プジョー・シティスター125RS|国産車とはひと味違う、密かなラグジュアリー系スクーターだ。

レトロスタイルで人気のジャンゴに対して今風の近代的デザインが採用されたスマートなモデルがシティスター125だ。基本バリエーションは試乗車のRSと、スマートモーションの2タイプがある。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
取材協力●aidea 株式会社

※2020年4月15日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ディテール解説

プジョー・シティスター125RS
左右にセパレートされた4灯式ランプ。下側のメイン2灯はハロゲンの35Wバルブを使用。上段はポジションランプとして機能する。フロントシールドはスモークカラー。V字状フロントグリルのノーズにはプジョー・ライオンのオーナメントが掲げられている。
プジョー・シティスター125RS
120/70-13サイズのフロントタイヤはセルビア産ミシュラン製のチューブレスタイヤ。ABS付きシングルディスクブレーキにはNISSIN製ピンスライド式油圧キャリパーを採用。シンクロ・ブレーキ・コンセプトと呼ばれる前後連動ブレーキシステムが装備されている。
プジョー・シティスター125RS
ゴム製マットが敷かれたフロアはフラットなステップスルータイプ。足は前方に突っ張ることができるので、減速Gにも耐えやすい。ニーグリップできないスクーターでも上体の姿勢を安定させやすい。
プジョー・シティスター125RS
オートマチック式無段自動変速を採用した駆動系。大型エアクリーナーと共にデザインがスタイリッシュ。ケースカバーは艶のある美しい仕上がりだ。
プジョー・シティスター125RS
PowerMotion125エンジンを搭載。ボリュームのある楕円断面形状のメッキマフラーを合わせている。タイヤはミシュラン製POWER。130/60-13インチサイズのチューブレス。
プジョー・シティスター125RS
ユニットスイング式サスペンションには5段階プリロード調節できる2本ショックが装備されている。ハブ部がオフセットされたリヤホイールを採用。油圧ディスクブレーキにはNISSIN製のピンスライド式キャリパーが装備されている。
プジョー・シティスター125RS
各部に使われている部品から個性的な香りを漂わせているハンドル周辺のデザイン。ボリューム感のある車体デザインのわりにハンドル幅はスリム。車幅は750mmだ。
プジョー・シティスター125RS
良く目立つ赤いスイッチがホーンボタン。咄嗟の時に操作しやすいベストポジションにある。中央がプッシュキャンセル式ウインカースイッチ、上段がヘッドランプの上下光軸を切り替えるディマースイッチ。パッシングスイッチは向こう側にあり人差指で操作する。
プジョー・シティスター125RS
ハンドル右側のスイッチは二つのみ。下の赤いのがエンジン始動用のスターターボタン。黒いスライドスイッチはハザードスイッチだ。
プジョー・シティスター125RS
ゴージャスな3眼メーターを採用。左から速度計、各種インフォメーション用モノクロ液晶ディスプレイ。そして右側が回転計。左右はアナログ表示式で速度計はマイル表示もある160km/hスケール。10,000rpmスケール500rpm刻みの回転計は反時計回りの表示方式がユニークだ。
プジョー・シティスター125RS
左膝前に位置する蓋つきのポケットには、12V電源が取り出せるアクセサリーソケットが装備されている。
プジョー・シティスター125RS
ユーティリティハンガー(コンビニフック)はフロント内側ボードに埋め込み収納されている。
プジョー・シティスター125RS
フロアステップ後方、シート下左側の蓋はキーロックで開閉でき、中には給油口がある。タンク容量は9Lだ。
プジョー・シティスター125RS
後席ライダー用ピリオンステップはラバー付き。使用時、収納時共になかなかスマートなデザインだ。
プジョー・シティスター125RS
オシャレな赤いダブルステッチ採用のダブルシートは見た目も座り心地もなかなかゴージャス。
プジョー・シティスター125RS
写真のジェットヘルメットは後方に収納できる。前方には少しコンパクトなヘルメットが収納できる。
プジョー・シティスター125RS
ご覧の通り、シート下の収納スペースはかなり大きい。底面に凹凸があり、深さはそれほどではないが、使い勝手は良い。
プジョー・シティスター125RS
これを開発したデザイナーのこだわりを感じさせてくれる上品に仕上げられたテールビュー。ライン状のテールライトと左右に分割された5連ライトはLED式だ。腰回りをグルリとカバーする艶ありブラックのグラブバーも力強さが漂う。

主要諸元

全長×全幅×全高:1,985mm×750mm×1,300mm
ホイールベース:1,430mm
シート高:795mm
乾燥重量:150kg

エンジン:水冷4ストローク SOHC 4バルブ単気筒(Power Motionエンジン)
排気量:124.7㎤
内径×行程:57mm×48.9mm
最高出力:10.6kW(14,4ps)/9,000rpm
最大トルク:11.9Nm(1,2kg・m)/7,000rpm
燃料供給方式:燃料噴射式
始動方式:セルフ式
変速方式:オート
燃料タンク容量:9L

サスペンション(前/後):油圧式テレスコピック/油圧式ショックアブソーバー(5段階調整可)
タイヤ(前/後):120/70-13″/130/60-13″
ブレーキ(前/後):ディスク(ABS)/ディスク (CBS)

生産国:フランス

ライダープロフィール

プジョー・シティスター125RS
近田茂
元モト・ライダー誌の創刊スタッフ編集部員を経てフリーランスに。約36年の時を経てモーターファン バイクスのライターへ。ツーリングも含め、常にオーナー気分でじっくりと乗り込んだ上での記事作成に努めている。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…