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BMW M Hybrid V8
ふたつのクラスでポディウムフィニッシュ
2024年シーズンのWECにBMWは、トップカテゴリーのハイパーカークラスに2台の「BMW M ハイブリッド V8」をエントリーさせている。チーム運営はベルギーを拠点とするBMW M・チームWRTが担当し、15号車はドリス・ヴァントール、ラファエル・マルチェッロ、マルコ・ヴィットマン、20号車はシェルドン・ヴァン・デル・リンデ、ロビン・フラインス 、レネ・ラストがドライブする。
大観衆が集まった富士スピードウェイで開催された、WEC第7戦「富士6時間レース」において、堅実なレースを戦ったBMW M ハイブリッド V8 15号車が、BMW Mモータースポーツとしては初となるWECでの表彰台を獲得。20号車は序盤のアクシデントで、リタイアに終わっている。また、LMGT3クラスでも「BMW M4 LMGT3」46号車(アーマド・アル・ハーティ/ヴァレンティーノ・ロッシ/マキシム・マルタン)が、予選12番手から3位表彰台を手にした。
BMW Mモータースポーツを率いるアンドレアス・ロッシは、富士でのレースウイークを終えて、次のように喜びを語った。
「富士6時間レースは、私たちにとって素晴らしい結果となりました。WECのデビューシーズンにおいて、BMW MチームWRTとBMW Mハイブリッド V8が初の表彰台を獲得したのは素晴らしいのひと言です。15号車をドライブした、ドリス・ヴァントール、ラファエル・マルチェッロ、マルコ・ヴィットマンの3人、そしてチームメンバー全員に『おめでとう!』と言いたいです」
「BMW Mハイブリッド V8は、前戦の段階ですでにトップを争うペースを見せていましたが、富士においては最初のラップから素晴らしいスピードを披露していました。 今回は2位表彰台は、このプロジェクトに多大な労力を注いでくれたすべての人にとって、最高のご褒美になりました。そして、LMGT3クラスでも、素晴らしいレースとなりました。予選がうまくいかなかったにもかかわらず、両車とも素晴らしいレースを展開し、ポジションを大きく上げたのです」
予選3番手から2位表彰台を獲得
BMW Mハイブリッド V8 15号車は、フリープラクティスの段階から素晴らしいペースを披露し、9月13日金曜日には最速タイムも記録。14日に行われた予選ではヴァントールが15号車のアタックを担当し、トップ10台で争われるハイパーポールにおいて1分29秒059をマーク。今シーズン、チーム最高の3番グリッドを確保した。
16日の決勝レースは、第1スティントを担当したヴィットマンが、スタート直後に2番手に浮上。マルチェッロ、ヴァントールと完璧な走行でバトンをつなぎ、2位でフィニッシュ。BMW Mハイブリッド V8でのWEC参戦以来初となる、ポディウムフィニッシュを果たしている。
一方、チームメイトのBMW Mハイブリッド V8 20号車は、バッドラックに見舞われることになった。決勝2周目、ターン1においてアクシデントに巻き込まれ、損傷したパーツがフロントセクションにヒット。マシンに大きなダメージを負ったことで、緊急ピットインを余儀なくされた。さらに、レース終盤にはリタイアを選んでいる。
決勝レースで素晴らしいスタートを見せたヴィットマンは、フィニッシュ後に喜びを爆発させた。
「私たちドライバー、チームメンバー、そしてBMW Mモータースポーツにとって、素晴らしい週末になりました。BMW Mハイブリッド V8で、WECの表彰台に初めて立つことができたのです。練習走行、予選、そして決勝でも最高のパフォーマンスを発揮することができました。完璧な走りで、スタートも成功しましたね。自分としても本当に誇らしく思います。初の表彰台は信じられないほどの喜びに包まれました。チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれましたし、私は本当に幸せです」