目次
Lamborghini Countach LPI 800-4
最新ハイブリッドスーパースポーツに「P Zero」を装着」
2021年に登場したランボルギーニ カウンタック LPI 800-4は、最高出力814hp、最高速度355km/hを誇るハイブリッドハイパースポーツであり、今年50周年を迎えた象徴的なモデル名にふさわしいトリビュートとなっている。
ピレリは、車両性能をはじめ、安全性、コントロール性、ハンドリング性を向上させるために開発されたタイヤ「P Zero(サイズ:前255/30R20、後355/25R21)」をこのニューモデルに装着。タイヤの構造とコンパウンドを最適化することで、あらゆる走行状況で最適な接地性を実現し、ドライでもウェットでも高い レベルのトラクションとブレーキ性能を発揮する。
P Zero はピレリのモータースポーツにおけるノウハウと、世界のトップカーメーカーとの継続的なコラボレーションを融合させた、ウルトラ・ハイパフォーマンス(UHP)タイヤとして誕生。さらにサーキットでのパフォーマンスを求めるドライバーのためには「P Zero Corsa」もオプションとして用意する。モータースポーツ技術の粋を結集したタイヤを、公道とサーキットの両方で使用することができることになった。
P Zero Corsaはデュアルコンパウンドのトレッドと非対称デザインにより、サーキットでの高速走行に必要なグリップ力とトラクション性能を適切にバランス。さらに、装着した車両が生み出す高い熱力学的ストレスにも強い耐性が持たされている。
初代カウンタックに採用されたピレリ P7
1971年にデビューした初代カウンタックは、それまでランボルギーニのアイコンだったミウラよりもさらに速く、技術的にも進んだ革命的な車両として開発。1970年代を象徴するスポーツカーであると同時に、現代の高性能スーパースポーツの先駆けとなった。
当時、ピレリの最もスポーツ性の高いタイヤは、ミウラに装着された「チントゥラート CN12」。このタイヤがロープロファイルタイヤの起源となり、1971年にジュネーブ・ショーで公開された「カウンタック LP500」の純正タイヤ、ピレリ「P7」が誕生した。
その2年後には市販モデルの「カウンタック LP400」が登場。1977年までに152台のみが生産されたこのモデルは、コレクターの間で現在も高い人気を誇るモデルとなっている。LP400は、新しいデザインのマグネシウムホイールにロープロファイルタイヤ「P7」を装着した「カウンタック LP400S」へと進化。その後、1982年から1985年まではカウンタック「LP5000S」、1985年から1988年までは「カウンタック LP5000 QV」が発売されている。
1988年にデビューした「カウンタック 25thアニバーサリー」には、ランボルギーニ初となる「P Zero」を採用。このP Zeroは、スーパースポーツのために開発されたタイヤで、現在もハイパワーを誇る多くのスーパースポーツに装着されている。
カウンタックのヒストリックモデル用タイヤは「ピレリ・コレッツィオーネ」として現在も販売中。これは、1950年から1980年の間に製造されたアイコニックな車両に特化したタイヤシリーズで、当時のタイヤのオリジナルな外観を維持しつつ、現代のテクノロジーにマッチさせている。
初代から続くランボルギーニとピレリのコラボレーション
ピレリとランボルギーニのコラボレーションは、フェルッチョ・ランボルギーニがピレリに新生コンストラクターの最初のクルマへの装着を依頼した1963年にまでさかのぼる。それこそが同年のトリノ・モーターショーでプロトタイプとして発表された「350GTV」だった。これが歴史的なコラボレーションの第一歩となり、現在に至るまでその協力関係は続いている。
350GTVの市販モデルは350GTと名付けられ、240km/hを超えるスポーツカーに装着するために開発された「HS(High Speed)」仕様のチントゥラート・シリーズのタイヤを採用。その後、ピレリはランボルギーニ LM002に「Scorpion」、1990年のディアブロに「P Zero」、2001年のムルシエラゴと2003年のガヤルドに「P Zero Rosso」を供給するなど、それぞれのモデルに向けたタイヤを専用開発してきた。
半世紀以上続くこのコラボレーションを記念し、ランボルギーニは2014年にアヴェンタドールの特別仕様「アヴェンタドール LP700-4 ピレリエディション」を製作。現在、ランボルギーニ向けラインナップは、SUVのウルス用「Scorpion」から、クーペ、スパイダー、ロードスター用の「P Zero」や「P Zero Corsa」まで幅広く展開しながら進化を続けている。