[私的コラム]ランニングウォッチ ガーミンで半年睡眠を測って改善【Part.2】

ランニングウォッチなのに睡眠まで!ガーミンで半年測って改善した結果は?【Part.2】

取材で出張が多くても、しっかり眠れるような最強の睡眠改善をしたい!(写真はイメージです)取材で出張が多くても、しっかり眠れるような最強の睡眠改善をしたい!
取材で出張が多くても、しっかり眠れるような最強の睡眠改善をしたい!(写真はイメージです)
その活躍もさることながら、自ら設定した目標に向かって取り組む努力も素晴らしい大谷翔平選手。その規格外の活躍の裏に、規格外の睡眠時間があることはよく知られていますが、アメリカ全土を移動するメジャーリーグの厳しいスケジュールで、なんと10時間の睡眠を確保しているというのです。良い睡眠はパフォーマンスを上げるか?という視点で零細企業のサラリーマンが改善に取り組んでみました。

睡眠スコア向上のためのポイント

前日に疲労してボディバッテリーが下がり、眠れないまま朝を迎えると、その日のランニングはやめようと思うような警告も。

睡眠改善を目指したこの私的コラムですが、前回、就寝前のボディバッテリーを高めに維持して(就寝時20%残)、睡眠スコアを80点出して回復するという目標を掲げました。その目標に向けて、角谷先生のレクチャーで得た改善テクニックのうち、私が重要と感じた部分をかいつまんでご紹介します。

まず、角谷先生のコーチは睡眠改善のポイントは3つです。

①深いノンレム睡眠の時間を確保する
②睡眠スコアを向上させる
③中途覚醒回数を減らす

①は具体的には30分以上、理想は1時間30分以上の深い睡眠をとることです。これは私の平均睡眠時間の6時間で言うと25%以上を深い睡眠にすること意味します。ちなみに体験会を受ける前、自分の理想の睡眠時間は7時間半と考えていましたが、日本人の平均睡眠時間は7時間20分で、政府の掲げる目標睡眠時間は6時間だそうです。実際6時間でも75点くらいは取れました。睡眠の質が良ければ6時間で十分かもしれません。

②は最低60点、理想は80点だそうです。睡眠スコアで高得点を取るには、深い睡眠が16〜33%、浅い睡眠が30〜64%、レム睡眠が21〜31%、ストレスが少なく中途覚醒しないで推奨睡眠時間寝ると良いそうです。前回書いた私の睡眠スコア50〜70点はまあまあギリギリ許容範囲だったのです。私の場合、睡眠の終盤、具体的には4時間過ぎ頃からレム睡眠が増える傾向なので、やはりある程度睡眠時間そのものを増やさないと高得点は期待できなさそうです。ちなみに90点台はビジネスパーソンが目指す数値ではないそうです。ということは100点はあり得ない……? 失業してすることがなくなったら目指したいと思います。

③は夜中に目が覚めて、うっかり携帯電話などを見てしまうと覚醒してしまうので、できるだけ覚醒しない良質な睡眠を確保するか、覚醒しても辛抱強く再入眠できる環境を整えましょう。寝る前のカフェインなどは御法度です。私はコーヒー好きで毎日3〜4杯飲みますが、角谷先生のレクチャーのあとは16時以降のコーヒーを控えたところ効果があると感じられました。

睡眠改善の鍵、起床時の行動

これらを実行するためには睡眠時の環境も大切ですが、起床時にその夜の睡眠に向けた準備が同じくらい大切です。つまり、朝ダラダラ起きるのではなく、夜ガツンと眠るために朝から一気に覚醒させた方がいいということです。他にも寝る前のルーティン(ハーブティーを飲むと良いとか)や腸内環境や栄養の改善などもありますが、今回の体験会では起床時を中心に教えてもらった改善ポイントがとても重要だと感じました。

ポイント①:光を浴びる

まず、朝目が覚めたら何をするか。重要なのは強い光を浴びることだそうです。先ほど朝ダラダラ起きるのが良くないと書いたのは、カーテンを閉めた寝室のベッドでスマホをいじるなどの行動を指します。

ポイント②:朝食と白湯を摂る

そして量はその人によりますが、朝食をしっかり摂ること。そして白湯を飲むこと。胃・結腸反射が排便中枢つまりお尻やお腹を刺激して体温が上昇するそうです。

ポイント③:体を動かす

朝イチの掃除もいいそうです。掃除機を使うのではなく、寝静まった夜中に落ちた埃などをクイックルワイパーなどで拭き取るのが効果的だそうです。他にも筋トレ、ストレッチ、シャワーなども体を目覚めさせるのにいいとか。

あとは夜にしっかり眠るために1日7000歩以上は歩く、お風呂に入る、ストレッチポールを使ったストレッチをする、苦手な本を読んだり、いつもと違う道を通るといいようです。他にも夕方以降に昼寝をしない、あるいは先ほども触れたようにコーヒーを飲まないなど、なるほどと思うノウハウを得ました。

実践とその成果

実はこの体験会は6月に開催され、半年近くが経過しました。その間、全てを完璧に実行するのは難しかったので、ひとつでも2つでも自分ができることを実践したところ、劇的に睡眠スコアは高まりました。とりあえずこれくらいは……、というレベルの「朝イチで白湯(暖かい飲み物)を飲む」「夕方以降コーヒを飲まない」などを行っただけですが、これほど効果があるとは驚きでした。

50〜70点だった睡眠スコアは80点台も出るようになり、半年で2回も90点台を叩き出すことに成功しました。ただし、90点以上はやはり仕事のない週末で純粋に休める日の朝、しかも前日に深酒をしないなどの条件が揃った時でした。なお飲酒量は個人によるので、睡眠スコアを下げるほどのダメージを与える酒量を自分で把握するのが大切だそうです。

一方のボディバッテリーはなかなか維持するのが難しいです。睡眠で回復できるエネルギーには限りがあるので、できるだけ消耗しないようにリラックスすることが大切だと感じました。やはりデスクワークで消耗は少なく、運転が意外とバッテリーを消費することがわかりました。これからは編集部から出ずにできるだけ安静に仕事をしよう!というのは、本末転倒のような気もしますが……。

そんなこんなでボディバッテリーと睡眠スコアと睨めっこしながら過ごす日々の中で、取材に行った際カメラマンにボディバッテリーや睡眠スコアの説明をしたところ、「数字に左右されすぎじゃない?」と言われたりもしましたが、ともあれ、これで仕事がうまくいかずとも、きちんと睡眠が取れているなら、それが自分のパフォーマンスとして納得して過ごせそうです。奥深き睡眠の世界は、まだまだその深淵に辿り着くのは難しいのですが、人生の20〜30%は寝ていると思うと、その質は追求していくべきかなと思いました。

筆者がランニング用に愛用しているGPSウォッチ「ガーミン フォアランナー265」。

ランニングウォッチなのに睡眠まで!ガーミンで半年測って改善した結果は?[私的コラム]【Part.1】

その活躍もさることながら、自ら設定した目標に向かって取り組む努力も素晴らしい大谷翔平選手。その規格外の活躍の裏に、規格外の睡眠時間があることはよく知られていますが、アメリカ全土を移動するメジャーリーグの厳しいスケジュールで、なんと10時間の睡眠を確保しているというのです。良い睡眠はパフォーマンスを上げるか?という視点で零細企業のサラリーマンが改善に取り組んでみました。

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著者プロフィール

吉岡卓朗 近影

吉岡卓朗

Takuro Yoshioka。大学卒業後、損害保険会社に就職するも学生時代から好きだったクルマのメディアに関わり…