「バイクでサーキット遊び」の年間コストは意外に安い!? ホンダ「CBR650R」で筑波を走るオーナーの実例|費用は?装備は?

CBR650Rでサーキットライフの年間コスト
ホンダ・CBR650Rで筑波サーキット走行を楽しむユーザーの年間コストの例を紹介
最近、サーキットで「遊んでいる」。愛車のホンダ「CBR650R」で、主に茨城県にある「筑波サーキット」のコース2000(本コース)を、月に1~2回のペースで走っている(冬は除く)。
サーキット走行というと、レースに参加しているライダーが本気モードで走っているとか、お金もかかりそうでハードルが高いイメージがあり、長年憬れながらも、なかなか足を踏み入れられなかった。
だが、実は筑波には、初心者や趣味として楽しみたいユーザー向けに「2輪ファミリー走行」という枠があることを知り、思い切って参加してみや。すると、かなり楽しく走れることや、思ったほどコストもかからないことを実感。今では、すっかりハマっている。
ここでは、そんな筆者が実際に、1年間サーキット通いをして遊んだ経験を基に、どれくらいのコストで、どういった走行ができるのかを紹介。サーキットに憬れながらも、かつての筆者のような、「食わず嫌い」ライダーの参考になれば幸いだ。

REPORT●平塚直樹
PHOTO●平塚直樹、山田俊輔

筑波サーキットの2輪ファミリー走行とは?

筆者が参加している筑波サーキットの2輪ファミリー走行とは、前述の通り、バイクでサーキット走行を気軽に楽しみたい人や、初心者を対象とした走行枠だ。筑波サーキットが発行する「ファミリー限定ライセンス」を取得し、基本的に、125cc以上のナンバー付き車両であれば参加できる。

筑波サーキットの走行枠には、レース参戦を目的としたり、本格的なサーキット走行を目的とするライダー向けの「2輪スポーツ走行」という枠もあるが、こちらは競技専用車や市販車ベースの競技車で走るライダーが対象。筑波サーキットが発行する「筑波ライセンス」を取得する必要がある。

つまり、筑波サーキットでは、本格的にレースなどに参戦するライダーと、筆者のように「遊び」でサーキットを走りたいライダーの走行枠を分けることで、スキルやマシン性能に大きな差があるライダーが混走することを避け、それぞれが安全に走れるようにしているのだ。

CBR650Rでサーキットライフの年間コスト
筆者の愛車、ホンダ・CBR650R。このバイクでサーキット走行を楽しんでいる。
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編集部員に撮ってもらった筆者の走行写真。なかなかでしょう? 筑波サーキットの2輪ファミリー走行は基本的に、125cc以上のナンバー付き車両であれば参加できる。

しかも、ファミリー走行であれば、基本的にほぼノーマルの車両でも走ることができるため、125cc以上のバイクさえ持っていれば(スクーターは不可)、サーキットを走るためのコストもさほど掛からない。

ちなみに、筑波サーキットには、全長約2kmのコース2000と、全長約1kmのコース1000があるが、ファミリー限定ライセンスは両方を走ることが可能。ただし、全日本選手権などが行われる本格的コースのコース2000では、基本的にWEBなどで事前予約をしていないと走れないので、注意が必要だ。

ライセンスの費用や取得方法

最初に必要な費用は1万8650円!

2輪ファミリー走行に参加するには、前述の通り、ファミリー限定ライセンスの取得が必須(筑波ライセンスでも参加可能)だが、基本的には講習会に参加し、規定の費用を払うだけでOKだ。講習会の内容は、主にサーキットを走るためのルールを学ぶためのもの。

例えば、転倒車などがある場合に出るイエローフラッグの区間は追い越し禁止など、安全に走るために必須なことばかりなので、特にサーキット初心者はしっかりと内容を取得しておきたい。

ライセンスの取得費用は、入会金3000円と年会費6000円に、スポーツ安全保険料2650円、事務手数料2000円など。また、前述の通り、筑波サーキットのコース2000は、走行枠の予約が必要だが、2日前以降の直前にキャンセルした場合に差し引かれるキャンセル料をプールする予約金5000円も事前に支払う必要がある(3日前までのキャンセルは無料)。合計すると1万8650円だ。

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講習会では、室内でサーキット走行のための基本ルールを学ぶ

ただし、年会費については、入会した月によって額が変わる。これは、月額500円×更新までの残り月数で計算されるためで、例えば、毎年ライセンスの更新月となる4月に入会すると年会費は6000円で、ライセンス取得費用の合計は前述の1万8650円。一方、8月に入会した場合は、年会費が4000円となり、ライセンス取得費用の合計は1万6650円となる。このように、入会する月で費用の総額が変わるので、取得の際は公式ホームページなどをよく参照することをおすすめする。

なお、ライセンスの有効期間は1年で、毎年4月に更新される。だいたい前年の年末頃に案内がくるので、翌年更新する場合は年を越した1月上旬から4月25日までに更新の手続きが必要だ。

更新料は、ファミリー限定ライセンスの場合で、年会費(一律6000円)とスポーツ安全保険料(年齢により変わる)の合計で、中学生7600円、高校生〜64歳8650円、65歳以上8000円となる。

バイクやウェアの準備

フルフェイスと革ツナギは必須

筑波サーキットの2輪ファミリー走行は、前述の通り、125cc以上のナンバー付き車両の走行枠。そのため、バイクは、一定の決まりを守れば、基本的にノーマルでも走行ができる。

逆に、マフラーなどを交換してもいいが、走行中の音量が100dBを超えるバイクは走行できない。また、後述するビギナークラスでは、レース用車両も参加できるが、こちらは走行中の音量が110dbまで。それら以上に大きい音量を出してしまうと、走行中止になってしまうので、注意が必要だ。

ちなみに、ファミリー走行の参加者には、バイクを自走してサーキットに来るライダーも多い。その場合は、一般公道を走るため、マフラーなどの音量はもちろん、バイクの各パーツは保安基準に適合している必要があることは言うまでもない。

サーキットを走るときは、ヘッドライトやウインカー、バックミラー、スタンドやピリオンステップを取り外すことはできる。ただし、ヘッドライト、ウインカー、バックミラーなどのレンズやガラス類を取り外さない場合は、転倒時に割れて飛散しないように、それらをビニール製などのテープでテーピングする必要がある。

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サーキット走行時は、ヘッドライトやウインカー、バックミラーなどはテーピングする

おすすめは、養生テープ。工事中に傷が付かないように壁などを保護したり、塗装の際に塗料がはみ出ないようにするためのテープだ。ガムテープほど糊が強くなく、貼った後も剥がしやすいし、糊が後に残りにくい。バイクの塗装面などにも優しいし、サーキットで何度も使ったが、走行中に風などで剥がれることもなかった。

最近は、養生テープも、緑や赤、透明などさまざまな色が売っていて、車体色にも合わせやすい。筆者は、透明の50mm×25m巻き養生テープを使っているが、価格もホームセンターなどで300円程度。バイクのテーピングだけなら1年以上保つので、かなりリーズナブルだといえる。

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テールランプなどもテーピング

なお、ウェアに関しては、ヘルメットはフルフェイスが必須で、スーツ(革ツナギ)やグローブ、ブーツなどは、レザー製などのレーシングタイプが基本。いずれもMFJ公認が推奨されている。

ほかにも、スーツ内に装着する脊髄パッドは必須で、チェストガードやヘルメットリムーバー(転倒時にすぐにヘルメットを外せるインナー)は推奨だが(レースでは義務)、安全のためには装着をおすすめする。また、最近は、それらに加え、転倒時にエアバッグが開くエアバッグベストを装着するライダーも増えており、筑波サーキットでも推奨している。

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ヘルメットやレーシングスーツ、グローブやブーツなどは、基本的にレーシングタイプを選ぶ

バイク自体には、必要な装備はさほどないものの、バイクは体を露出して走るだけに、ウェアなどの装備は、きちんとしたものが必要だ。それなりにお金もかかるが(筆者の場合、現在使っている装備は総額約25万円程度)、バイクは壊れてもパーツを交換したり修理すればまた走るが、自分の体や命はそうはいかない。ケチるとろくな事がないので念のため。

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筆者が使っている脊髄パッド(右)とチェストガード(左)

あとは、できれば、タイヤゲージと空気入れがあるといい。サーキット走行で、ナンバー付き市販バイクに公道用タイヤを装着している場合、空気圧は指定値より10%程度落とした方がいいからだ。公道よりも高速で走るサーキットでは、タイヤの熱がかなり上がるため、中の空気が膨張し、コーナーなどでタイヤが正常なたわみなどをしにくくなり、本来持っている性能を発揮しにくくなる。

そこで、空気圧をやや落とし、元来のグリップ力を発揮させるためだ。筆者の場合、CBR650Rの指定空気圧がフロント250kPa、リヤ290kPaなのに対し、サーキット走行ではほとんどの場合で、230kPa、リヤ250kPaに設定している。

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サーキット走行では、タイヤの空気圧の管理も重要

特に自走組は、帰路で公道を走るため、タイヤの空気圧を指定値に戻すための空気入れは必須だ。エアゲージや空気を入れるためのコンプレッサーは、筑波サーキットでも借りることができるが、できれば自前で持っていった方が、細かい調整などもできるし、走行時の天候や路面温度などで変更も可能なので便利だ。

サーキット走行に必要な費用

平日1枠2300円〜

ライセンスやバイク、ウェアなどの準備ができれば、いよいよサーキットへ。筑波サーキット・コース2000の場合は、予約用の公式WEBサイトがあり、基本は前月に翌月の走行枠をWEB上で予約する。

2輪ファミリー走行は、気軽に走れる走行枠ではあるが、それでも、ライダーのスキルやマシン差はある。そのため、走行基準タイム(平均的に走行できる1周あたりのタイム)などに応じて、以下3つのクラスが用意されている。

「ビギナークラス」:走行基準タイム1分20秒以上
「Lクラス」:走行基準タイム1分12秒〜1分19秒999まで
「Jクラス」:走行基準タイム1分05秒〜1分11秒999まで

より初心者向けがビギナークラスで、中級者向けがLクラス、上級者向けがJクラスというイメージだ。現在、筆者は、Lクラスで走っているが、2021年までは、ビギナークラスに参加していた。

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2輪ファミリー走行にも、スキルやタイムなどにより3クラスが設定されている

このクラスは、インストラクターによるスクール形式の走行枠。1回20分の走行×3本が基本で、1本目はインストラクターが先導走行し、安全で速く走るための基本ラインなどを学べる。2本目と3本目はフリー走行となるが、その際もインストラクターが走りをチェックし、走行後にアドバイスをくれる。

しかも、インストラクターには、MFJ全日本選手権などに参戦しているレーシングライダーや、元WGP125ccチャンピオンの坂田和人さんなど、超一流ライダー4〜5人が在籍。毎回、技術面はもちろん、天候に応じた走り方や転倒車両がある場合の対応など、サーキット走行に役立つさまざまな知識を学べる。

特に、筑波はもちろん、サーキット自体が初めてとか、慣れていないライダーには、ぜひビギナークラスを受講することをおすすめする。実際に、筆者も、2021年はこのビギナークラスに4回ほど参加し、サーキットの基本を学んだ。タイムも、それまで1周1分20秒台を切れなかったのが、1分18秒台とタイムを2秒も短縮できた。そこで、2021年後半からビギナークラスを卒業し、Lクラスへ変更。2022年はずっとLクラスを走っている。

なお、各走行枠の走行料金は、ビギナークラスが平日1万1500円、土日祝1万7000円。LとJクラスは、平日2300円/1枠(20分)、土日祝が2900円/1枠(20分)だ。ビギナークラスは、上手にサーキットを走るにはとても役立つが、慣れてくれば、LクラスやJクラスの方がかなり安くすむし、自分の走りに集中しやすく楽しい。

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筑波サーキットの2輪ファミリー走行のL/Jクラスは、平日なら1枠20分で2300円

LやJクラスは、走るライダーの走行基準タイムこそ違うが、基本的に、1枠20分のフリー走行。筆者の場合は、だいたい平日に行き、1日で2枠走るため、走行料金は4600円。それに、トランスポンダー(タイム計測器)をレンタルすることがほとんどで、料金は計測代込みで1000円(マイポンダー持ち込みの場合は計測代のみ500円)。合計5600円で一日存分に遊べるので、とてもリーズナブルだ。

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トランスポンダーのレンタルも可能。料金は、計測代と込みで1000円

ガソリン代や移動費は?

ガソリン&高速代もろもろで8000円(軽自動車)

筆者は、ホンダの軽商用バン「N-VAN(エヌバン)」をトランスポーターとして使っていて、愛車のCBR650Rを載せて自宅とサーキットを往復している。そのため、バイクのガソリンはサーキット走行時にしか使っていない。

筑波のコース2000は、一周約2Kmで、だいたい筆者の場合で、1枠20分で15〜16周。それを2枠走り、1日で走るバイクの走行距離は約70km。全開走行も多いため燃費はさほどよくないが、それでも10km/L近くは走る。CBR650Rはレギュラーガソリン対応だが、1日のガソリン代は157円/L換算で1099円。最近、ガソリン代は高いが、それでも、バイク自体にはさほどお金は掛からない。

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筆者は、ホンダの軽商用バン「N-VAN」をトランスポーターとして使用している

もちろん、N-VANの方もガソリン代や高速道路などの移動費がかかるが、東京都の多摩地区に住む筆者の場合、だいたいガソリン代が約2000円、往復の高速道路代が約5000円。これらの合計とバイクのガソリン代で、計約8000円といったところだ。

自走でいけば、もっと安くすむが、N-VANは軽自動車なので、高速道路代はバイクと同じ。そう考えると、自走でも、クルマのガソリン代約2000円が毎回節約できる程度だ。実際に、以前は、筆者も自走組だったが、サーキットで転倒するなどトラブルを考えると、やはり軽自動車でもトランスポーターがあったほうが安心。約2000円をトラブルに備えた保険代と考えれば、安いものだと思っている。

バイクの消耗パーツは?

タイヤ1セット約7万円/年

以上のように、バイクにはさほどお金はかからないが、それでも、サーキットを走るとタイヤは早めに減る。ただし、これも、レースなど本格的に走っているライダーほどではない。

筆者は、愛車にブリヂストンの「バトラックス・ハイパースポーツS22(以下、S22)」を装着しているが、このタイヤは、ある程度のグリップ性能があると共に、ライフが比較的長い。サーキット走行だけでなく、公道でのツーリングも含め、だいたい約7000km後半から8000km程度は保つ。

筆者の場合、1年に1回の交換サイクルで済んでいる。もちろん、S22もさほど安くはなく、いつも通っているショップの場合で、取り付け工賃込み約7万円だ。

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タイヤには、ブリヂストンのバトラックス・ハイパースポーツS22を装着している

一方、レースの場合。例えば、とある400ccの単気筒バイクでレースに参戦しているライダーの話では、タイヤはドライ用またはスリック、ウェット用などを用意する必要があり、しかも、例えば、ドライ用タイヤは3時間も走ると使えなくなるという。

そのライダーは、タイヤを知り合いのショップで1セット約3万円台で購入できるそうだが、それにしても例えば、3セットで約9万円、4セット使えば約12万円、5セットなら約15万円となる。年間のタイヤ代は、かなり掛かるそうだ。

その話を聞いたとき、筆者は、レースにも興味はあるものの、金銭的な面と、あくまで楽しく走ることが前提なので、今のところは2輪ファミリー走行で今十分だと実感した。

ちなみに、サーキット走行をすると、エンジンオイルも早めに交換をした方がいいが、筆者の場合は、約3000km毎または半年毎に交換することにしている。しかも、ほとんどが、6カ月点検や12カ月点検などの時に、他の整備やメンテナンスと一緒にショップに依頼するため、オイル交換の費用は比較的安くなり、だいたい1回で1万円程度。年間2万円ほどですんでいる。

2022年のトータル費用は?

年8回の走行で11万円くらい

以上が、筆者がサーキット遊びで使う費用だ。2022年は、12月初旬現在で8回行ったので、これらを合計すると、サーキットの走行料金が計4万4000円。バイクやクルマのガソリン代や高速道路などが合計6万4000円。それに、タイヤ代やエンジンオイル交換代が入るが、こちらはサーキット以外でバイクに乗った分も含まれるため、純粋にサーキットの費用とはならない。前述の費用額は、あくまで参考値として考えて欲しい。

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サーキット遊びは意外に安くできることを実感

もちろん、年間10万円近くだから、トータルすると筆者的にはかなりかかった方だ。だが、1回の費用にすれば約1万4000円程度。ゴルフに行ったり、スポーツジムに通う費用とさほど変わらないのではないかと思う。

それに、お財布的に無理な月は辞めればいいから気楽だ。なお、12月から3月頃までの冬季はサーキット通いも休むので、その期間に資金は貯めておきたいと思っている。

まさかの転倒で意外だった修理費

ハンドルウエイト・ピリオンステップ・スライダー・ツナギ修理で約2万6000円

ちなみに、2022年は、9月の走行時になんと転倒をしてしまった。最近、ラップタイムがあがったり、気持ちよく走れるようになったことに慢心し、3ラップ目のタイヤがまだ冷えている状態で、ついつい飛ばしたことが原因だ。第2ヘアピンで、前輪からスリップダウンしてしまった。

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エンジンのクランクケースカバーはヤスリでならし塗装してもらった

だが、幸いに、第2ヘアピンは、回り込んだコーナーのため、さほどスピードが出ていなかったことと、エンジンのマウント部にストライカー製ガードスライダー(左右で1万4300円〜1万6500円)を装着していたことで、ダメージは思ったほどではなかった。

修理箇所は、すべて車体の右側で、主に行きつけのショップに依頼した。右側のハンドルのウエイトとピリオンステップは、純正の新品に交換。クランクケースカバーとマフラーも削れてしまったが、これらはヤスリ掛けと塗装で補修してもらい、曲がったブレーキペダルも修正でなんとかなった。以上で、修理費は1万4580円だった。

ちなみに、右側のアンダーカウルも削れてしまったが、割れておらず、見た目は悪いが走行に影響はない。クランクケースカバーとマフラーも含め、お金に余裕があるときにでも、少しずつ交換しようと思っている。

また、車体をかなりガードしてくれたガードスライダーは、ベースマウントは無事で、スライダーコーンのみを交換(CBR650R対応のリペアパーツ税込5500円)した。

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ストライカー製ガードスライダー。これがなかったら破損被害はもっと甚大だったと思われる。

さらに、レーシングスーツの右ヒジに穴が開き、ここのままでは走行ができないため、筆者が愛用するベリックを扱う大坂の「ボスコモト」さんに修理を依頼。

2輪量販店チェーン「2りんかん」の座間店(神奈川県)でイベント出張中のスタッフにお願いしたところ、大坂に持ち帰って頂き、革布で補修。東京に住む筆者の自宅への返送料込み6000円で修理して頂いた。

これらにより、修理費の合計は約2万6000円程度。思いのほか安くできたことで、ちょっと安心。世田谷のバイク店「モトショップ功和」さんや、ストライカーを運営する「カラーズインターナショナル」さん、ボスコモトさんには大変お世話になった。あらためて皆さんに感謝したい。

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レーシングスーツは右ヒジ部分の穴を補修

サーキット走行は、筆者にとって、好きなバイクを思う存分走らせられ、心地よい汗がかけるスポーツだ。しかも、公道の峠でワインディングなどを飛ばすよりも絶対に安全。対向車線からクルマがはみ出してきたり、ブラインドコーナー出口に障害物があったり歩行者が歩いているなど、バイクにとって危険な状況が起こることは、公道ほど起こらない。

もちろん、サーキットにもルールはあり、守らないと自分はもちろん、周りを走るライダーにも迷惑を掛けたり、危険を及ぼす。2022年はもうすぐ終了だが、2023年シーズンもそうしたことを肝に銘じながら、できれば転倒ゼロで、楽しくサーキットライフを満喫したい。

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2023年は転倒ゼロで楽しみたい

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余談だが、最近、バックステップを取り付けた。ストライカー製「スペシャルステップキット4ポジション(税込6万500円)」だ。ステップの位置や高さを4段階で調整でき、筆者も付けている純正のクイックシフターにも対応する。

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ストライカー製「スペシャルステップキット4ポジション

筆者の場合、CBR650Rの純正ステップだと、右コーナーでブレーキペダルが路面にヒットし危険なため、ステップと一緒にペダル位置を上げるために装着した。1cmバック+1cmアップにしたところ、ポジションなどに違和感もなく、ペダルの路面ヒットもなくなって、なかなか調子いい。これで、2023年シーズンも、存分にサーキット走行を楽しめそうだ。

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著者プロフィール

平塚直樹 近影

平塚直樹

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなど…