WEC休止の「ランボルギーニ SC63 LMDh」はIMSAに参戦継続

WECプログラム休止を発表したランボルギーニの次のターゲットは?リソースを「テメラリオ GT3」開発に集中

2024年シーズンから、WEC参戦をスタートした「ランボルギーニ SC63 LMDh」が、わずか1シーズンでプログラムを終了することになった。
2024年シーズンから、WEC参戦をスタートした「ランボルギーニ SC63 LMDh」が、わずか1シーズンでプログラムを終了することになった。
アウトモビリ・ランボルギーニは、FIA世界耐久選手権(WEC)における、ハイパーカーとLMGT3クラス参戦プログラムを、2024年シーズンをもって休止すると発表した。テメラリオ GT3の開発に集中し、SC63 LMDhでのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への参戦は継続する。

Lamborghini SC63 LMDh

WECの規定変更を受けて撤退を決定

2025年シーズンから、WECは2台のハイパーカーでの参戦を義務付けており、1台でのプログラムを行なってきたランボルギーニは、プログラムの休止を決定した。
2025年シーズンから、WECは2台のハイパーカーでの参戦を義務付けており、1台でプログラムを行なってきたランボルギーニは、プログラムの休止を決定した。

2024年開幕戦「カタール1812kmレース」で、WECデビューを飾った「ランボルギーニ SC63 LMDh」。2台をエントリーする多くのチームに対して、ランボルギーニは1台のみで参戦。ランボルギーニ・アイアン・リンクスの63号車は、9メーカーが参戦するハイパーカークラスにおいて厳しい戦いを強いられ、入賞は第4戦ル・マン24時間レースでの10位に留まった。

ランボルギーニは、最終的にマニュファクチャラーズ選手権で8位、ドライバーズ選手権においてダニール・クビアト、ミルコ・ボルトロッティ、エドアルド・モルタラは31位に終わった。ランボルギーニのモータースポーツ部門のランボルギーニ・スクアドラコルセは、今回のWEC参戦休止に関するステートメントにおいて、次のように休止理由を説明している。

「最高レベルのモータースポーツで戦うことは、ランボルギーニ・スクアドラコルセにとって名誉なことであり、今後数年間の野望でもありました。しかし、FIA WECのスポーティングレギュレーションが変更され、2025年からはハイパーカー・クラスに2台のマシンを投入することが義務づけられることになりました。ランボルギーニが選手権に参戦した条件が変わり、モータースポーツ戦略とは一致しなくなったのです」

米国のIMSAに「SC63 LMDh」で参戦継続

WECプログラム休止を決定したランボルギーニ・スクアドラコルセだが、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への参戦は継続する。
WECプログラム休止を決定したランボルギーニ・スクアドラコルセだが、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への参戦は継続する。

ランボルギーニは「SC63 LMDh」プログラムを再検討し、2025年シーズンのWECを欠場する一方、米国で開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権には継続参戦。SC63 LMDhの開発を続けていくことを表明している。

また、ウラカン LMGT3 エボ2でのWEC参戦プログラムも休止し、2025年を通して「テメラリオ GT3」の開発に集中することを明らかにしている。カスタマー向けレーシングカー、テメラリオ GT3は2025年中のテストを完了し、その後の正式発表を予定している。

24時間レースを10位で走り切り、チームにポイントを持ち帰ったランボルギーニ SC63 63号車。

初の2台体制でル・マン24時間に挑んだ「ランボルギーニ SC63」は63号車が初ポイント獲得【動画】

6月15~16日、FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間の決勝レースが開催され、ランボルギーニ・アイアン・リンクスの「ランボルギーニ SC63」63号車(ミルコ・ボルトロッティ、エドアルド・モルタラ、ダニール・クビアト)が10位でフィニッシュ。WECハイパーカークラスで初ポイントを獲得した。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…