カワサキから新230ccモデルが秋頃発売! メグロS1/W230

昨年秋のジャパンモビリティショー2023で発表された軽二輪モデルのメグロS1とW230が、大阪モーターサイクルショー2024にも展示された。まだ詳細は発表されていないものの、車体を見る限りカラーリング以外はほぼ共通。ランニングコストの安い250ccクラスのレトロ系シングルということで、人気が出るのは間違いないだろう。

REPORT&PHOTO●川島秀俊

※2024年3月25日 記事の内容に間違いがありました。修正し、お詫び申し上げます。
大阪モーターサイクルショー2024に並べられたメグロS1(左)とW230(右)。基本的には同じスペックの車両だが、異なるブランドで展開することにより、それぞれの個性が楽しめる。どちらも秋頃の発売ということで、詳細は今後の発表を待ちたい。

メグロK3に続くカワサキ発のヘリテージモデル
230ccのメグロS1は爆売れ確定か?

2021年に発売され、即完売となったメグロK3の存在は記憶に新しい。カワサキがW800をベースに往年のブランドを復刻させた特別なモデルだが、あまりの人気から2022年に新たな排ガス規制に対応させて再販したほどだ。そんなセンセーショナルを巻き起こしたメグロのラインアップが、いよいよ軽二輪クラスに降臨する。

昨年秋のジャパンモビリティショー2023に続き、大阪モーターサイクルショー2024に展示されたメグロS1。エンジンはKLX230と同系統の空冷シングルだが、丸みを帯びたクランクケースカバーなどで独自のレトロテイストに仕上げられている。ベースとなるのは、今回のショーで横に並べられたW230。カラーリング以外の違いはわからなかったが、今後のリリースで詳細が明らかになるだろう。

仮に色違いというだけで、メグロブランドの価値はあるのだろうか? これはW800をベースにしたメグロK3の成功例から、間違いなく『ある』といえる。しかも軽量でランニングコストの安い250ccクラスとなれば、ビギナーからダウンサイジングしたい年配ライダーまで、伝統ある“メグロ”を所有する魅力を感じるはずだ。W230との価格差はあるはずだが、所有感とリセールバリューを考慮すればプラスに働くのは容易に想像できる。もちろん、デザインやブランドの好みが大前提ではあるが、ネオクラシックの本流を求めるならメグロS1は外せない存在といえるだろう。

W230をベースに、専用エンブレムやメッキ仕上げのタンクなど、プレミアムなヘリテージモデルとして用意されるメグロS1。発売は秋頃で、初期ロットは争奪戦が予想される。
後方から見ると、メッキパーツやシートの白いパイピングが上品なアクセントになっているのがわかる。重厚になりすぎない、絶妙な渋さに仕上げる。
純正装着のマフラーは、クラシックテイストあふれるキャブトンタイプ。カスタムしなくても、ノーマルで十分にスタイリッシュだ。
エンジンはKLX230と同系統の空冷SOHC2バルブ単気筒を搭載。クラシカルなクランクケースカバーのほか、ヘッド形状も異なることから、出力特性が変更されている可能性が高い。
専用エンブレムを囲むように、メッキ仕上げが施されるタンク。ラバー製のタンクパッドがクラシカルな雰囲気を盛り上げる。
丸いヘッドライトはLED仕様で、ネオクラシックな存在感を演出。正面から見ると、兄弟車のW230もフォークブーツを装備しており、見分けるのが難しい。

エストレヤ以来の手軽なクラシックモデル
おしゃれでカジュアルなW230が誕生!

大型二輪のラインアップで、確固たる人気を誇っているのがW800。バーチカルツインの鼓動とクラシカルなルックスは、ファン垂涎のキャラクターだ。そんなW800の弟分として、230cc空冷シングルエンジンを搭載するW230が大阪モーターサイクルショー2024でもお披露目された。カワサキで250ccクラスの空冷単気筒クラシックモデルといえば、2017年に生産を終了したエストレヤ以来の存在。KLX230と同系統の空冷シングルエンジンをレトロな外観にリファインして搭載し、手軽に乗れるネオクラシックモデルとして秋頃に発売される予定だ。

今回のショーでは兄弟車のメグロS1と並んでいたのが印象的だったが、そこで明らかになったのがキャラクターの違い。メグロS1が伝統的なビンテージテイストなのに対し、W230はカジュアルに乗れる適度なレトロ感に仕上がっていた。スペックや仕様の詳細は未発表なので2台の比較は後日になるが、とりあえず言えることは「見た目で好きな方を選んでOK」ということ。年配だからメグロとか、女性だからW230なんて決めつける必要はナシ! 自由にオートバイを楽しむうえで、選択肢を用意してくれたカワサキに拍手を贈りたい。

重厚な雰囲気のW800とは違い、カジュアルなテイストに仕上げられたW230。年齢や性別を問わず、誰が乗っても絵になるスタイルだ。SNS映えするのは間違いないだろう。
深めの前後フェンダーはクラシカルな演出だけでなく、実用面でも泥ハネを抑えて重宝しそう。街乗りからツーリングまで、オールマイティに活躍しそうだ。
タイヤサイズは250ccクラスの車格に合わせ、フロント90/90-18、リヤ110/90-17というナローサイズ。エストレヤと同じことから、似たようなハンドリングを予想させる。
仕様の発表はまだなので確定ではないが、KLX230系のエンジンということでミッションは6速リターン式と思われる。エストレヤが5速だったことを考慮すると、正常進化した走りが楽しめそうだ。
白いパイピングを境に、ツートンカラーで仕上げられたシート。発売時のカラーバリエーションで、どのような色分けでデザインされるのか楽しみなポイントだ。
オーソドックスなリヤのダブルサス、レトロ感あふれるキャブトンタイプのマフラーなど、構成パーツはネオレトロというよりクラシックの本流! カスタムパーツの充実も期待できそうだ。

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