「シボレー コルベット ZR1」の最高速アタックにGMのマーク・ルース社長が参加

米国最速しかも100万ドル以下の生産モデル最速となる“最高速374km/h”をマークした「シボレー コルベット ZR1」【動画】

2025年モデルの「シボレー コルベット ZR1」が、最高速アタックを実施し、米国製モデル最速の374km/hを叩き出した。
2025年モデルの「シボレー コルベット ZR1」が、最高速アタックを実施し、米国製モデル最速の374km/hを叩き出した。
シボレーは、ドイツのオーバルテストトラックを舞台に、2025年型「コルベット ZR1」の最高速度テストを実施。ゼネラルモーターズのマーク・ルース社長自身がステアリングを握り、233mph(約374km/h)をマークした。コルベット ZR1は、米国最速、GM車最速、そして100万ドル以下の現行生産車最速の称号を手にしたことになる。

Chevrolet Corvette ZR1 MY25

カタログスペックを大きく超える新記録

現行コルベットからシボレーは、ミッドシップレイアウトを採用。5.5リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、1000PSを超えるパワーを発揮し、今回のテストでもカタログスペックを大きく超える最高速度をマークした。
現行コルベットからシボレーは、ミッドシップレイアウトを採用。5.5リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、1000PSを超えるパワーを発揮し、今回のテストでもカタログスペックを大きく超える最高速度をマークした。

シボレーは、ドイツの「ATPオートモーティブ・テスト・パペルンブルク(ATP Automotive Testing Papenburg)」の高速オーバルトラックに、シボレー コルベット ZR1の2025年モデルを持ち込み、最高速度テストを実施した。

シボレー ZR1は、アメリカで製造されたエンジンの中で最も強力な5.5リッターV型8気筒「LT7」ツインターボエンジンをリヤミッドに搭載。最高出力1078PS、最大トルク1123Nmを発揮し、0-400m加速10秒以下というスペックを誇る。

今回、シボレーのエンジニアは、GMのソフトウェア、モデリング、ハードウェア開発に関する深い知識を活用。カタログスペックの215mph(346km/h)を大きく超える、233mph(約374km/h)を叩き出した。このテストに参加した、ゼネラル・モーターズ(GM)のマーク・ルース社長自身は、次のように喜びを語っている。

「コルベット ZR1で最高速度記録を樹立したことは、コルベットとシボレーにとって真の勝利だと言えるでしょう。また、私個人にとっても爽快で非現実的な体験になりました。現行モデルからミッドエンジンに切り替わったことで、優れた性能とバランスを得たことは、私も理解していました。この記録を成し遂げたのはZR1のパフォーマンスと、それを開発・製造した有能なチームの素晴らしい仕事があったからこそです」

当初の予定を大きく超えるパフォーマンス

パペルンブルクの高速オーバルトラックを舞台に行われた最高速アタックには、2台のコルベット ZR1が持ち込まれ、ルース社長自身のドライブで233mphの最高速度をマークした。
パペルンブルクの高速オーバルトラックを舞台に行われた最高速アタックには、2台のコルベット ZR1が持ち込まれ、ルース社長自身のドライブで233mphの最高速度をマークした。

最高速度記録を樹立したコルベット ZR1クーペは、標準仕様にエアロパッケージが組み合わせられ、短いウィッカーを備えた標準のフロントスポイラー、カーボンファイバー製グラウンドエフェクト・パッケージ、ミシュラン「Pilot Sport 4S」タイヤを装着。シボレーのエンジニアは、サーキット専用に「最高速度モード」を開発し、シャシー制御システムを最高速度アタックに合わせて微調整している。

オーバルコースでの走行中、マーク・ルース社長の記録走行を含め、エンジニアが助手席に座ってリアルタイムでデータを分析。233mphの最高速度は単発のパフォーマンスではなく、開発車両を含む2台のコルベット ZR1によって、複数回230mphを超えている。

パペルンブルクの高速オーバルトラックは、温度や空気密度など、高速テストに最適な条件を提供。シボレーは、この施設を舞台に、第6世代と第7世代のコルベット ZR1、そして第6世代のカマロ ZL1で最高速度を記録している。コルベット ZR1 の主任開発エンジニアを務めるクリス・バーバーは、次のように最高速アタックを振り返った。

「ルース社長がドライブしたコルベット ZR1はカーブで222mph(357km/h)に達し、その時点でコルベットの最高速度記録を10mphも上まわりました。そこから、コルベット ZR1はさらに加速したのです。正直、期待以上のパフォーマンスを発揮してくれました」

「シボレー コルベット ZR1」の最高速アタックを動画でチェック!

ミッドシップとなったC8型コルベットでロングツーリングへ出かけた。

1000kmのロングツーリングで探る「シボレー コルベット」の真価「ミッドシップ化で変わったことと変わらないこと」【動画】

FRからミッドシップへ、劇的な変貌を遂げた現行C8型コルベット。日本へのデリバリーが始まってからおよそ3年が経ち、現在は納車待ちのウェイティングリストがようやく解消。望めば比較的すぐに楽しめる体制が整っているという。ならば早速味わってみよう……と、ロングツーリングへと連れ出した。(GENROQ 2024年10月号より転載・再構成)

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