純正の面影を残しながら、ロング化したリヤ周りやワイドハンドルなどでシルエットを大きく変更。あえてラフに仕上げることで独特のビンテージ感を生み出している。

ロー&ロングなカブにスプリンガーを投入

フォークはK-SPEED製のスプリンガータイプ。カブのイメージを一新する存在感抜群のパーツだ。アンダーフレームはボルトオンで取り外しが可能。

強烈な存在感を放つフロントのスプリンガーフォーク。ベースは12Vのスーパーカブ50で、もともとはノーマルのフロント周りを生かしながら、ロー&ロングなシルエットに仕上げられていた。その後、K-SPEED製スプリンガーフォークへ仕様変更したことで、ビンテージな雰囲気がさらに濃厚になった。

大きく左右へ広がるワイドハンドルを装着。スプリンガーフォークやベイツタイプのヘッドライトと合わせ、オールドスクールなフロント周りを構築する。

ワイドなハンドルやベイツタイプのヘッドライト、ハーレー用を加工したステップボードなど、各部には古き良きアメリカンカスタムを思わせるパーツを配置。それらを原付サイズのスーパーカブへ落とし込むことで、独特のスタイルを完成させている。

あえて残した溶接跡もカスタムの一部

この車両で面白いのは、一般的なカスタムとは逆に「キレイに仕上げすぎない」ことを意識している点だ。スイングアームは純正を2本つなぎ合わせてロング化。マフラーもショート加工されているが、その溶接跡はあえて目立つ状態で残されている。

狙ったのは、設備の整った現代のカスタムショップで製作されたような仕上がりではなく、1940〜50年代のガレージビルダーが自らの手で作り上げたような雰囲気。つや消しの車体やスポークに浮いたサビも含め、車体全体で年月を重ねたような質感を表現している。

ジョッキーシフトまで投入した徹底のオールドスクール

スカルデザインを取り入れたジョッキーシフト。細かな部分まで車両全体のオールドスクールなイメージで統一されている。

さらに目を引くのがスカルをあしらったジョッキーシフト。単なるドレスアップだけでなく、操作系まで含めてオールドスクールな世界観を作り込んでいるのがポイントだ。

一方、フロントにはボルトオンで着脱可能なアンダーフレームを追加するなど、独自のアレンジも盛り込まれている。ワイドハンドル、スプリンガーフォーク、ロング化されたリヤ周りという大胆な変更を施しながら、ベースがスーパーカブであることはしっかり伝わってくる。ピカピカに磨き上げるだけがカスタムではない。ラフな仕上げそのものを「味」に変えた、個性派カブだ。

ディテールチェック

ステップボードはハーレー用を加工して装着。カブの車体に合わせて取り付けながら、ブレーキ操作にも支障がないよう仕上げられている。
ソロシートを組み合わせ、リヤ周りをコンパクトに演出。ロング化した車体との組み合わせによって、低く長いシルエットを強調する。

※この記事はモトチャンプ2022年7月号に掲載されたものを加筆修正しています。