新型BMW 5シリーズのICEとEVの価値を比較

「電気かガソリンか」新型BMW 5シリーズで選択できるICEとEVの価値を比較検討する

先代より全体的にサイズアップを果たした新型「5シリーズ」。その全長はついに5mを超え、ホイールベースもほとんど3mとなった。
先代より全体的にサイズアップを果たした新型「5シリーズ」。その全長はついに5mを超え、ホイールベースもほとんど3mとなった。
2023年7月、日本市場への上陸を果たした新型「BMW 5シリーズ」。当面はセダンボディのみのラインナップとなるが、これまで同様の内燃機関搭載モデルに加えて、EVモデルとなる「i5」も取りそろえられている。ということで、今回は新型5シリーズのガソリンエンジンモデルとEVモデルに設定された「THE FIRST EDITION」の違いを比べてみよう。

BMW 5 series
X
BMW i5

5m超の堂々たる体躯を誇る

先代より全体的にサイズアップを果たした新型「5シリーズ」。その全長はついに5mを超え、ホイールベースもほとんど3mとなり、ビッグサイズのセダンと表現して差し支えない大きさとなった。そのディメンションは、パワートレインによって変わらない。どちらを選んでも、ゆとりたっぷりの室内空間を堪能できるだろう。

充実した装備を与えられた「THE FIRST EDITION」だが、「523i」と「i5」ではタイヤ&ホイールのサイズが異なっている。523iに与えられたのが20インチであるのに対して、i5が1サイズ大きな21インチ。デザインも異なっており、前者が細身のスポーティなテイストで、後者は重厚感をプラスしたルックスが特徴となる。また、後輪駆動モデルらしく前後のタイヤサイズが異なっているのは両車同様だ。

BMW 523i THE FIRST EDITION

全長5060×全幅1900×全高1515mm
ホイールベース2995mm
タイヤサイズ=前245/40R20 後275/35R20

BMW i5 eDrive40 THE FIRST EDITION

全長5060×全幅1900×全高1515mm
ホイールベース2995mm
タイヤサイズ=前255/35R21 後285/30R21

340PS/400Nmのモーターが新しいBMWテイストを表現

2.0リッター直4ターボエンジンの523iは、いわゆるマイルドハイブリッドシステムを搭載。エンジン単体の最高出力は190PSとされており、必要十分な走行性能は担保されている。

これに対して、i5の動力源となるモーターは、最高出力340PS、最大トルク400Nmと数値のうえではガソリンエンジンモデルを圧倒するスペックを生み出す。回転数が高まるにしたがってエンジン音が気持ち良く響き渡り、まるでガソリンエンジン車と思わせる音の演出システム「BMWアイコニック・サウンド・エレクトリック」と相まって、新しいBMWを感じさせてくれるだろう。

BMW 523i THE FIRST EDITION

エンジン形式=直列4気筒ターボ
排気量=1998cc
エンジン最高出力=190PS/-rpm
エンジン最大トルク=310Nm/-rpm
モーター最高出力=11PS
モーター最大トルク=25Nm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=RWD

BMW i5 eDrive40 THE FIRST EDITION

最高出力=340PS
最大トルク=400Nm
駆動方式=RWD

どちらも1000万円クラスの高級セダン

装備を充実させたお得な仕様として設定されている「THE FIRST EDITION」。523iとi5の装備差はパワートレインの違いを除けばシート程度だが、価格差は164万円でi5が高価な設定だ。数値上の走行性能や環境性能に大きな差があることが、価格面にも反映されている。

523i THE FIRST EDITION 934万円
i5 eDrive40 THE FIRST EDITION 1098万円

新型「5シリーズ」の発表は東京・南青山で展開している最新ポップアップエキシビジョンの「フロイデby BMW ザ・ガーデン」で行われた。写真は新型BEV版5シリーズの「i5 M60 xDrive」。

新型「BMW 5シリーズ」がフル電動モデル「i5」とともに日本で販売開始「ガソリン&ディーゼルは48Vマイルドハイブリッド」

ビー・エム・ダブリューは、プレミアム・ミドルサイズセダン新型「5シリーズ」を、全国のBMW正…

キーワードで検索する

著者プロフィール

古川 裕 近影

古川 裕

新型モデルを比較することを信条とするフリーランスジャーナリスト。過去にはゲンロクWebを運営する三栄に…