オイルメーカーのヘルメット!? 帝都産業の「TEITO FF922」はコスパ抜群!! カーボンヘルメットも開発中!【東京モーターサイクルショー2025】

リーズナブルな化学合成油として多くのライダーに愛用されている「TEITO PREMIUM M4S」。その販売元のTEITOこと帝都産業が『第52回東京モーターサイクルショー』に出展。お馴染みのオイル以外にも昨年末から販売を開始したコスパに優れたコスパに優れたフルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」を展示。それ以外にも現在開発中のカーボンタイプのジェットヘルメットも初お披露目。今回は新製品のヘルメットを中心にTEITOブースを紹介する。
REPORT&PHOTO:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu)

コスパに優れたエンジンオイルでライダーの支持を集める帝都産業

JASO(日本自動車規格)のMA2、API規格のSNを取得したメイド・イン・ジャパンの化学合成油エンジンオイルでありながら大手ネット通販サイトで4L缶で5000円を切る安価な価格設定で多くのライダーから支持を集めている「TEITO PREMIUM M4S」。そんなコスパの優れたオイルを販売しているのが、TEITOこと帝都産業株式会社だ。

『第52回東京モーターサイクルショー』のTEITOこと帝都産業のブース。

鉱物油をベースに水素化分解によって精製されたグループ3のVHVI(鉱物油をもとに化学合成油に準じた基準に精製した高性能オイル)ながら安価な価格を実現できた背景には、広告宣伝費用や中間マージンを削ったWeb販売での展開によるところが大きい。

コストパフォーマンスに優れた化学合成油として、ライダーからじわじわと人気を集めている「TEITO PREMIUM M4S」。昨今の物価高の中でも4L缶で5000円を切る価格で販売されている。

この製品はリッタークラスのスーパースポーツでサーキットを全開走行するような高温・高負荷の連続走行するような場合はともかくとして、通勤通学などの日常ユースやツーリング、ちょっとしたスポーツ走行程度ならまったく問題なく使用できるバランスの取れたエンジンオイルと言えるだろう。

実際に筆者もホンダ・スーパーカブ110やスズキGN125Hにこのオイルを使用しているが、夏場に使用しても熱ダレなどの問題もなく、シフトタッチも良好で、まったく問題はなく使用できている。

価格だけでなくデザインも優れたTEITOブランドのヘルメット

そんな帝都産業が2025年3月28日(金)~30日(日)にかけて開催された『第52回東京モーターサイクルショー』でブースを構えていたので覗いてみたところ、定評のあるエンジンオイルや販売開始間もない燃料添加剤「TEITO SWEEPER G5」と並んでTEITOブランドのバイク用ヘルメットが展示されているのを見つけた。

帝都産業が昨年末に販売を開始したフルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」。同社らしく高品質でありながら価格を抑えたヘルメットだ。機能面に優れているだけでなく、カラーは個性的でデザインもなかなかカッコイイ。
帝都産業のブースで展示された「TEITO PREMIUM M4S」。これまでの10W-40に加えて、昨今採用の多い5W-40の化学合成油も販売を開始した。
ガソリン車とディーゼル車のどちらにも使用できる燃料添加剤。給油時にタンクに適量を投入することで良好なコンディションを維持し、燃料の酸化防止性能に優れ防錆効果も付与するので、長期保管する車両にもオススメだ。バイク愛好家にとっては4ストロークだけでなく2ストロークエンジンにも使用できるところが嬉しい。

同社は1947年に創業したバイク用品メーカーとしては長い歴史を持つ企業だ。1985年には日本初の屋根付き三輪バイク「ジャイロスニーカー」を開発し、わが国における宅配ピザの元祖であるドミノピザ1号店へ4台納入し、今日のデリバリーバイクの礎を築いたほか、2005年には首都大学東京(現・東京都立大学)とLPGスクーターの共同開発を行い販売するなど、多くの実績を持つ企業でもある。

帝都産業は台湾のTHHヘルメットの正規代理店でもある。フルフェイス、ジェット、オフロード と様々なタイプを展開する。

そんな帝都産業はこれまでにもバイク用エンジンオイル以外にもドライブレコーダー機能を持つBluetoothインカムを販売するほか、台湾からTHH製ヘルメットを輸入販売をするなど、コスパに優れたさまざまな商品でライダーのバイクライフを支えてきた。そんな同社が昨年末に満を持して発表したのが、フルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」だった。

デュアルBluetoothチップ搭載により、音楽を聴きながらインカム通話ができる「音声ミックス」を実現させたインカムの「TEITO T2インターコム」。6枚のカラーパネルが付属(オプションではなく)するので気分やヘルメットカラーに合わせて着せ替えが可能だ。

この製品はSG規格に適合した全排気量対応のヘルメットで、インナーバイザーやインカムホール、インカムケーブルホルダーなどを標準装備する。独自設計のエアロフォルムは走行中の空気の流れを滑らかにし、風圧によるヘルメットの押し込みや浮き上がりを軽減。さらに頭頂部の前後と顎部分に設けられた大型ベンチレーションによりヘルメット内部に取り入れた空気を効率よく流すことで実現した高い快適性も自慢だ。さらにMとそれ以外のサイズで帽体を変えているのもこだわりとなっている。

フルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」のソリッドカラー。ホワイト、マットブラック、マットグレーの3色を展開。
フルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」のオーロラカラー。オーロラパール、オーロラブルー、オーロラグリーン、オーロラレッドパール、オーロラホワイトの5色を展開。
フルフェイスヘルメットの「TEITO FF922」のヘアライン。ヘアラインブラックとヘアラインシルバーの2色を展開。

また、この製品の優れたところは機能だけではない。ベーシックな「ソリッド」以外にも、光の当たり方によって色調が変化する「オーロラモデル」、アルミにヘアライン加工を施したような質感の高い塗装の「ヘアライン」を用意。この製品ならではのデザイン上の個性となっている。

帝都産業のブースに並ぶTEITOブランドのヘルメット。

価格は「ソリッド」が2万1450円、「オーロラ」が2万4200円、「ヘアライン」が2万7500円となる。サイズはM/L/XL/XXLの4種類。ヘルメットで気になる重量は約1650g(±50g)となる。販売はエンジンオイルと同じくWeb販売が中心となる。
(価格はいずれも税込)

初公開のカーボンタイプのジェットヘルメットは期待大!

今回、帝都産業のブースでは販売中の「TEITO FF922」のほかに、初お披露目となるカーボンタイプのジェットヘルメットが展示されていた。試作品の参考出品ということで、詳細なスペックは明らかにはされてはいなかったが、手に持った重量はかなり軽く、長距離ツーリングでもライダーの負担は小さくなりそうだ。

写真左のヘルメットが現在、帝都産業が製品化を進めているカーボンタイプのジェットヘルメット。

気になる価格を尋ねたところ「いくらだったら欲しいですか?」と逆に質問されてしまった。品質・使用感ともになかなか良さそうだったので「5万円以下なら購入を検討したい」と伝えたところ。説明員はニヤリと口元を歪ませて「どうぞご期待ください」と述べる。ユーザーフレンドリーなTEITOのことだから、ひょっとするとこちらの期待を良い方向で裏切る戦略的なプライスを打ち出してくれるのかもしれない。販売時期は未定とのことだが、こちらもコスパの良さが期待ができそうな製品である。

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著者プロフィール

山崎 龍 近影

山崎 龍

フリーライター。1973年東京生まれ。自動車雑誌編集者を経てフリーに。クルマやバイクが一応の専門だが、…