かつての価格は59,800円! 一世を風靡したコスパ最強原チャリ「チョイノリ」が電動になって大復活 !? 【ジャパンモビリティショー2023】

東京没愚サイトで開催されているジャパンモビリティショー2023(10月25日〜11月5日)に、往年の大ヒットスクーター「チョイノリ」を電動化した「e-チョイノリ」が展示。発売に向けて開発が進められている手軽な電動スクーター。手頃な価格でも登場が期待される。
スタイルは2003年発売のchoinoriそのまんま。灯火類はLEDに変更されている。

「choinori(チョイノリ)」というスクーターを覚えているだろうか。年々厳しくなっていく排気ガス規制に2ストロークエンジンでは対応できなくなり、2000年ごろから50ccスクーターも4ストロークエンジンに変更されていた。2ストに比べて4ストエンジンはパーツ点数も多く、また、装備の充実もあって50ccスクーターの価格は15万円前後に上昇していた。そんな中、2003年に5万9800円(税抜き価格)という驚きのロープライスで発売されたのが「chinori」だ。その名前の通り、チョイ乗りの近距離移動に特化して、メットインボックスやラゲッジなどの装備は一切排除し、外装パネルもさえも最低限とした徹底的なコストダウンが図られた。シンプルかつ個性的なスタイルで、一世を風靡した原付だった。

フレームや外装はガソリンエンジンのchoinoriをほぼそのまま受け継いでいる。灯火類はLEDになっている。
電動アシスト自転車用の駆動ユニットを使用して電動化。リヤホイールはチェーン駆動。
ハンドル周りも超シンプル。アナログのスピードメーター以外の装備はない。

ジャパンモビリティショーに出展されていた「e-choinori(e-チョイノリ)」は、ガソリンエンジンモデルのchoinoriのフレームに、電動アシスト自転車用の駆動ユニットを搭載して電動化したモデル。同時に展示されていた電動アシスト自転車から進化した電動モビリティ「e-PO(イーポ)」と同様に、パナソニックサイクルテックが開発した駆動ユニットを使用しているため、バッテリーなども共用できる。

左が電動アシスト自転車をベースにした電動モビリティ「e-PO(イーポ)」。駆動ユニットは共用している。

50ccの原付1種は厳しい排ガス規制によって今後のモデル開発が難しく、2025年には排気量を124ccまでアップして出力を制限することが検討されている。このため、原付1種の価格は上昇してしまうことが予想されているので、この「e-choinori」のような電動車が低価格で発売されれば、再び話題になるだろう。

現在、東京都内で実証実験が行われている、着脱式バッテリーを採用した電動スクーター「e-BURGMAN」

スズキではバッテリーシェアサービスの「ガチャコ」の交換式バッテリーを採用した原付2種登録(125ccクラス)の電動スクーター「e-BURGMAN(e-バーグマン)」の実証実験を都内で行なっており、この車両も展示されていた。

「e-BURGMAN」のバッテリーはホンダEM1:eでも採用されている「ガチャコ」と同規格のもの。2個搭載する。

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