空冷4スト単気筒SOHC2バルブエンジンを搭載したロングセラーモデル「ヤマハSR400/500(2型)」を1/12スケールのプラモデルで再現【AOSHIMA】

プラモデル、ミニカー、ラジコンカー、カプセルトイなどでおなじみの「AOSHIMA(株式会社 青島文化教材社)」から、1978年から2021年まで(SR500は1999年モデルまで)生産されたヤマハの超ロングセラーモデル「SR400/500」を1/12スケールで再現したプラモデルが登場。純正カラーの「グリタリングブラック」と「シルバー」の2タイプから選択可能。
REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)
株式会社 青島文化教材社 https://www.aoshima-bk.co.jp/

ザ・バイクシリーズ No.20 1/12 ヤマハ 1JR SR400 / 1JN SR500 ’96……価格:3080円(10%消費税込)

グリタリングブラック
グリタリングブラック
1994年モデル(2型)のヤマハ SR500。カラーはグリタリングブラック。

フロントにドラムブレーキを採用した、1996年モデルのSR400/500を1/12スケールでプラモデル化したキットが登場。このキットは、純正カラーの「グリタリングブラック」と「シルバー」の選択式。

芸術的造形美を誇る、空冷4スト単気筒SOHC2バルブエンジンのエンジン。レトロな雰囲気のフロントドラムブレーキ。シンプルながら趣のある車体デザインなど、各部を細部まで精密に再現。

ステムと車軸は金属製ビスを採用し、強度を確保しつつ、組み立てやすい設計。スロットルワイヤ、ブレーキホースなどにビニールパイプを導入。またリアサスペンションに金属製のスプリングを使用するなど、限りなく“ホンモノ”に近付けた各部の仕上がりには脱帽。

商品詳細

ブランド:AOSHIMA
仕様:プラモデル
シリーズ:ザ・バイク No.20
スケール:1/12
発売月:2023年12月発売中
価格:3080円(10%消費税込)
JANコード:4905083-067116
発売元:株式会社 青島文化教材社
https://www.aoshima-bk.co.jp/
≪注意≫
※写真は試作品。実際の商品とは仕様が異なる場合があります。

シンプルな空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブ399cc/499ccエンジンを搭載。始動方式はキックのみという独自路線を貫徹

シンプルな空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブエンジンにはキックスターターを採用。セルモーターはなく、エンジン始動は足踏みによるクランキングのみ。初めて扱う人は、それなりの慣れが必要だ。
デコンプレバー(人差し指と中指で握ったレバー)こそ、キックスターター式を採用するSRならではの装備。レバーを握ると排気バルブが開放され、ピストン上昇時の圧を抜く仕組み。これを使うと上死点を探し出す時の操作(踏)力が軽減される。

1978年から2021年まで(SR500は1999年モデルまで)生産されたヤマハの超ロングセラーモデル「SR400/500」は、シンプルな空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブエンジンを搭載。クラシカルなデザイン、エンジン始動方式はキックのみ等々、初代から最終型まで変わらないポリシーを貫いた伝説のモデルだ。

400と500は排気量、エンジン細部、カラーリングやデザインを除き、外装パーツや足周りは基本的に共通(年式により異なる場合あり)。SR400は排気量399ccで、ボア径Φ87mm×67.2mmのショートストローク型。SR500は排気量499ccで、ボア径Φ87mm×84mmのショートストローク型。

SR400は普通二輪免許(中型二輪免許)で運転可能だが、SR500は大型二輪免許が必要。特に試験場での一発試験のみだった「限定解除」時代、SR500のステータスは高く、特にSR400オーナーからは憧れの眼差しでリスペクトされた。

SR400/500はカスタムベースとしても高い人気を獲得。絶版となった現在でもカフェレーサー、アメリカン、トラッカー等々、様々なスタイルのSR改が誕生している。

ロングセラーモデル、ヤマハ SR400/500の代表車をプレイバック!

1978年モデル(1型/初代)

1978年式のヤマハ SR400。シートカウルはダートトラックレーサーをイメージしてデザインされた。400はグラブバーがなく、スポーティーなイメージ。
1978年式のヤマハ SR500。アップハンドル、分厚いダブルシート、グラブバーを装備するなど、初期型の400と500はコンセプトが異なる。

1978年に登場した初期型のSR400/500は、フロントに19インチホイールを履き、強制開閉式キャブレターを採用。フューエルタンクは通称「ナロータンク」と呼ばれる細い形状のものを採用。フロントブレーキはディスク式。なおディスクローター+ディスクキャリパーの取り付けは、3型以降とは反対となる左側。

1980年モデル(1型/キャストホイール版)

写真はヤマハ SR400。

発売1年半後にモデルチェンジを果たし、車名は「SR400SP」「SR500SP」に変更。当時スポーツバイクに必須だった大八キャストホイールを履き、スポーティなイメージとなった。

1985年モデル(2型/F18インチ・Fドラムブレーキ版)

写真はヤマハ SR400。

フルモデルチェンジにより、SR400/500はフロントホイールが19インチから18インチに小径化。クラシカルなイメージを高めるため、フロントブレーキはドラム式を採用。フューエルタンク容量は12Lから14Lに大型化され、側面がやや膨らんだ形状にチェンジ。同モデルは「2型」と呼ばれ、2000年まで継続された。なおSR500は1999年モデルで生産終了。

2001年モデル(3型/Fディスクブレーキ版)

写真はヤマハ SR400。

2001年適用の排出ガス規制に適合させるため、フルモデルチェンジを敢行(SR400のみ)。主な変更点はキャブレターを負圧式BSTから同じく負圧式のBSRに変更し、エアインダクションシステム(AI)を採用。フロントブレーキはディスク式に変更された(ディスクローター+ディスクキャリパーの取り付けは初代モデルとは反対となる右側)。同モデルは「3型」と呼ばれ、2008年まで継続。

2010年モデル(4型/フューエルインジェクジョン版)

写真はヤマハ SR400。

新たな排気ガス規制に適合させるため、吸気システムにフューエルインジェクジョン(F.I.)を採用。見た目は2001年とほとんど変わらないないが、フューエルタンクの底部はキャブレターモデルと全くの別物。サイドカバーやシートも新設計。このモデルは「4型」と呼ばれ、2017年まで継続。

2019年モデル(5型/24馬力版)

写真はヤマハ SR400 40th Anniversary Edition。

SRらしさはそのままに、平成28年排出ガス規制に適合した「5型」が2018年11月にデリバリー開始。さらに発売40周年を記念した「SR400 40th Anniversary Edition」も500台限定発売された。エンジンの最高出力は26psから24psに低下。

2021年モデル(最終型/ファイナルエディション)

上/SR400 Final Edition Limited:ヤマハブラック、下左/SR400 Final Edition:ダークグレーメタリックN、R400 FinalEdition ダルパープリッシュブルーメタリックX

1978年の初代発売以後、熟成と進化を重ねてきたSR400だが、日本国内向けモデルの生産終了がアナウンス。「SR400 Final Edition Limited」は、多くの歴代SRファンに愛されてきた“ブラック”を採用。職人の手作業によるサンバーストを施したフューエルタンク、シリアルナンバー入り電鋳エンブレム、真鍮製音叉エンブレム、本革調シート、新色アルマイトのホイールリム、“Final Edition”を記した黒い文字盤のメーターなどを装備し、“SR400”の有終の美を飾る、ヤマハのモノ創りを集結させた。「SR400 Final Edition」は、歴代モデルを彷彿させるグラフィックパターンを採用したシンプルな “ダークグレー”と親しみやすく温もりを感じさせる“ブルー”の2色を設定。

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