ただ美しいだけじゃない。XS650エンジンにカワサキ車のミッション! ヤマハ×カワサキの合体技|ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー2024

腰下であるクランクケースのトランスミッション部(後ろ側)に、カワサキの大型車用ミッションを丸ごと合体。クランクシャフトとトランスミッションの駆動は、ビンテージムード満点のチェーン方式を採用。
2024年12月1日(日)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された日本最大級のカスタムカー&カスタムバイクイベント「ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー(HCS)2024」。32回目を迎えるこのイベントには、ビルダーたちが手掛けたハイレベルな作品が全国から集結。写真は1970年に発売開始されたヤマハのビンテージモデル「XS650」をベースにした美しいカスタム。XS650のエンジンにカワサキ車のミッションをドッキングさせているのがポイントだ。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
イベント主催:MOONEYES(ムーンアイズ) https://www.mooneyes.co.jp/
RODSTAR(ロッドスター) http://rodstar.jp/
RODSTAR(ロッドスター)の公式フェイスブック https://www.facebook.com/rodstarmotorcycle/?ref=embed_page

ベース車両:ヤマハXS650 製作:RODSTAR(ロッドスター)

ビンテージモデルのヤマハXS650をベースに、アルミのガソリンタンクやシートカウル、肉厚のブロックパターンタイヤなどでダートトラックスタイルにカスタマイズ。レトロな風貌の空冷4ストツインエンジンの各カバー類にはメッキ加工を施し、マシン全体のトータルバランスを向上。
フレームはほぼワンオフ製作。美しいアールを描き、アルミパネルをコーディネイトしたスイングアームも独自にデザインされたワンオフ。
丸形ヘッドライトを埋め込んだフロントマスク、絞り込まれたガソリンタンク、コンパクトにまとめたサイドカウル一体型のシングルシート&シートカウルでワイルドなトラッカースタイルを獲得。
前後ホイールは大径のハブを導入した18インチのスポーク型を採用。タイヤはダート走行やダートトラックスタイルに適したブロックパターンタイプ。サイズは扁平率の高い肉厚の前120/90-18、後130/80-18を選択。
1970年に発売されたヤマハのビンテージモデル・XS650。空冷4ストローク2気筒SOHC 2バルブ653ccエンジンを搭載。

ゴージャスな雰囲気のダートトラックスタイル

1970年に発売開始されたヤマハのツインエンジンモデル「XS650」をベースに、アルミのガソリンタンクやシートカウル、肉厚のブロックパターンタイヤなどでダートトラック風に仕上げた、ゴージャスな雰囲気のカスタム。

会場では数あるカスタムバイクの中でも、一際目立っていたこのマシン。製作したのは、福島県会津若松市にあるカスタムショップ「RODSTAR(ロッドスター)」。

美を追求したリジッドサスペンションを採用した前後の足周り、後方にオフセットしたフラットなイメージのハンドル、リアタイヤの前部にレイアウトされたアルミ製の電装系収納ボックスなど、ホットロッド・カスタムショーの舞台に相応しい、思わずも見とれてしまうような美しい一台に仕上げられている。

XS650の腰下にカワサキ車のミッション部を合体

エンジンはシリンダーヘッドとシリンダーの腰上はXS650。クランクケース部の腰下は、クランクシャフトが収まる前半分はXS650。ただしトランスミッションが収まる後ろ半分は、匠のワザを駆使してカワサキ車用をドッキング。ヤマハ車とカワサキ車をコラボさせた、独自のカスタムが施されている。

バイクカスタムのプロが放つ、ヤマハ車とカワサキ車のエンジン合体の作業の模様は、下記のRODSTAR(ロッドスター)公式フェイスブックでも公開中。

RODSTAR(ロッドスター)公式フェイスブック https://www.facebook.com/rodstarmotorcycle/?ref=embed_page

腰下(クランクケース部)のトランスミッション部にカワサキの大型車用ミッション部分を合体。
ジェネレーター(発電機)が固定されたクランクシャフト側(左側)と、トランスミッション側(右側)の駆動は、ビンテージハーレーを彷彿させるチェーン駆動方式を採用。
腰下に固定されたクランクケースカバーには、YAMAHA×KAWASAKIのロゴを配置。
写真は車体右側からトランスミッション部を見たところ。XS650の腰下の後ろに、カワサキ車のミッションが配置されているのが確認できる。ミッションカバーはメッキ加工済み。
吸気系は4ストローク用レーシングキャブレターとして一世を風靡したケーヒンCRを採用。ちなみにCRの後継モデルは、加速ポンプを備えた現在でも人気のFCR。

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