ロイヤルエンフィールドのミドルサイズクルーザー、スーパーメテオ650。

ミドルクラスを中心に躍進著しいロイヤルエンフィールドから、またひとつニューモデルが投入された。3月の東京モーターサイクルショーでお披露目され、大きな注目と話題を集めたSUPER METEOR 650が7月26に新発売されたのである。


REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)/ピーシーアイ株式会社
取材協力●ピーシーアイ株式会社



ディテール解説

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

上下ステアリングブラケットや、ヘッドランプステー部品はなかなか綺麗に仕上げられている。丸型デザインでレトロ感を醸し出すLED式ヘッドランプ。ウインカーは12V10Wの電球式。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

フロントフォークはSHOWA製φ43mm倒立式のセパレートファンクション・ビッグ・ピストン(SFF-BP)を採用。120mmのストロークを持つ。シングルディスクブレーキはφ320mmのローターにBYBRE製ツインピストンのピンスライド式油圧キャリパーを採用。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

少し前傾レイアウトの空冷ツインエンジンは、SOHCの4バルブヘッドを持つ。左右エキゾーストパイプの挟まれるダウンチューブにセットされているのはオイルクーラー。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

少しだけキックアップされたエキゾーストパイプには、水平に伸ばされたツインマフラーが続く。ヒートガードカバーを含めて綺麗にクロームメッキ仕上げされている。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

スイングアームは楕円断面のスチール製押し出し材を使用。5段階のプリロードアジャスターが採用されている。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

BYBRE製の油圧キャリパーはツインピストンのピンスライド式。ディスクローターサイズはφ300mm。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

ブラックアウトされたパイプバーハンドルを装備。ブランド名が掘り込まれたグリップラバーは太鼓状の膨らみがある。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650
新設計されたハンドルスイッチ。下から順にホーン、ウインカー、ディマー&パッシングスイッチ。向こう側にある人差し指で扱うボタンスイッチはメーターインフォメーションの表示切り替えに使う。クラッチレバーのアジャスト機構も装備。
ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650
右側のトップスイッチは赤いエンジンキルスイッチ兼始動用スターター。下の黒いのはハザードスイッチ。左のクラッチと同様にブレーキレバーも手の大きさ(リーチ)に合わせられるアジャスト機構が採用されている。
ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

あえてアナログ表示を採用した丸型スピードメーター。中央にはモノクロ液晶ディスプレイを内蔵。右にセパレートされた液晶メーターは「Tripper」と呼ばれ、専用アプリをダウンロードしたスマホとBluetoothで連携すると簡単なナビゲーションシステムとして機能する。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

前後2座セパレートタイプのシートクッション。フロントシートは幅の広い鞍型が採用されている。

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650
左右リアショック取り付け部にはハンドグリップが取り付けられている。
左側のサイドカバーは開閉式でキーロックも装備されている。中には車載工具や5V2AのUSB電源ポートもある。
ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

堀の深いフェンダーデザイン。低い位置にウインカー、中央の高い位置にテール、いずれも丸型ランプが採用されている。赤いテール&ストップはLED、ウインカーは10Wの電球式。

フロントステップ(フートレスト)がかなり前方に位置しているのがわかる。

主要諸元

車名:SUPER METEOR 650 (TOURER)

全長(mm):2,300
全幅(mm):890
全高(mm):1,155 (1,380)
軸距(mm):1,500
最低地上高(mm):135
シート高(mm):740
車両重量(kg):241 (244)
乗車定員(人):2

エンジン型式: -
エンジン種類:空冷4ストローク並列2気筒
バルブ駆動形式:SOHC 4バルブ
総排気量(㎤):648
内径×行程(mm):78.0×67.8
圧縮比:9.5:1
最高出力(kW[PS]/rpm):34.6[47]/7,250
最大トルク(N・m/rpm):52.3/5,650

燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式
始動方式:セルフ式
点火装置形式:ECU制御式電子点火
バッテリー:VRLA (12V-12Ah)
潤滑方式: 強制潤滑、ウェットサンプ
潤滑油量(L):3.9 (交換時:3.1)
燃料タンク容量(L):15.7 (含む予備3.1)
クラッチ形式:湿式多板

変速機形式:常時噛合式6段リターン
変速比:
  1速…2.615
  2速…1.813
  3速…1.429
  4速…1.190
  5速…1.040
  6速…0.962
減速比(1次 / 2次):2.05 / 2.667

キャスター(度):27.6
トレール(mm):118.5
タイヤ(前/後):100/90-19 M/C(57H)チューブレス / 150/80-16 M/C(71H)チューブレス
ブレーキ形式(前/後):油圧式シングルディスク / 油圧式シングルディスク  
懸架方式(前/後):テレスコピック式 / スイングアーム式ツインショック
ホイールトラベル(mm 前/後):120 / 101
フレーム形式:スチールチューブ式

製造国:インド

試乗後の一言

ロイヤルエンフィールド・Super METEO R650

車格と動力性能にほど良さが感じられる、快適クルーザー。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…