ホンダのコンパクトSUV『WR-V』に、2027年にも大幅な商品改良が行なわれる可能性が浮上している。注目はエクステリアの刷新だけではないという点だ。入手した情報によると、日本仕様には待望のハイブリッドが設定される可能性があるという。

WR-Vは2024年3月に日本で発売された。全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmというボディサイズに、広い荷室や価格競争力を組み合わせ、上位モデルの『ヴェゼル』とは異なるポジションを確立。発売1カ月後の累計受注は約1万3000台に達し、月間販売計画3000台の4倍を超えるスタートを切った。

現在の日本仕様は、1.5L直列4気筒自然吸気ガソリンエンジン+CVTのみ。ヴェゼルやトヨタの『ヤリスクロス』などがハイブリッド版を用意するなか、電動化はWR-Vの商品力をさらに高めるうえで大きなポイントになる。
そこで注目したいのが「2027年」というタイミングだ。
ホンダは2026年5月、四輪事業の立て直しに向け、需要の高いハイブリッド車へ開発・生産リソースを再配分すると発表した。さらに2027年から、ハイブリッドシステムとプラットフォームをともに刷新した次世代ハイブリッド車の投入を開始し、2029年度までにグローバルで15車種を展開する計画を明らかにしている。
次世代システムでは1.5Lと2.0Lエンジンを用意。次世代プラットフォームなどとの組み合わせにより、従来モデルに対して10%以上の燃費向上を目指すとしている。WR-Vと直接結びつける公式発表はないものの、同車の改良時期とホンダのハイブリッド攻勢が重なることは興味深い。
入手した情報によると、WR-Vも2027年の商品力強化が検討されており、その一環としてハイブリッドが設定される可能性があるという。実現すれば、2024年の国内投入以来、初の電動モデルとなる。
海外でも動きが出ている。
日本仕様のWR-Vのベースとなったインド向け『Elevate(エレベイト)』では、フェイスリフト版とみられるテスト車両が目撃されている。それに則れば、前後デザインをはじめ、ホイールやインテリアなどにも変更が加えられる可能性があるだろう。
もちろん、Elevateの変更内容がそのまま日本仕様のWR-Vへ反映されるとは限らない。ただ、2027年に国内仕様の大幅改良が行なわれるとするなら、パワートレインだけでなく内外装にも手が入る可能性は十分考えられる。
スクープ班では、入手した情報をもとに大幅改良型WR-Vの予想CGを制作した。
基本プロポーションはWR-Vらしいスクエアなスタイルを維持しながら、フロントマスクを中心に刷新。ヘッドライトを薄型化するとともに、グリルは現行型の力強さを残しながらワイド感を強調した。
バンパーやシルバー加飾にも変更を加えたが、ボディそのものを大きく作り替えるのではなく、大幅改良モデルとして現実的な進化を予想している。
最大の焦点は、やはりハイブリッドだ。
ただし、ここは慎重に見ておきたい。繰り返すが、2027年のWR-Vにホンダの次世代e:HEVが搭載されると決まったわけではない。 ホンダが公式に発表しているのは、2027年から次世代ハイブリッド車の投入を始めるという商品戦略までであり、WR-Vへの搭載については現時点で正式発表されていない。
さらにWR-Vには、ヴェゼルとの差別化という課題もある。
WR-Vの大きな武器は、ガソリン車に絞ることで実現してきた価格競争力である。ハイブリッドを追加して価格が上昇すれば、上位のヴェゼルとの距離は縮まる。
そのためHEVを設定するとしても、装備をむやみに増やして高級化するのではなく、「手頃に選べるハイブリッドSUV」というポジションを狙うことも予想される。
安全・快適装備のアップデートにも注目したい。日本仕様でもHonda SENSINGやインフォテインメントを中心に、商品力を引き上げる改良が行なわれる可能性は十分にあるだろう。
ガソリン車一本で「高コスパ」という明確なキャラクターを築いたWR-V。その長所を残したままハイブリッドを加えられるのか。2027年の大幅改良では、デザイン変更以上にパワートレインの行方が大きなポイントとなりそうだ。






