おんぼろグラン・トリノはどこへ行く?

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1991年、ロサンゼルス。自らを「デュード」と名乗る無職の気楽な男ジェフリー・リボウスキは、ある夜、同姓同名の富豪と間違えられ、暴漢にお気に入りの絨毯を汚されてしまいます。

その富豪に絨毯の弁償を求めるも追い返されてしまうのですが、lその数日後に彼の若い妻が誘拐される事件が発生。なぜかデュードが身代金の引き渡し役に指名され、高額の報酬に釣られて引き受けてしまいます。

簡単な依頼のはずでしたが、同行したボウリング仲間のウォルターの奇行により交渉は無惨な結果に。さらに前衛アーティストだという富豪の娘や、怪しげなポルノ監督、謎の集団<ニヒリスト>などなど、ひと癖もふた癖もある奇妙な面々が次々と登場し、デュードは次々と災難に巻き込まれていくのですが……。

旅行でLAを訪れたことがあれば、車がないと極端に行動が制限される大きな街であることはご存知でしょう。デュードたちが通うクラシカルなボウリング場を筆頭に、本作もちょっと微妙なエリアがメイン舞台になります。

フォード「Gran Torino (1973」

しかもデュードが乗るのは、気の毒になるほどボロボロの1973年製フォード グラン・トリノ。素晴らしい車のはずですが、物語の中ではデュードの置かれた状況とシンクロするように痛めつけられます。

一方、相棒ウォルターが乗るのは1985年製のシボレー・シェビーバン。見るからに商用車で、色気も何もありません。そんな彼らを尾行するのが1971年製の真っ青なフォルクスワーゲン・ビートルだったり、ウォルターが1985年製のシボレー・コルベットC4をボコボコにしたりと、車たちがドタバタな物語を強調。

とにかくシュールでブラックユーモアたっぷりな本作ですが、なぜか最後には清々しさすら感じさせるという、まさにカルトな名作なのです。

『ビッグ・リボウスキ』公式サイト