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スーパーカブを入手したのが2021年9月、ヤフーオークションにて。出品者が実家の近くだったので、ひとまずは実家の車庫で保管することに。その際はエンジンが掛かり一応走れる状態でしたが、東京の自宅まで運んだのはそれから2年後のこと。いつの間にかエンジンも掛からない状態になっていました。
不動の原因はキャブレター。腐ったガソリンがフロートチャンバー内で固着していてとにかく汚い状態でした。キャブレターをオーバーホールし、ようやく走れるようになったわけです。
念願叶ってスーパーカブで雪道で遊ぶことはできたのですが、他にも不調のが潜んでいるかもしれないと不安になり、今回はスーパーカブのプロショップ、M&Fカビィ代表の影山さんのもとを訪れました。
まずはバイクを一周ぐるりと見ての影山さんの第一印象は、
「年式のわりには外装の色あせも少なく、程度は良い部類に思えます」
前オーナーは雪国の方だったので、屋根の下で保管されていたと推測。
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今回の指南役
●M&Fカビィ
住所:愛知県豊橋市西幸町浜池56-1
C100を筆頭としたキャブレター世代のスーパーカブから、現行のスーパーカブ、クロスカブ、CT125 ハンターカブまで、カブシリーズを得意とするショップ。レストア、メンテ、カスタム、オリジナルパーツの販売、レース車両の製作まで守備範囲が広く、頼りがいのあるショップだ。
転倒歴をいくつも発見
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そうそうに気がついたのはブレーキレバーの曲がり。右側の転倒歴があるということ。ただし筆者の手の平(手長)はかなり大きい部類(日本人男性平均183.4mm/筆者205mm)なので、握りにくさは皆無。交換する必要はなさそうです。
左足側のステップのゴムにも削れた跡。これも過去に転倒した証拠です。
「転倒による車体へのダメージの大小の目安は『ハンドルストッパー』を見るのがわかりやすいです」と影山さん。
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転倒時に強い衝撃がかかるとこのハンドルストッパーが寝てしまうので、事故歴の判別に便利。中古車を購入時の目安にしておきたいポイントです。
アクスルシャフトの向きが逆!?
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アクスルシャフトは右側から差し込むのが正解。しかし、筆者のスーパーカブは左から差し込まれていました。M&Fカビィに持ち込まれるお客さんの車両でもありがちのミスで、逆向きだからトラブルを起こすわけではありませんが、正しい方が気持ちがいいですよね。なお、アクスルシャフトの締め付けトルクは44N・m。
リヤホイールが斜め?
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スーパーカブを真後ろから見た影山さん。
「リヤホイールが曲がってついている」と気がつきました。
スイングアームのアジャストナットが左右で大きくずれた状態で固定してしまっているためで、これは良くない状態。ホイールが振れて走りづらいのはもちろんだけど、長期間走り続けるとスイングアームの付け根に負荷が掛かって摩耗で長穴に広がってしまうことも!
今回は正しく取り付けるとともに、チェーン引きのアジャストナットをシングル→ダブルナット化。
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なんで? ヘッドライトの上下が逆!
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ヘッドライトをよく見ると……中央の『STANLEY』の文字が逆さまに。
ヘッドライトユニットが逆向きに組まれていました。
プロじゃない人が作業したのでしょうか? 理由は不明、逆に組むメリットもよくわからないですが、ひとまずは正しい向きに戻しました。
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なお、光軸セッティング用のスクリューと受け側のナットも無い状態。しかもスクリューは純正部品で単品注文できるが、ナットはアッセンブリーで注文する必要があり、じつは厄介な部品。M&Fカビィではこういった細かなパーツもラインナップしており、事なきを得ました(頼もしい!)。
キックアームの付け根を見る
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右側クランクケースのオイルシール周り、キックレバーの付け根部分は定期的にチェックしておきたい部分。オイルシールが劣化すると、この部分からエンジンオイルが滲み出す。経年劣化でどうしても漏れてしまうので、気づいたら早めのオイルシール交換を。
作業はシールピックツールで引き抜いて、新品をはめ込むだけと簡単。はめ込む時にオイルシールのリップを傷つけないようにご注意を。
スーパーカブ好きに大定番の1品
M&Fカビィ影山さんに聞いた、スーパーカブの便利アイテム、ドレスアップアイテムを厳選紹介です!
ブレーキ調整にお役立ち
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ドラムブレーキの調整を工具なしで可能に。ブレーキアーム幅12.5mm以上のタイプに装着可能。
自分でメンテする人に!
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リヤショックの下側ナットと交換することでメンテナンススタンドをかけることができるようになる(V型フックが別途必要)。写真のスチール仕様の他、ステンレス仕様(2530円)も展開。
ローレットで見た目がレトロに!
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1958〜59年のスーパーカブC100を彷彿とさせるローレット加工&座ぐり処理のブレーキナット。スチール製無電解ニッケル仕上げで、φ10mmとφ12mmの2タイプを展開。