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HONDA Prelude Concept
2001年以来の復活を果たすプレリュード
ホンダは、7月11〜14日に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでの初公開に先立ち、「プレリュード」の市販仕様のヨーロッパ再上陸を明らかにした。「プレリュード コンセプト」は、2023年のジャパンモビリティショーで初公開。2001年の5代目生産終了以来20年以上の時を経て、ホンダを代表するスポーツクーペが最新ハイブリッドパワートレインを導入し、復活を果たすかたちだ。
初代プレリュードは45年前に欧州でデビューし、2001年まで5世代にわたって、ホンダのラインナップを飾ってきた。欧州復活が確約された新型プレリュードは、ホンダの最新ハイブリッドパワートレイン搭載し、コンセプトカーとほぼ変わらない魅力的なスタイルままデビューするという。
ホンダ技研工業の開発責任者(LPL)を務める山上智行氏は、新型プレリュードについて次のように説明を加えた。
「新型プレリュードは、進化を続けるハイブリッドストーリーの最新章を飾るだけではなく、25年にわたる先進的なハイブリッド研究開発の成果でもあります。ホンダに求められる『スポーティ』なDNAを持つため、電動化による効率性と環境面における利点を、爽快なドライブ体験へと完璧に融合させました」
「さらに新型プレリュードは、ホンダの電動化戦略の一環として、ハイブリッドパワートレインの継続的な重要性をアピールする1台となります。2040年までに新車販売の100%をバッテリー駆動EV、もしくは水素燃料電池車にするという、私たちの公約に向けた重要なステップとなるのです」
欧州で多彩なハイブリッドを展開するホンダ
1999年、欧州初の量産ハイブリッドモデルとして革新的なクーペ「インサイト」の導入以来、ホンダはハイブリッドのパイオニアとして四半世紀に及ぶ歴史を刻んできた。ホンダはガソリン+電動パワートレイン技術の技術開発を続け、スムーズなドライビングと効率性を両立。費用対効果の高い手段を持って電動化へと移行できるよう、様々なモデルをリリースしている。
初代インサイトに続き、2003年に「シビック IMA(日本名シビック ハイブリッド)」を欧州で発売。このモデルは、1.3リッター直列4気筒i-VTECエンジン、CVT、20PSの電気モーターを組み合わせ、燃費効率を大幅に向上させた。その7年後の2010年、ホンダ独自のIMAハイブリッドシステムと、1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン、6速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、魅力的なドライビングダイナミクスと燃費の理想的なバランスを実現した「CR-Z」がデビューを飾っている。
2011年に英国市場に導入された「ジャズ ハイブリッド(日本名フィット ハイブリッド)」は、IMAハイブリッドシステムのコンパクト化により、マジックシートや300リットルのトランクスペースなど、充分な実用性を確保。2016年には、当時最も技術的に進んだ全輪駆動ハイブリッドパワートレインを採用したNSXも登場した。
現在、ヨーロッパにおけるホンダの主力車種は完全に電動化されており、ジャズ(フィット)、シビック、HR-V、ZR-V、CR-Vのすべてに「e:HEV」パワートレインを標準搭載。今回、グッドウッドで公開され、欧州に導入されることが決まったプレリュードにも、この最新ハイブリッドパワートレインが搭載されることになる。