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部品用品ブースの中でも注目度の高かったカエディア
2025年3月28日(金)~30日(日)にかけて開催された『第52回東京モーターサイクルショー』は、昨年と同じ東京ビッグサイトを会場としながらも、前回までの西館1~4ホールから東館1~3、8ホールへと変更。出展したオートバイと部品用品のメーカーは過去最高となる180社、3日間の入場者数は11万8812人を記録した。
出展者の中でも部品用品メーカーブースの注目度は高く、各ブースには市販前提の参考出品や発売間もない新製品が並び、会場限定特価で製品を販売するメーカーもあって、連日多くの来場者で賑わっていた。そのような部品用品メーカーの中でも大変な盛況ぶりを見せていたのが、スマホホルダーやUSB電源、ライディングギアでライダーにお馴染みの「Kaedear(カエディア)」だ。

同社は新製品の展示だけではなく、スペシャルゲストにFIM世界耐久ロードレースに参戦する石塚健選手をはじめ、『バッドボーイズ』の佐田正樹さん、武井ドンゲバビーさんなどのお笑いタレントや、バイクインフルエンサーのバイク大好きフォアグラさん(以下、フォアグラさん)、べんぞーバイクネタ専門家さんを招き、トークセッションやサイン会、カエディア製チェーンロックの強度を証明するパフォーマンスなどを開催。ブースを訪れた人を楽しませるプログラムを充実させていた。
元バイク屋YouTuberがオススメするカエディアの逸品3選
スペシャルゲストの中でもYouTubeを視聴するバイクファンにもっとも馴染み深いのがフォアグラさんだろう。登録者数13万人超える人気YouTuberの彼は、元バイク屋目線のわかりやすい解説動画によって人気を集めている。

『東京モーターサイクルショー』にフォアグラさんがゲスト出演するのは3年連続となり、2023年にカエディアとのコラボグローブが発売された際には、大手インターネット通販サイトのAmazonでわずか12時間の間に1000個を販売。発売から約1年で販売数1万点を超える大ヒットを記録した。これを機にフォアグラさんのバイク用品ブランド『Foie Gear』に注目が集まるようになった。

今回はそんなフォアグラさんに「アヒルがオススメするカエディア製品」を3製品挙げてもらうことにした。
スマートディスプレイ KDR-D11
バイク用スマートディスプレイとは、スマホと連携してカーナビや電話、音楽などを利用できるできるディスプレイのこと。インカムと連動することで電話連絡やメッセージ、メール着信、ニュース、天気などを確認できる。バイクの振動や雨、熱に強く、スマホをバイクにマウントする必要がないためスマホが故障する心配がなく、出発の準備が短縮につながる便利なアイテムだ。

カエディアのKDR-D11は、ディスプレイ機能に特化したシンプルなスマートディスプレイだ。4.5インチのコンパクトなモニターながら昼間でも見やすく、タッチパネル対応なので感覚的な操作が可能。上位モデルのKDR-D21とはドラレコ 機能とタイヤ空気圧センサーが備わらない以外、性能面でほとんど変わらない。

「スマホをバイクにマウントして使うのと違って、スマートディスプレイは振動で壊れることもなければ、落下の心配もありません。おまけに熱暴走や熱停止、雨にも強いのです。そして、グローブを装着しての使用を前提にしているのでアイコンが大きく操作性の良いインターフェイス。KDR-D11は自分も自費で購入して使っていますが、配線が少ないので取り付けもとっても簡単。ドラレコ機能が備わらないエントリーモデルながら3万円を切る価格はリーズナブルだと思います。私のようにドラレコをすでに愛車に装着している人や、価格面でも技術適合品なのでスマートディスプレイの購入を躊躇していた人にオススメしたい逸品です」(フォアグラさん)

SP-GUARDタイプ パッドチェーン KDR-LK2S
独自技術による焼き入れ処理をした特殊合金チェーンを使用し、油圧カッターなどの無音の攻撃に対抗できることにフォーカスした表面硬度の高さが自慢のチェーンロック。 超極薄0.6mmの鍵穴とS字形状などのアンチピッキング技術とアンチドリルプレートを使用した純銅製シリンダーは、精密に加工により耐久性に優れ、高い防犯性能を発揮する。

屋外で使用するバイク用のカギはゴミや埃が鍵穴に侵入してロックが解錠できなくなるトラブルが一定数発生する。しかし、この製品は防塵シャッターの採用に加えて、高品質なシリンダーを採用することで、そのようなトラブルを防止する構造となっている(定期的に鍵専用潤滑材の使用が必要)。

また、分厚いEVAスリーブでチェーンを被い、施錠時のホイールへの傷つきを防止。加えて、バイクに触れるとイモビライザーが作動してアラームが鳴る事を警告するセキュリティ警告文を印字したデザインにより盗難被害を最大限に抑制する。サイズは1000~3000mmまで5種類を用意。

「カエディアのHPでも謳っているようにプロの窃盗団が使用するサンダーのような工具にはチェーンロックは太刀打ちできませんが、油圧カッターにはSP-GUARDシリーズのKDR-LK2Sは優れた防犯効果を発揮します。実際にYouTubeの企画でこの製品を自費購入し、ボルトカッターで切断を試みましたが、まったく歯が立ちませんでした。この製品の弱点は露出したチェーンの表面がちょっと錆びやすいことくらいですが、強度には影響がありません。KDR-LK2Sとバーロックあるいはディスクロックなどを併用して使うことで、複数の工具を用意しなければならない状況を作り出すことがバイクの盗難対策になると思います」(フォアグラさん)
フォアグラさん監修グローブシリーズ
2023年に発売を開始した『フォアグラさん バイクが上手くなるグローブ』は、人気Youtuberフォアグラさんが監修し、ライディング上達のために「素手に近い操作性」と「安心して乗れる安全性」を追求した春秋用グローブだ。

使えば使うほど手に馴染む高品質なパキスタン製ゴートレザーを採用し、耐久性の高さと手にしっかりフィットする伸縮性を実現。グローブの手のひら側は薄めのレザーになってはいるが、転倒時の接触部分には強化されたプロテクションを備え、手の甲にはプロテクターが付き、レバー邪魔にならないように少し浮かせた構造としたことで、優れた操作性と安全性を両立させている。もちろん、タッチパネルへも対応する。手首にはフォアグラさんの監修品であることが一目でわかるロゴを配置した(ロゴなしバージョンものちに発売された)。しかも、5830円という大変リーズナブルな価格で販売を開始したのだ。

この製品が大ヒットしたことにより、続いてグローブとしての機能はそのままに通気性を確保した『フォアグラさん バイクが上手くなるグローブ夏用』がリリースされ、2024年には防寒性能を強化した『フォアグラさん 天然皮革なのに温かいグローブ』(冬用)が販売された。
じつは筆者も昨年秋に『フォアグラさん 天然皮革なのに温かいグローブ』を購入。ワンシーズン実際に使用してみたが、冬用グローブとしては操作性が良好で、しかもグリップヒーターなしで厳寒の中を走っても快適にライディングすることができた。若干気になったのは長時間着用を続けると内側に手の湿気がたまり、機密性が高いためか湿気が抜けにくいこと。
あとは手のひら側に可能であれば滑り止め機能が欲しかったくらい。まあ、使用後は忘れずにグローブの中へ乾燥剤を入れておけば問題ないし、滑り止め機能は“あれば”程度のこと。もちろん、このグローブよりも高品質な製品が世の中にはあるのだろうが、価格を考えると現状でこれ以上の製品はないと思う。大変気に入ったので夏用の購入も考えてはいるのだが、できればブラックとブラウンだけでなく、熱の溜まりにくいホワイトもラインナップに加えて欲しい。

「昔から自分の考える理想のグローブを作りたかったのですが、カエディアさんにご協力頂いたことで実現できました。素手と変わりがない操作性を得るために中国製の安価なレザーではなく高品質なゴートレザーを使用し、フローティング構造のプロテクターを採用するなど、私のこだわりが詰まったグローブです。それでいて多くの人に手に取ってもらうために限界まで価格を抑えました。そのせいでカエディアの社長さんをずいぶん泣かせてしまいましたが……(笑)。初心者からベテランまでの多くの人に使ってもらいたいグローブです。流通コストを抑えるために販売はAmazonでの限定となります。よろしくお願いします!」(フォアグラさん)
続々登場予定のカエディア×フォアグラさんの新製品
また、今回の『東京モーターサイクルショー』では、カエディアとフォアグラさんの最新コラボ製品が参考出展されていた。それは『FoieGear』ブランドで販売を予定している『1年で通年着られるジャケット』だ。

この製品は軽量なメッシュ素材のジャケットでありながら、アルミインナーを備えたライディングジャケットで、1年を通じて快適なライディングを楽しめるというもの。もちろん、安全性も考慮しており、プロテクターを内部に組み入れることもできる。価格や発売時期などは未定だが、これまでありそうでなかった製品だけに発売が楽しみだ。
カエディアとフォアグラさんのコラボは今後もまだまだ続き、ほかにも新製品の企画が進んでいるらしい。新製品の発表はTouTube番組『バイク大好きフォアグラさん』の中でいち早く紹介されるはずなので、気になる人はまめにチェックしよう。
