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Porsche Panamera
最強のハイブリッドパワートレインを搭載
世界屈指の過酷さを誇るニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを舞台に、ポルシェのテストドライバーを務めるラース・カーンがまもなく登場予定の高性能バージョンの新型「パナメーラ」のプレプロダクト仕様のステアリングを握った。このパナメーラは、パナメーラ ターボ Sの後継モデルとして投入され、高性能ハイブリッドパワートレインを搭載する。
カーンは2016年と2020年にパナメーラでノルドシュライフェのクラス記録を樹立しており、2020年にはパナメーラ ターボ Sで7分29秒81をマーク。今回の7分24秒172は、この記録を5秒以上短縮したことになる。アタックを終えたカーンは、次のように今回のタイムアタックを振り返った。
「ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでは、特に車両の横方向のドライビングダイナミクスが特に重要となります。新型パナメーラは、この分野において大きな進化を遂げました。車両に厳しい要求を突きつけるコーナーが連続するサーキットセクションにおいて、このパナメーラは素晴らしい反応を見せてくれました」
快適性と走行性能を高次元で両立
新型パナメーラ ハイパフォーマンス仕様は、パワフルなV型8気筒エンジンに高効率電気モーターを搭載。カーンはパワートレインの進化だけでは、ノルドシュライフェで5秒もタイムを短縮することはできないと指摘する。
「ハイブリッドパワートレインはもちろん、エアロダイナミクス、シャシー、そしてミシュランの新しい超高性能タイヤ……。その進化は数えればきりがありません。特に新たに導入されたポルシェ・アクティブライドがパフォーマンスアップに貢献しています。起伏の激しいニュルブルクリンクにおいて、コーナリング時の安定性は完全に新しいレベルに達しています」
「このフィーリングはドライバーとしても、好印象を受けました。私たちの開発作業によって、日常域における最高レベルのドライビングコンフォートが実現したのです。あらゆる路面状況が存在するニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにおいて、その進化をはっきりと感じることができました」
「快適性とスポーツ性能に関して、これだけ懐の深いポルシェは他に存在しません。新型パナメーラは、エクスクルーシブなツーリングサルーンの優れた快適性と、スポーツカーのハンドリングを兼ね備えているのです」
今回、タイムアタックに使用されたプロトタイプは、オプションのカーボン製エアロキットを装着。フロントアクスルのドラッグを低減し、アダプティブ4ウェイ・リヤスポイラーと組み合わせることで、ベースモデルよりもダウンフォース量が大幅に増加する。