

エンジンには、排気量890ccの90度V型2気筒エンジンを搭載し、最高出力110PS、最大トルク92N・mを発揮する。低中回転域での扱いやすさを重視した特性とし、6種類のライディングモードを備える。

車体には新設計のモノコックフレームを採用。フロントサスペンションにはインナーチューブ径48mmのKYB製クローズドカートリッジ式フォークを装備し、ストローク量は250mmを確保した。

リヤにはフルフローター式サスペンションを採用し、ホイールトラベル量を240mmに設定。前後とも通常のDesertXより20mm長く、悪路走行時の衝撃吸収性や安定性を高めている。

さらに、オーリンズ製の調整式ステアリングダンパーや、タカサゴ・エクセル製のチューブレス対応スポークホイールを採用した。

装備面では、厚さ4mmのアルミニウム製スキッドプレート、18Lの樹脂製燃料タンク、ワンピース構造のラリーシートなどを備える。テルミニョーニ製のチタンエキゾーストも標準装備される。

新型DesertX Rallyは、2027年4月から欧州市場で販売を開始する予定だ。

新型Diavel V4に「S」グレードを追加! 168PSのV4エンジンを搭載

スポーツクルーザー「Diavel V4」も2027年モデルとして進化を遂げた。

新型Diavel V4では、従来の力強いスタイリングを継承しながら、上位モデル「Diavel V4 RS」に着想を得た新しいエアインテークやテールデザインを採用。ホイールのデザインも変更され、スポーティな印象を強めている。

エンジンには、最高出力168PSを発揮するV4グランツーリスモを搭載。電子制御の見直しによって低中回転域でのスロットルレスポンスを滑らかにし、日常走行での扱いやすさを高めた。

また、新たに「Ducati Quick Shift 2.0」を採用し、より素早く正確な変速操作に対応する。

装備面では、6.9インチのTFTディスプレイを採用。ディスプレイにはオプティカルボンディング技術を用い、視認性にも配慮している。

今回の大きな変更点が、新たに追加された「Diavel V4 S」だ。

V4 Sには、オーリンズ製の電子制御セミアクティブサスペンション「Smart EC 3.0」を搭載。ブレーキングやコーナリング、加速といった走行状況に応じて減衰力を自動調整し、スポーティな走行性能と快適性の両立を図っている。

このほか、軽量なリチウムイオンバッテリーやグリップヒーター、専用仕上げのホイールなどを標準装備する。

さらに、カラーリングや一部の装備を工場出荷時に選択できる「Ducati Factory Made」にも対応。ランボルギーニのパーソナライゼーションプログラムに由来する専用カラーなども用意される。

2027年のDiavelシリーズは、Diavel V4、Diavel V4 S、Diavel V4 RSの3モデルで展開される。

新型Panigale V2 SPは120PS! 世界選手権参戦を見据えた特別モデル

EICMA2026で発表されたPanigale V2

スーパースポーツモデル「Panigale V2」には、サーキット走行に特化した新型「Panigale V2 SP」が追加された。

新型Panigale V2 SPは、2027年からのスーパースポーツ世界選手権への参戦を見据えたホモロゲーションモデルとして開発された。

ベースとなるPanigale V2は、最高出力120PSのV型2気筒エンジンを搭載する軽量なスーパースポーツモデルだ。

2026年には、若手ライダーの育成を目的とした「Lenovo V2 Future Champs Academy」で使用され、ミサノ・サーキットでは1分39秒のラップタイムを記録。こうした競技活動で得られたデータが、新型SPの開発にも生かされている。

車体では、通常モデルよりも長いスイングアームを採用した。フロント側への荷重配分を高めることで、ブレーキング時やコーナー進入時の安定性、操縦精度を向上させている。

また、スイングアームの延長によって加速時のフロントタイヤの浮き上がりを抑え、エンジン出力を効率よく路面に伝えられるようにした。

足まわりには軽量な鍛造ホイールやオーリンズ製サスペンションを採用。ホイールの慣性モーメントを低減することで、切り返し時の俊敏性を高めている。

さらに、STM製の乾式クラッチを採用し、強い減速時の安定性を確保。クラッチのセッティングによって機械的なエンジンブレーキの特性を調整できるほか、専用の高性能エンジンオイルにも対応する。

外観には、ブラックを基調にホワイトのストライプを組み合わせた「ウィンターテスト」カラーを採用。高さを増したウインドスクリーンによって、高速走行時の空力性能も向上させた。

新型Panigale V2 SPは、2027年2月から販売を開始する予定だ。

新型Streetfighter V4 SPは214PS・188kg! カーボンホイールを標準装備

ネイキッドスポーツモデル「Streetfighter V4」にも、サーキット走行を重視した新型「Streetfighter V4 SP」が追加された。

新型Streetfighter V4 SPは、ドゥカティのスーパーバイクで培われた技術を取り入れた高性能モデルだ。

エンジンには、最高出力214PSを発揮するデスモセディチ・ストラダーレを搭載。車両重量は188kgで、Streetfighter V4 Sよりも1kg軽量化されている。

足まわりには、軽量なカーボンファイバー製ホイールを採用。ホイールの重量と慣性モーメントを低減することで、方向転換時の俊敏性やコーナリング中の操縦精度を高めた。

さらに、オーリンズ製の電子制御サスペンションを搭載し、走行状況に応じた車体制御を可能としている。

駆動系にはSTM製の乾式クラッチとDID製の軽量チェーンを採用。削り出しアルミニウム製の調整式ステップや調整可能なハンドルバーも備え、ライダーの好みに合わせてライディングポジションを変更できる。

ブレーキには、ブレンボ製MCSマスターシリンダーを採用した。また、サーキット走行時にブレーキキャリパーやディスクを冷却する、カーボンファイバー製の専用エアダクトも付属する。

外観には、SPモデルを象徴する「ウィンターテスト」カラーを採用。ブラックの車体にブラッシュドアルミニウム仕上げの燃料タンク、レッドのアクセントを組み合わせた。

新型Streetfighter V4 SPは、2027年3月から販売を開始する予定だ。

新型Panigale V4 SPは最高出力218PS! MotoGP由来の空力技術を採用

今回の発表で、サーキット走行を重視したモデルとして登場したのが、新型「Panigale V4 SP」だ。

新型Panigale V4 SPは、2027年型Panigale V4をベースに、MotoGPやスーパーバイク世界選手権で培われた技術を採用した特別モデルである。

エンジンには、最高出力218PSを発揮するデスモセディチ・ストラダーレを搭載。公道走行に対応しながら、サーキットでの高いパフォーマンスを追求している。

最大の特徴のひとつが、新しいエアロダイナミクスパッケージだ。

2026年のスーパーバイク世界選手権で使用されたPanigale V4 Rと同様の空力技術を採用し、通常のPanigale V4と比較して、時速270kmでのダウンフォースを25%向上。時速300kmでは6kg多くのダウンフォースを発生させる。

さらに、MotoGP由来の「コーナリング・サイドポッド」を採用した。

これは車体を大きく傾けた際にグラウンドエフェクトを発生させる装置で、バンク角が45度を超えるようなコーナリング時に効果を発揮する。

これによって、コーナリング中のグリップ性能や安定性を高め、より高い速度での旋回を可能にしている。

シャシーには、カーボンファイバー製ホイールやオーリンズ製「Smart EC 3.0」電子制御サスペンションを採用。調整式のリヤリンクや削り出しアルミニウム製ステップなども備え、サーキット走行に合わせた細かなセッティングに対応する。

また、トランスミッションには「Ducati Racing Gearbox with Neutral Lock」を採用した。

一般的なモーターサイクルでは、ニュートラルが1速と2速の間に配置されるが、このシステムではニュートラルを1速の下に配置している。

これにより、サーキットで2速から1速へシフトダウンする際などに、誤ってニュートラルに入るリスクを低減。エンジンブレーキが失われることを防ぎ、安定した減速操作を支援する。

さらに、STM製「EVO-SBK」乾式クラッチやDID製の軽量レーシングチェーン、ブレンボ製MCSマスターシリンダーなどを採用した。

外観にはブラックを基調としたウィンターテスト・カラーを採用し、ブラッシュドアルミニウム仕上げの燃料タンクを組み合わせている。

新型Panigale V4 SPは、2026年12月から欧州市場で販売を開始する予定だ。

EICMA2026で新型5モデルを発表! エンデューロ「Desmo250 EDS」も公開

EICMA2026:ドゥカティ・プレスカンファレンス

ドゥカティは今回のEICMA2026で、アドベンチャー、スポーツクルーザー、スーパースポーツ、ネイキッドスポーツといった幅広いカテゴリーの新型モデルを発表した。

DesertX Rallyではオフロード性能を高め、Diavel V4では新たにSグレードを追加。一方、Panigale V2 SP、Panigale V4 SP、Streetfighter V4 SPの3モデルでは、レース活動で培われた技術を市販車に展開している。

ドゥカティ・Desmo250 EDS

また、新たなエンデューロモデル「Desmo250 EDS」も先行公開された。

Desmo250 EDSは、ドゥカティが展開するオフロードモデルのラインアップを拡充するモデルで、2027年夏から欧州市場で販売を開始する予定だ。

このほか、XDiavelやScrambler Full Throttle、Multistrada V2などにも新しいカラーリングが追加される。

創業100周年を迎えたドゥカティは、今回のEICMA2026で5つの新型モデルを発表し、オンロードからオフロードまで幅広いラインアップを披露した。各モデルの日本国内への導入時期や販売価格についても、今後の発表に注目したい。