S2000を知り尽くした瀬戸自動車のL.S.D.セッティングが速さと扱いやすさを両立!

サーキットで速さを追求するとなれば、エンジンのパワーアップを考えがち。しかし、今回紹介するS2000は、エンジン本体には手を加えず、軽量化と足まわり、駆動系のチューニングによって速さを引き出している。

ベース車両はAP1型の最終モデルにあたる200型。購入時から内装が撤去された、いわゆるドンガラ仕様で、ヒーターやエアコンも取り外されていた。ダッシュボードも切断されていたが、現在は純正形状に戻し、ドア内張りやカーボン製センターコンソールも装着。走行に必要な装備を整えながら、車重は1150kg未満に抑えられているという。

外装にはJ’S RACING製フロントバンパー、15mmワイドのフロントフェンダー、VOLTEX製リアウイングを装着。さらにカーボンボンネットやFRP製ハードトップなど、軽量化と空力性能を意識したパーツが組み込まれている。

S2000を知り尽くした瀬戸自動車のLSDセッティングが速さと扱いやすさを両立!

エンジンとミッションはノーマルを維持しながら、吸排気系には無限製エキゾーストマニホールド、SARD製スポーツ触媒、瀬戸自動車製の一本出しマフラーを採用。吸気系には無限製カーボンインテークを組み合わせる。

今回、大きな進化を遂げたのが駆動系だ。S2000のチューニングを数多く手掛ける瀬戸自動車で機械式L.S.D.を組み込み、ファイナルギアも4.1から4.4に変更。

注目したいのは、単に機械式L.S.D.を装着しただけではなく、S2000の特性を熟知した瀬戸自動車ならではのセッティングが施されていること。汎用的な仕様ではなく、同店のノウハウを反映したセッティングによって、旋回性能とトラクションを高めながら、扱いやすい乗り味に仕上げられている。

それまでは純正のトルセンL.S.D.で走行していたが、機械式への変更によってコーナリング中の安定感が向上。立ち上がりでも両輪にしっかりと駆動力が伝わるようになった。オーナーも「めちゃくちゃ乗りやすい。旋回性能が凄く上がった」と、その違いを実感している。

装着タイヤはナンカンCR-Sで、サイズは235/45R17。以前の265幅からサイズダウンしたにも関わらず、ベストタイムは39秒2を記録。従来の自己ベストを約0.2秒上回った。気温が下がる冬場にはさらなるタイム短縮も期待できそうだ。

もともと軽快で楽しい走りが魅力だったというこのS2000。エンジンのパワーアップに頼らず、軽量化と駆動系の最適化で速さを引き出す。S2000を知り尽くした専門ショップのノウハウが、速さだけでなく扱いやすさにもつながっている好例といえるだろう。

以下は実際に試乗してみた筆者のインプレッション。近年ダウンサイジングターボが流行の中、エンジン回転が上がっていくたび、けたたましい振動を感じるVTECはノーマルエンジンでありながらとにかくレーシー!!

ピーキーといわれる前期型のAP1。進入で突っ込んでいったときにリアのストローク不足感から時折不安定感も見せたが、デフのセッティングも相まって乗りやすさを1周目から感じることができた安心感はデカい。

日光サーキットをCR-Sでありながら39.2秒で走れる実力は素のS2000のポテンシャルの高さもそうだが、普段からサーキットを走っているオーナーの力も大きそうだ。


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