最新ラグジュアリーサルーン「BMW 5シリーズ」と「メルセデス・ベンツ Eクラス」を比較

新型「BMW 5シリーズ」と「メルセデス・ベンツ Eクラス」をディーゼルマイルドハイブリッド+AWDで比較

両者とも新型となった「BMW 5シリーズ」と「メルセデス・ベンツ Eクラス」。今回比較するのは、ディーゼルエンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様、駆動方式はAWDだ。
両者とも新型となった「BMW 5シリーズ」と「メルセデス・ベンツ Eクラス」。今回比較するのは、ディーゼルエンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様、駆動方式はAWDだ。
2023年の日本市場は、輸入セダンのEセグメントが熱い。同セグメントを代表するBMW 5シリーズとメルセデス・ベンツ Eクラスがそろってフルモデルチェンジし、日本上陸を果たすのだから。両車ともピュアEVやプラグインハイブリッドなど多彩なパワートレインを取りそろえるが、今回は性能が拮抗するディーゼルエンジン搭載モデルをピックアップする。

BMW 523d xDrive M Sport
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Mercedes-Benz E220d 4MATIC

全長差100mm以上! 進むライバル間の差別化

ともに新型となる5シリーズとEクラスで比較するのは、ディーゼルエンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様で、駆動方式はAWD。Eクラスのスペックは欧州仕様のものだ。

大きな差が現れたのは全長に関して。新型5シリーズが111mmも長い設計となっており、見た目の印象はかなり違うことだろう。ただ、ホイールベースは34mm差に縮まるため、室内スペースの余裕は見た目ほどではなさそうだ。

また、全幅で20mm、全高で46mmといずれも新型5シリーズが大きく、全体的にサイズ差が広がった印象。先代モデルでも5シリーズがやや大きかったが、その全長差は35mmにとどまっていた。新型になって一気にこの差がより広まり、両車の開発コンセプトの違いが如実になったと言えるだろう。

BMW 523d xDrive M Sport

全長5060×全幅1900×全高1515mm
ホイールベース2995mm
車両重量=1750kg
タイヤサイズ=245/45R19

メルセデス・ベンツ E220d 4MATIC

全長4949×全幅1880×全高1469mm
ホイールベース2961mm
車両重量=1975kg
タイヤサイズ=225/55R18

両車とも197PSのディーゼルエンジンのMHEV

2.0リッターディーゼルエンジンに小型のモーターを組み合わせるマイルドハイブリッドシステムを搭載する点において、共通している両車。エンジンの最高出力も同じ197PSとなっている。ただし、新型Eクラスの方が最大トルクで40Nm上回っており、トランスミッションも1段多い9速ATを搭載。パワートレインにおいては、新型Eクラスがやや優勢か。

BMW 523d xDrive M Sport

エンジン形式=直列4気筒ディーゼルターボ
排気量=1995cc
最高出力=197PS/-rpm
最大トルク=400Nm/-rpm
トランスミッション=8速AT

メルセデス・ベンツ E220d 4MATIC

エンジン形式=直列4気筒ディーゼルターボ
排気量=1993cc
最高出力=197PS/3600rpm
最大トルク=440Nm/1800-2800rpm
トランスミッション=9速AT

ピュアEVの5シリーズとプラグインHVのEクラス

新型5シリーズの日本市場におけるラインナップは、ガソリンエンジン車「523i」、ディーゼルエンジン車「523d」に加えて、ピュアEVの「i5」という構成。i5には“M”の名を冠した「i5 M60」も用意されている。

対する新型Eクラスには、ガソリンエンジン車「E200」、ディーゼルエンジン車「E220d」、そしてプラグインハイブリッド車「E300e」と「E400e」がラインナップ。このうち、日本に導入されるモデルは未発表だ。

全体的なグレード構成は似通っているが、大きな違いは5シリーズにはピュアEVが、Eクラスにはプラグインハイブリッド車が設定されている点。EVかHVか、どちらを求めるかによって選択肢は自ずと決まってくる。

先代より全体的にサイズアップを果たした新型「5シリーズ」。その全長はついに5mを超え、ホイールベースもほとんど3mとなった。

「電気かガソリンか」新型BMW 5シリーズで選択できるICEとEVの価値を比較検討する

2023年7月、日本市場への上陸を果たした新型「BMW 5シリーズ」。当面はセダンボディのみのラインナップとなるが、これまで同様の内燃機関搭載モデルに加えて、EVモデルとなる「i5」も取りそろえられている。ということで、今回は新型5シリーズのガソリンエンジンモデルとEVモデルに設定された「THE FIRST EDITION」の違いを比べてみよう。

新型「5シリーズ」の発表は東京・南青山で展開している最新ポップアップエキシビジョンの「フロイデby BMW ザ・ガーデン」で行われた。写真は新型BEV版5シリーズの「i5 M60 xDrive」。

新型「BMW 5シリーズ」がフル電動モデル「i5」とともに日本で販売開始「ガソリン&ディーゼルは48Vマイルドハイブリッド」

ビー・エム・ダブリューは、プレミアム・ミドルサイズセダン新型「5シリーズ」を、全国のBMW正規ディーラーにおいて、7月13日から販売を開始した。デリバリーはガソリンエンジン搭載の「523i」とフル電動モデルの「i5」は2023年第4四半期以降。ディーゼルエンジン搭載の「523d xDrive」については、2024年第1四半期以降を予定している。

流麗なエクステリアに最新ハイブリッドパワートレインを搭載した、6代目メルセデス・ベンツ Eクラス(W214型)がデビュー。

「メルセデス・ベンツ Eクラス」がフルモデルチェンジ「ついに全グレードがハイブリッド化」【動画】

メルセデス・ベンツは、2023年4月25日に新型「Eクラス(W214型)」をデジタルワールドプレミアした。電動モデルのイメージを採り入れたエクステリアを纏い、電動化が進められたパワーユニットは、すべてのモデルがハイブリッドパワートレインを搭載。新型Eクラスは、2023年秋から欧州において販売をスタートする。

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著者プロフィール

古川 裕 近影

古川 裕

新型モデルを比較することを信条とするフリーランスジャーナリスト。過去にはゲンロクWebを運営する三栄に…