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Porsche 963
WECにおいてサーキットサファリを実施
9月14日土曜日、富士スピードウェイは好天に恵まれ、コンディションはドライ。公式プラクティス3回目の直前、日本ラウンド独自の取り組みとしてサーキットサファリが実施された。ハイパーカーとLMGT3車両が走るサーキットを、ファンを乗せた大型バスが共に走るという、特別な機会が設けられている。
WEC唯一の日本ラウンドとなる第7戦富士6時間レースに、ポルシェは、ワークスチームのポルシェ・ペンスキー・モータースポーツから5号車(マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコヴィッキィ)と6号車(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ヴァントール)をエントリー。
サテライトチームのハーツ・チーム・ジョタは12号車(ウィル・スティーブンス/カラム・アイロット/ノーマン・ナト)と38号車(ジェンソン・バトン/フィリップ・ハンソン/オリバー・ラスムッセン)、プロトン・コンペティションの99号車(ハリー・ティンクネル/ニール・ジャニ/ジュリアン・アンドローエル)という、合計5台のポルシェ 963が富士スピードウェイに登場した。
僅差ながらも5番手に留まった963 6号車
気温28℃、路面温度39℃という、夏の陽気のもと行われた予選セッション。ハイパーカーカテゴリーに参戦する5台のポルシェ 963のうち3台が12分間の予選でトップ10入りを果たした。
6号車のアタックを担当したケビン・エストレは、2番手タイムの1分29秒256をマーク。プロトン・コンペティションの99号車はジュリアン・アンドローエルが3番手の1分29秒399を叩き出す。5号車のマット・キャンベルも8番手タイムを記録し、上位10台が進出するハイパーポールに3台の963が進出した。
10分間のハイパーポールセッションでは、1回目のアタックでエストレが3番手(1分29秒152)、キャンベルは5番手(1分29秒223)、アンドローエル(1分29秒589)は8番手タイムをマーク。3台は一度ピットへと戻り、クールダウン後のセッション終了間際に、再度アタックラップに挑む。
キャンベルは最初のセクターでベストタイム、第2セクターで自己ベストを更新する好走を見せたが、ミスもあり、アタックを断念。他のふたりもタイムを更新することはできなかった。この結果、6号車がポルシェ勢最上位の5番手、5号車が8番手、99号車が10番手グリッドを確保。ハイパーポールに進出できなかった12号車は16番手、38号車は17番手グリッドから決勝をスタートする。
ポルシェ最上位となる5番手グリッドを確保したエストレは、次のように予選とハイパーポールを振り返った。
「ハイパーポールセッションでは良い走りができましたし、ポルシェ 963のフィーリングも最高でした。ただ、完璧なラップを走ることができなかったのが残念です。接戦が続くこのカテゴリーではちょっとしたミスによって、2~3位順位を下げてしまいます。それでも、まずまずのスタートポジションを得ることができました。決勝はローレンス(ヴァントール)が好スタートを切ることができれば、最初のスティントでトップグループに食い込めるでしょう」