改良新型「ボルボ XC90」が2024年末から欧州でのデリバリー開始

ボルボの大型SUV新型「XC90」がデビュー「フル電動モデルのEX90風デザインに内外装アップデート」【動画】

内外装をアップデートした「ボルボ XC90」改良新型の走行シーン。
EX90を思わせるシャープなエクステリアが採用された、新型「ボルボ XC90」がデビューを飾った。
ボルボ・カーズはフラッグシップSUV「XC90」改良新型を発表した。2019年以来のフェイスリフトとなり、内外装のデザイン、搭載テクノロジーをアップデート。スウェーデンを含むヨーロッパにおけるXC90改良新型のオーダーが開始されており、生産は2024年後半からスタートする。カスタマーへのデリバリーは2024年末から行われる予定だ。

Volvo XC90

PHEVと2種類のマイルドハイブリッド

パワーユニットは、従来通りプラグインハイブリッドを搭載する「T8」に加え、48Vマイルドハイブリッドの「B5」と「B6」をラインナップする。
パワーユニットは、従来通りプラグインハイブリッドを搭載する「T8」に加え、48Vマイルドハイブリッドの「B5」と「B6」をラインナップする。

フル電動モデルの「EX90」や「EX30」導入後も、依然として「XC90」のプラグインハイブリッドモデル「T8」は、高い人気を集めており、ボルボにとって重要な車種であり続けている。今回、2度目のフェイスリフトが実施されたXC90改良新型は、ボルボが誇る最新のプラグリンハイブリッドパワートレインを搭載。2.0リッター直列4気筒ターボエンジンに、電気モーターと大容量リチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、EVモードでの最大航続距離70km(WLTPサイクル)が確保された。

ボルボ独自の調査によると、都市部に在住するカスタマーの所有するプラグインハイブリッドモデルの走行距離は、約半分が電動エネルギーで賄われているという。XC90は必要なシチュエーションにおいて内燃機関(ICE)がパワーを発揮。長距離移動の際にはインテリジェントにICEとモーターを組み合わせ、800kmにも及ぶ航続距離を実現している。

PHEVに加えて、2種類の出力を持つマイルドハイブリッドモデルの販売も継続。B5とB6には48Vリチウムイオンバッテリーとスターター/ジェネレーターが搭載されており、実走行で排出ガスと燃料消費量を最大15%も削減することができる。

ラインナップの電動化に合わせたアップデート

内外装をアップデートした「ボルボ XC90」改良新型のエクステリア。
先日、今後も内燃機関の販売を続けることを明らかにしたボルボだが、今回発表されたXC90改良新型は、フル電動モデルEX90と共通のデザインランゲージが導入された。

エクステリアデザインは、ラインナップの電動化に合わせたアップデートを実施。ボルボのフル電動モデルから導入されたデザインランゲージが導入された。また、刷新されたインテリアは、センターのタッチスクリーンが大型化されるなど実用性が大幅に向上。EX90とEX30から採用された最新のユーザーエクスペリエンスが、XC90にも搭載されている。

ボルボ・カーズのジム・ロワンCEOは、XC90改良新型について次のようにコメントした。

「新型XC90は、より自信に満ち溢れた存在となりました。私たちのハイブリッドフラッグシップは、長年にわたってベストセラーモデルに君臨しており、今も多くのお客様に愛されています。改良新型は、快適性、室内の広さ、ラグジュアリー性、多用途性、ハイブリッドの効率性など、あらゆる面で大きく進化を果たしました。XC90とフル電動モデルのEX90により、お客様に最適な選択肢を提供し、バランスの取れた商品ラインナップを展開していきます」

改良型サスペンションを導入

足まわりには、改良型のサスペンションが導入され、快適性と走破性が大幅に向上。さらに、オプションとして車高調整機能を持つエアサスペンションを選ぶこともできる。
足まわりには、改良型のサスペンションが導入され、快適性と走破性が大幅に向上。さらに、オプションとして車高調整機能を持つエアサスペンションを選ぶこともできる。

XC90改良新型は、改良型サスペンションを標準装備することで、従来型よりも快適性と走破性が向上。個々のダンパーが路面状況に対応し、快適性と安定性を最適化することで、よりリラックスしたドライビングが楽しめるようになった。

オプションのエアサスペンションは、車体、路面、ドライバーを500回/秒モニターするアクティブシャシーと連動し、可能な限り快適な乗り心地を提供。エアサスペンションを装備したXC90は、高速走行時に最大20mm車高を下げたり、オフロード走行時に40mm車高を上げたりすることも可能だ。

XC90改良新型は、車載レーダーとフロントカメラにより、対向車線への逸脱を検知し、衝突の危険を回避する、レーンキープ機能を搭載。不注意による道路からのはみ出しを回避することもに対応する。さらに、ブレーキとステアリングに介入し、他の車両、歩行者、自転車、スウェーデンではヘラジカのような大型動物との衝突も回避する。

インスツルメントパネルのデザインを刷新

内外装をアップデートした「ボルボ XC90」改良新型のインテリア。
EX40やEX90のデザイン意匠が導入され、フロントキャビンのデザインが一新された。大型ディスプレイが配置されたダッシュボードは、よりフラットなデザインとなっている。

フル電動モデルと共通の意匠が導入されたインテリアは、スカンジナビアン・コンテンポラリーデザインを追求。今回のフェイスリフトに合わせて、フロントキャビンのデザインが一新された。ダッシュボードは水平基調形状となり、高級リサイクル素材を使用したトリムパネルを採用。イルミネーション機能を強化し、夜間のラグジュアリー感が大幅にアップした。

また、現在のXC90オーナーからのフィードバックに応え、車内のレイアウトを再構成。センターコンソールにカップホルダーを追加するなど、収納スペースを大幅に増やした。また、スマートフォン用ワイヤレス充電器をメイン収納エリアとは別に、センタートンネル後方に配置するなど、利便性を向上させている。

オーディオに関しては、ステージ、コンサートホール、ジャズクラブの音響を忠実に再現できる「バウワース・アンド・ウィルキンス(Bowers & Wilkins)製ハイフィデリティ・オーディオシステムがオプションとして用意された。

「ボルボ XC90」改良新型を動画でチェック!

ボルボらしさを保ちながら、新時代の幕開けを象徴するエクステリアが与えられた「EX90」。

ボルボの新世代フラッグシップ電動SUV「EX90」の最大航続距離は600km!【動画】

ボルボ・カーズは、7シーターフル電動SUV「EX90」をスウェーデンのストックホルムにおいてワールドプレミアした。ラインナップのフル電動化に向けて、EX90はボルボ新時代の幕開けを象徴する1台になると宣言している。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…