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CITROEN AMI
好調な個人ユースと法人ニュース
2020年4月の発売以来、シトロエン アミは、ミラノ・デザインウィーク、ブリュッセルで開催された国際ユースゲームなど、多くのイベントの公式コミューター車両として活躍。2022年6月から英国とトルコへの導入がスタートし、欧州11ヵ国で販売されている。
アミのボディサイズは全長2410mm、全幅1390mm、全高1520mm。5.5kWhのリチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載し、1回の充電での後続距離は70kmを確保。どの国でも個人ユースやビジネスユースで活躍しており、大規模サービスグループや官公庁なども採用されている。
特別仕様の「マイ アミ バギー(My Ami Buggy)」を含め、2万3000台以上のオーダーを集めており、その人気は国境を超えてどんどん拡大中だ。シトロエンのヴァンサン・コベCEOは、欧州で広がるアミの人気について次のようにコメントした。
「アミは、お客様の日常生活やモビリティと密接に結びついたシトロエン・スピリットをまさに体現しています。私たちは電気自動車をすべての人に届けることを約束し、アミがヨーロッパだけでなく世界中で成功を収めつつあることを誇りに思っています」
無謀な運転によるアクシデント
多くの国で便利なシティコミューターとして活躍しているアミだが、モナコにおいて起こったアクシデントが注目を集めている。3月11日、アミをドライブしたフランスの若者ふたりが、モナコGPのターン6(ローズ・ヘアピン)に高速で侵入。ヘアピンを曲がりきれずに転倒する姿が、動画で拡散されてしまったのだ。
複数のアングルから撮影された動画には、F1マシンさながらのスピードでヘアピンに進入し、横転する様子がすべて映っていた。どうやら若者は度胸試しを行った模様で、幸い大事には至らなかったものの、歩行者が巻き込まれる可能性があったと、地元のメディアは報じている。
今回の事故の背景には、ヨーロッパの一部の地域において、14歳からアミのようなマイクロEVをドライブできることにある。最高出力8PS、最高速度は約150km/hに制限されているアミだが、無謀運転を試すドライバーにとっては、十分魅力的な“玩具”になっているというのだ。実際、今回、複数のアングルから動画が撮影・拡散されていることから、そもそも転倒を狙って走行していた可能性すらある。
事故報告書によると、運転していたのは18歳のフランス人で、同乗者は16歳の少年。2名とも軽傷で病院に搬送されている。なお、転倒したアミは4人の消防士により、元に戻された。フランスではアミを含めたマイクロEVの運転可能年齢を変更すべきという、議論も起こっているという。