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TOYOTA Supra “A90 Final Edition”
ファイナルエディションを最後に生産を終了
トヨタ スープラは、1978年の初代デビュー以降、直列6気筒エンジンを搭載するRWDという特徴を継承し続け、世界中で高い人気を集めてきたスポーツモデル。モータースポーツ参戦車両としても活躍し、現行モデルはSUPER GTのほか、カスタマーレーシングカー「GRスープラ GT4」が、世界中の様々なレースにおいて活躍している。
2019年の現行GRスープラ導入以降も進化を続け、2020年と2022年には一部改良を実施。今回の一部改良モデルでは市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるよう、「さらなる一体感のある走り」が追求された。安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上で、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上、チューニングの最適化、空力性能の改善が施されている。
また、現行スープラが世界中のスープラ・ファンから愛され、世界各国のGTレース、ドリフト競技、およびNASCARなど様々なモータースポーツで多くのチームに使用されていることを受けて、現行スープラの集大成として300台限定の特別仕様車「スープラ “A90 Final Edition”」を設定した。
エンジン出力・トルクを向上させ、ブレーキやボディ剛性を強化し、レーシングカーに多く採用されるKW社のサスペンションシステムやハイグリップタイヤを採用するなど、走りに関する様々な要素をアップグレード。進化に合わせた最適なチューニングを行い、究極・最高の性能・仕様を備えた特別なモデルを作り上げている。
今回発表された、スープラ “A90 Final Edition”を集大成として、現行スープラの生産は終了。今後はモータースポーツ活動を中心にアップデートを続けていくという。
広範囲に及ぶ走行性能のアップデート
今回の一部改良では、新しいシャシーセッティングに伴い、アクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善した。フロントに大径化したブレンボ製ディスクブレーキを採用し、制動性能を強化している。
サスペンションは、状況に応じて減衰力を調整する電子制御ダンパーの特性を見直し、フロントスタビライザーも強化することで走行性能を向上。前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品、フロントコントロールアームに強化ゴムブッシュ、リヤサブフレームに強化ゴムマウントを採用することで、サスペンションとボディの一体感を高め、ロードインフォメーションをより伝わりやすく改善している。
リヤフロア下部のブレース構造を強化することでボディ剛性を高め、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性を向上。今回の進化点にあわせてEPS制御を最適化し、ダイレクト感のあるステアリングフィールを実現した。また、前後のキャンバー角を見直し、グリップを高めてコーナリング時の安定性アップを果たしている。
エクステリアは、ダックテールタイプのカーボンリヤスポイラーを採用。フロントにはホイールアーチフラップを追加し、フロントタイヤスパッツの高さを拡大することで、前後の空力バランス、ダウンフォースを最適化。接地性とハンドリング性能を向上させた。
ホイールカラーにマットブラックを採用し、ドライバーシートには「GR」ロゴ刺繡を施したアルカンターラ+本革シート表皮を導入。シフトノブリングとステッチ(6速MTのみ)、シートベルトにレッドカラーを採用し、スポーティーさを強調している。
最高出力435PSを発揮する「A90 Final Edition」
最終生産仕様として300台のみが販売される特別仕様車、「スープラ “A90 Final Edition”」は、GRスープラ GT4の開発を担当したTOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)が、エアロダイナミクスの開発を担当。TGR-Eがモータースポーツ参戦を通じて得た知見に加えて、風洞実験施設を用いた開発が行われている。
カーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用。GRスープラ GT4を彷彿させるスワンネック構造のカーボンリヤウイングを装着し、前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化し、接地性とハンドリング性能を向上させた。また、カーボンボンネットダクトを追加。脱着式のインナーダクトを採用し、取り外し時には冷却性能が大幅に向上する。
搭載される3.0リッター直列6気筒直噴ターボは、吸気経路を見直し、低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減。これに合わせてエンジン制御を最適化することで、最高出力が285kW(387PS)から320kW(435PS)、最大トルクが500Nmから570Nmにまで引き上げられた。
エンジンオイルパンにバッフルプレートを追加し、コーナリング性能向上に伴う高G域でのオイルの偏りを防止。エンジン性能向上に伴い、冷却性能を強化。ラジエーター冷却ファンを強化するとともにサブラジエーターを追加し、さらに、ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンを大型化している。
足まわりには、GRスープラ GT4が採用しているKW製サスペンションを採用。伸び側16段・縮み側12段の減衰力調整を備え、様々な使用状況にも対応する。さらに、前後スタビライザーを強化することで、限界性能を向上させた。フロントロアアームに強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイントを採用。リヤサブフレームをGRスープラ GT4と同じアルミリジッドマウントとすることで、サスペンションとボディの一体感を向上させた。
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