【21】破れたフォークブーツを交換。作業が大変すぎた話|楽しいアプリオ21

ボロボロのJOGアプリオを普段の足として復活(しかも速い!)させる、モーターファンBIKESの連載企画。今回は中古で買った時から気になっていた破れたフォークブーツを新品に交換することに。コレが思いのほか大変だったんです!
取材協力●KN-YOKOHAMA/KN企画(https://www.kn926.net)
スロットルケーブルの調子の確認のため、シート周りのカウルを取り外している場面。フロントフォークを分解するだけならば、フロントカウルとライトカウルを取り外すだけ。

作業は思いのほかバラバラ状態に。

右側のフォークブーツが破れてしまっている。
左側は破れてはいないものの、劣化は進んでいて破れるのは時間の問題。この左側の交換が大変だった!

ゴミ、塵、泥からフロントフォークを守ってくれるフォークブーツですが、筆者のJOGアプリオは中古で購入した時から右側のブーツが千切れてしまいみっともない。ゴム素材だから紫外線に弱いし、20年以上が経過しているから経年劣化するのもしようがないのだけれど、交換したいと常々思っていたのです。

バイクの足まわりをバラしたことのない筆者は、前回公開した駆動系メンテの際に、一緒にブーツ交換できないものかと、KN-YOKOHAMAの佐々木さんに相談し、早速作業開始。

ホイールを外して下からスポッと抜くだけ……と思いきや、ドラムブレーキ側のフォークの突起が引っかかり抜けず。三又ごと外したほうが手っ取り早いようです。

まずはアクスルシャフトを抜き取り、ホイールを外す。
左側のフォークブーツは、ドラムブレーキ用の突起がひっかかってしまい、このままでは交換することができない。
JOGアプリオの足まわりカスタムといえば、他のJOG系のものにごっそり交換してディスクブレーキに強化するのが一般的。なので佐々木さんも、このバネ&グリス式のフォークを分解するのは初だったり……。
フロントフォークを分解するため、三つ又からごっそり抜くことに。

このJOGアプリオのフロントフォークは一般的なオイルでダンパー制御するタイプとは異なり、バネとグリスで構成されるシンプルな構造。フォークオイル交換のように定期的に分解整備を必要とする前提ではなく、メンテナンスフリー構造なので、分解するのは大変です。

インナーチューブをめいっぱいの力で引っぱると、少しずつインナーチューブが徐々に抜けてきて、アウターチューブと分離できます。

インナーチューブにアクスルシャフトを通して、力技で引き抜く!これが大変!
JOGアプリオのフロントフォークの中身。バネとグリスで構成されいる。
この状態でようやくフォークブーツの着脱ができるようになります(それでも力を込めてのグリグリ作業)。

この機会にフロントフォーク内部はパーツクリーナーで洗浄し、新品のシャシーグリスを塗布。逆の手順で組み付けていきます。

こちらが組み上げ終えた完成形。足回りがしゅっとして大満足です!

スロットルの不調が発覚!?

整備途中で「スロットルの戻りが悪いね」と気づいた佐々木さん。

スロットルを開けると、途中で引っかかって戻りが悪かったのですが、年式が古いので、こんなものかと思っていました。でも、これはとっても危険な状態で、不用意に加速して事故のもとになることも。スロットルワイヤー要新品交換!ですが、今回は急遽のトラブル発見で新品を用意しておらず、ひとまずはワイヤーを洗浄&注油して様子を見守ることにしました。

グリップ交換で快適度は2割増し!

おそらく20年以上も使い続けてきたであろうこのハンドルグリップは、表面のゴムの粒が完全に摩耗してツルツル状態。滑りやすいので、普段から強く握りしめてスロットルを操作していた。正直、ちょっと疲れる仕様だったです。

20年間働き詰めで、つるつる状態になってしまったグリップ。
カッターでカットしてグリップを外した状態。
新しいグリップの内側にボンドを塗って差し込む。これで交換作業は完了!

このグリップも今回は新品にリフレッシュ。KN企画ではRCB製やNCY製など、ドレスアップ性の高いハンドルグリップも多数ラインナップしているが、ノーマル然としたスタイルの筆者のJOGアプリオはKN企画製のノーマルタイプの補修用グリップを選択。約500円というリーズナブルな価格設定も魅力大です!

交換手順は、純正グリップをカッターで切り裂く。新品グリップ内部にボンドを塗ってはめ込む。これだけ!

手触り、握り心地も違和感なく、右手の疲労が減りました。

KN企画 ハンドルグリップ補修用ノーマルタイプ・非貫通タイプ……539円(消費税込み)

22.2mmハンドル用。ヤマハJOG、シグナスX、ホンダDio、スズキアドレスV125など、多くのバイクに対応する。

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著者プロフィール

山田 俊輔 近影

山田 俊輔

Motor-Fan BIKES 編集長1981年生まれ。身長180cm(モジャモジャを足すと185cm)。初めて…