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7X Rayo
ウラカンのエアロダイナミクスを大幅にアップデート
英国・コベントリーを拠点とする、エンジニアリングコンセプト・デザイン&リアライゼーション・カンパニーのエンビサージュ・グループは、その世界レベルのコーチビルディング技術を活かしたハイパースポーツプロジェクトを公開した。
2021年9月3日、英国のハンプトンコートで開催されたコンクールデレガンスで世界初公開された「7X ラヨ」は、ランボルギーニ ウラカン LP 610-4をベースに、7Xデザインによる美しくアグレッシブなフォルムが採用されている。
パワーユニットは、アンダーグラウンド・レーシング(Underground Racing)がチューニングした5.2リッターV型10気筒ツインターボエンジンを搭載。ベースモデルの610bhpに対して、1900bhpという驚異的な最高出力を発揮する。
最高速度は300mph(約482km/h)をターゲットに開発が続いており、その強大なパワーに対応すべく、エアロダイナミクスが徹底的にアップデートされた。Cd値はベースモデルの0.39を大幅に上回る0.279にまで向上し、ドラッグとダウンフォースを最適化した、非常に印象的なエクステリアが誕生している。
ラヨで活かされたエンビサージュの高い技術力
ラヨ・プロジェクトの立ち上げに際し、7Xデザインは車両開発のプロフェッショナルであるエンビサージュ・グループにボディパネルの開発と製造を依頼した。エンビサージュ・グループはベースとなったウラカンを徹底的に分析し、参照用3Dモデルを作成。その美しいデザインビジョンを実現するために、7X デザインと密に連携しながら共同で開発作業を進めている。
それぞれのボディパネルは、ランボルギーニが開発したモノコックの完成度に影響を与えることなく、ベース車両のメカニズムと整合するように設計。エンビサージュ・グループの生産部門はラヨの設計完了後、新形状のカーボンファイバー製ボディパネルを製作した。
最新鋭の設備を誇るディメンションスタジオにおいて車両のアセンブリは行われ、その後3次元測定器で完璧な精度で組み上げられているかを確認。今回のコンクールデレガンスでのお披露目に向けて、塗装部門において鮮やかな「スポーツオレンジ」にペイントされている。
エクステリアに続き、パフォーマンスの開発に注力
7X デザインの創業者、デイビッド・ゴメスは完成したラヨを前に次のようにコメントした。
「ラヨの美しいフォルムを実現する上で、エンビサージュ・グループ以上のパートナーはいませんでした。私たちのデザインを受けて、彼らはボディパネルの製作、フィット感、ペイント仕上げ、そして全体的な完成度において、非常に高い技術を示してくれました。その品質はメーカーの市販モデルレベルにあります」
「私は今、ラヨの開発における次のステージ、つまりパフォーマンスとダイナミクスに磨きをかけることを楽しみにしています」
エンビサージュ・グループのティム・ストラフォードCEOは、ラヨの完成度に喜びを隠さない。
「私たちは、7X デザインの素晴らしい作品、ラヨの開発において重要な役割を果たせたことを嬉しく思います。このクルマは非常にエキサイティングなワンオフ作品です。クライアントのデザインを受けて、そのビジョンを可能な限り高い水準で完全に実現してきたエンビサージュ・グループの能力を示せたことを誇りに感じています」
「コーチビルディングは、長い間エンビサージュ・グループの強みのひとつでした。私たちは、ワンオフの車両や少量生産の車両を実現するために、世界の主要なブランドと仕事をしてきたのです」