スーパーカブ110にドライブレコーダーを装着してみた

ドラレコによって記録された映像がもしものときに味方となってくれたり、安全運転の意識を高めてくれるのではないかと思います。そこでスーパーカブ110にもドラレコを装着することにしました。二輪車用のドラレコはいくつかのメーカーが製造販売していますが、そうした中から今回、デイトナ製のM777Dという製品を取り付けることにしました。

ドライブレコーダーはツーリングの思い出も記録してくれる

 四輪車ではドライブレコーダーの装備が当たり前になってきています。社会問題になっている「あおり運転」の被害から身を守ったり、事故や事件の検証にも役立ってくれるドラレコは、安全装備ともいえるアイテムなのです。そんなありがたい装置ならばぜひともスーパーカブ110にも取り付けたいと考えました。なぜなら、車体の小さなスーパーカブ110で走っていると、四輪車にたびたびあおられていたからです。

 これはスーパーカブに限った話じゃないのですが、小柄なバイクは四輪車から見るとどうやら邪魔な存在らしく、脇スレスレを抜いて行ったり、躊躇なく割り込んでくるドライバーもいます。こちらがよけたりブレーキをかけなければぶつかってしまうといった状況も一度や二度じゃありません。ドラレコの装着でそれらがなくなるわけじゃありませんが、もしものときの証拠にはなります。

 また、事故に遭遇した場合の事実関係を立証するにもドラレコは重要な役割を果たしてくれます。四輪車と接触して転倒した場合にはライダーが負傷する確率が高いです。ケガの程度にもよりますが、救急車で病院に運ばれることも少なくありません。その間に事故検証が行われ、十中八九ドライバーは自分に非がないと訴えます。ボクの経験でいえば、四輪車が急な車線変更をしてぶつかったのに、バイクがローリングしながら走ってきてぶつけられたとドライバーは主張しました。まぁそんなもんです。その場で反論できない立場にあるライダーは、たいてい悪者扱いされます。理不尽極まりないですね。こうした不利益を被らないためにもドラレコは必須だと思います。

 それと、一時停止をしたしないといった違反の事実関係を明確にするにもドラレコは役立ちます。という具合に、さまざまな状況で事実の立証ができるドラレコの装備は、自らの安全走行も含めて、不安要素を取り除ける頼りになるアイテムなのです。そしてもうひとつ、ドライブレコーダーに記録された映像は、ツーリングの思い出として残しておくこともできます。

スマホナビなどの増設を考えて電源ユニットを装備する

デイトナ製アクセサリー電源ユニット D-UNIT™
USBなどの12Vアクセサリー電源を一括管理。電源供給のON/OFFはメインキーと連動。3,300円(税込)

 今後はナビも装着する予定なので、この際に電源を容易に取れるようにしておくことにしました。アクセサリーごとにいちいち配線をしていたのでは手間もかかりますし、配線だらけになってしまうのもスマートじゃないですからね。そこで同じデイトナ製のアクセサリー電源ユニットD-UNITという製品を取り付けることにしました。最大4つのアクセサリーが接続できる電源ユニットで、内蔵の低背ブレードヒューズを20A以下で必要なアンペア数に設定できるようになっています。いずれにしても、アクセサリーの増設に利便性を発揮してくれそうです。

 D-UNITの装着に当たっては、スーパーカブの限られたスペースのどこに収納するかが問題でした。まあ考えていてもらちがあかないので、なにはともあれ車体のカバー類を取り外していきました。スーパーカブの配線類はすべてカバーによって目隠しされているので、D-UNIT本体はもちろん、ドライブレコーダーM777Dの配線もすべてカバー内に収めてスッキリと仕上げたいのが人情です。

 こうしてカバー類を取り外して電装パーツがむき出しになったところでD-UNITのメイン配線をバッテリー端子に接続します。その後テスターを使ってユニットの動作確認をします。とくに問題がなかったので、次にACC配線を探します。ACC配線はメインキー(イグニッション)をオンにしたときに電気が流れる配線で、ヘッドライトとかホーンなどにつながっている1つのコードがそうです。 ACCに接続しないとつねに電気が流れっぱなしになってしまって具合が悪いのです。ドライブレコーダーはメインキーがオンのときに動作してくれればいいし、電気が流れっぱなしだとバッテリーあがりも心配ですからね。

 D-UNIT本体の設置場所を探った結果、バッテリー前方にあるちょっとしたスペースに収まることが分かりました。なのでその付近でACC配線はないかとテスターを使って探したところ、テールランプの配線がそうだと判明しました。そこで配線コードを切断して二股ギボシ端子を接続。そこにD-UNITDの配線とテールランプの配線を接続しました。

 

主だったカバーが取り外せたら、配線の取り回しを確認すると同時に、D-UNIT本体の収納場所をどこにするか確認
テスターを使ってD-UNITの動作確認をしたのち、適切なACC配線を探すと同時に、バッテリー端子に接続する
テールランプの配線コードがACC配線なので、そこに二股ギボシ端子を取り付けユニットのACCコードを接続
D-UNIT本体がバッテリー近くに設置できたので、余ったコードをじゃまにならないようにまとめて固定しておく
バッテリー前方のわずかなスペースにD-UNITをうまく収めることができた。これならスーパーカブの外観を損なわない

前後カメラを採用したバイク用ドライブレコーダーを取り付けた

デイトナ製バイク専用ドライブレコーダーMivue™ M777D
アクションカムのようなWi-Fi搭載ドライブレコーダー。28,380円(税込)
前後2つの高性能カメラで高画質の映像が記録できるバイク専用ドライブレコーダーで、バッテリー内蔵のフロントカメラを採用しているので単独での撮影も可能。ヘルメットに取り付けたり、手持ちで撮影することができる

 数あるバイク用ドライブレコーダーの中から今回、スーパーカブ110に装着するのはデイトナ製M777Dを選びました。事故やあおり運転、違反などの証拠を記録するためというのが第一の理由ですが、バッテリー内蔵で着脱式のフロントカメラを採用しているM777Dなら、必要に応じて取り外して持ち運びツーリングの思い出も映像として残しておけるからです。  スーパーカブに取り付ける場合には、フロントカメラはミラーステー、リアカメラはナンバープレート横とするので、それに合わせたステー類も用意しました。

リアカメラの接続には、ナンバープレートに共締めするM760D/M777D用リアステーを使った。1,650円(税込)
M777Dフロントカメラ専用ミラーステー。2,420円(税込)を使って右側のミラーステーにカメラを装着する

 いよいよドライブレコーダーの取り付け作業にかかります。まずはドライブレコーダーM777Dに付属している12V電源ケーブルをD-UNITの出力端子のひとつに接続します。その後作業はフロントカメラの設置から始めることにしました。  12V電源ケーブルに2in1電源ケーブルを接続します。フロントカメラ用のコードをフレームに沿ってハンドルへと導き、右ミラーステー部分に持っていきます。スーパーカブはハンドルもカバーされていますが、とくに加工しなくてもカメラコードをミラーステーまで引き出すことができました。

 フロントカメラ本体はエンドキャップを外して付属のSDカードを入れます。このとき防水用のOリングを紛失しないように気をつけるのと同時に、SDカードの向きもまちがえないようにして差し込みます。

 フロントカメラ本体をマウントに装着したら専用工具で仮締めして固定し、2in1電源ケーブルを接続します。フロントカメラの取り付けはこれで完了です。このフロントカメラにはバッテリーが内蔵されているので、取り外してアクションカムのように使うことができます。フル充電で2時間ほど映像が撮れるそうです。

 次にリアカメラのコードを2in1電源ケーブルのコネクターに接続するのですが、その前に2in1電源ケーブルを車体の後部へと取りまわさないといけません。他のケーブル類が通っている箇所に沿わせて、リアフェンダー裏からテールランプ・ウインカーマウントカバーへと取り出しました。見た目にもスッキリとして、カバーを装着すればすべてのケーブルが隠れます。

 後部に引き出した2in1電源ケーブルのコネクターにリアカメラから伸びるケーブルを接続するのですが、このときテールランプのマウントカバーとケーブルが干渉してしまうことが判明しました。カバーは樹脂製なのでケーブルを挟んだ状態で組み付けても大丈夫なのですが、振動などでケーブルが切れやすくなるなどの不具合が生じる可能性ももちろんあります。そこでケーブルが通る箇所のカバーに切り欠きを入れ、リアカメラのコードを接続しました。あとはリアステーを取り付けて、カメラ本体を装着すればOKです。最後にメインキーをオンにして、フロントカメラのインジケータランプが点灯したのを確認して作業は終了です。

カメラを接続する2in1電源ケーブルの通り道を確認するとともに、各コードの接続や長さなどをチェックしていく
D-UNITの出力コードにM777Dドライブレコーダーの12V電源ケーブルを接続し、そこに2in1電源ケーブルを接続
2in1電源ケーブルのフロントカメラ側を、メーター・ハンドルカバー内を通してスイッチケース横から取り出した
右のミラーボルトにフロントカメラ専用ミラーステーを装着し、カメラを取り付けた。ケーブルも干渉せず装着できた
カメラ本体はクランプによって固定するのだが、固定用ボルトは盗難抑止のため専用品を使っている
2in1電源ケーブルのリア側ケーブルを他の配線コード類に沿わせるかたちでリアフェンダー裏側へと導いていく
ケーブルをリアフェンダー上に引き出す。開口部が小さいのでちょっと苦労したが、なんとか引き出すことができた
リアカメラのケーブルと車体後部へ引き出した2in1電源ケーブルの接続部はテールランプマウントカバー内に入れる
マウントカバーに切り欠きを入れて、リアカメラのケーブルを通す。とりあえずカメラを適当な長さで引き出しておく
リアカメラは両面テープでステーに装着。あとはフロントカメラ同様スマホと連携させて映像を見ながら調整する
使用する際にはスマートフォンに専用アプリを入れて、wi-fiで接続してライブ映像を確認しながら位置調整を行う
メインキーをオンにするとLED1が緑に点灯する。スマホと連携する際にはスイッチを押してLED1と3を点滅させる
電源ユニットD-UNITおよびドライブレコーダーM777Dの装着作業をお願いしたのは、多摩川を望む調布市にあるMHプロダクツです。1981年10月に世田谷区千歳船橋に山下和夫さんが設立したバイクショップ。山下さんはモトクロス選手として活躍したライダーで、ショップも一般的なバイク屋というよりチューニングショップで、とくにサスペンションチューニングに関しては国内外で高く評価されている。現在もモトクロス、ロードレース、ストリートとあらゆるジャンルのサスペンションチューニングを行っていて、MHPファンは非常に多い。ショップは家族経営で、現在は3世代で切り盛りしている。
MHプロダクツ/モトハウス
〒182-0025 東京都調布市多摩川3-59-10 TEL:042-488-0712 FAX:042-488-0713 営業:AM 10:00~PM20:00 日曜定休(祝日営業)
URL:http://mhproducts.com/

著者プロフィール

栗栖国安 近影

栗栖国安

TV局や新聞社のプレスライダー、メーカー広告のモデルライダー経験を持つバイクジャーナリスト。およそ40…