「ランドローバー ディフェンダー」にレイズが用意したスポーツホイール

レイズが「ランドローバー ディフェンダー」に用意したスポーツホイールの新境地

軽量スポーツホイール、レーシングホイールのイメージが色濃いレイズが、新たに提案したのがディフェンダー用を含む「G025GC」だ。
軽量スポーツホイール、レーシングホイールのイメージが色濃いレイズが、新たに提案したのがディフェンダー用を含む「G025GC」だ。
レイズの思想を象徴するフラッグシップこそボルクレーシングだ。軽量スポーツホイール、レーシングホイールのイメージが色濃いが、新たな提案としてディフェンダー用を含む「G025GC」が加わった。(GENROQ 2024年5月号より転載・再構成)

RAYS x VOLK RACING G025GC

ディフェンダーを狙い撃ちした22インチホイール

ボルクレーシングはレイズの大黒柱にして、その柱の表情は実に多種多様となった。軽量ホイールの第一人者としてスポーツホイール界を駆け抜けたTE37勢を軸に据えながらにして、あらゆるアプローチでスポーツホイールの理想像を訴えている。ひとつがGシリーズと括られる一連の製品群だ。TE37を中心としたボルクレーシングで走り回ったクルマ好きがやがて大人になったときに、スマートに履きこなせるスポーツホイールを、という提案である。

狙いは徐々に浸透したようだ。この10年を俯瞰すると、Gシリーズは特に輸入車シーンで数多く見受けられるようになった。その核を担うG025に、このたび新たな仕様が登場した。それがG025GCである。コアなスポーツモデルで鍛えた設計手法や金型鍛造1ピースホイールの生産技術を活かしながら、今度はプレミアムSUVやラージミニバンなど、巷にある最重量級モデルの足もとを支えるために生まれた意欲作である。

そこにはディフェンダーを狙い撃ちした22インチサイズがある。当然ながら既存のG025を安直に流用してマッチングさせたわけではない。ディフェンダーに見合う耐荷重性能を持たせつつ、スタイル的にもタフツールっぽさを出す。そのため徹底的に強度解析やテストをした結果として、デザイン変更が随所において実施された。既存モデルと同じくスポーク天面は極限までシャープに取っているが、しかし断面に厚みを持たせることで強度と剛性を確保する。このスポークサイドは軽くエグリを入れることで軽量化を促進し、さらに最新の構造解析技術が導き出した軽量化として、ベースのG025よりも大きなウエイトレスホールが設けられている。これだけ攻めたデザインを22インチという大口径で採用しながらも、JWL基準よりもはるかに厳しく設定されるレイズの独自基準「JWL+R」の鍛造基準「スペック2」をあたりまえのようにクリアする。

追い求めたのは“強い”ホイール

このディフェンダーに装着されるブラストブラック2(15万1250円~15万5650円)のほか、光輝調のシルバーをまとうシャイニングライトメタル(15万が6750円~16万1150円)がある。サイズは22インチのみ。P.C.D.5×120は9.0J、10.0Jが用意される。
このディフェンダーに装着されるブラストブラック2(15万1250円~15万5650円)のほか、光輝調のシルバーをまとうシャイニングライトメタル(15万が6750円~16万1150円)がある。サイズは22インチのみ。P.C.D.5×120は9.0J、10.0Jが用意される。

常にレースシーンで己を鍛えてきたレイズが、3t近いクルマが当たりまえにストリートを闊歩する時代を支え始めている。レイズがここ10年近く“剛性”に着目した結果である。タイヤの性能を100%活かし切るために、軽いばかりではなく“強い”ホイールを追い求めたのだ。そのための技術的ノウハウは数多く存在する。もともと比強度に優れたデザイン金型鍛造製法を使うがゆえ、それを“軽さ”にも“剛性”に振れる広さを持つのがボルクレーシングの強みだ。

剛性追求のメリットはほかにもある。静粛性や乗り心地の向上といった、快適性の面にも効いてくることを捉えた。タイヤが100%の能力を発揮し、またタイヤからの音や振動をホイール側で適切にいなすことができれば、結果として快適な乗り味となる。それにはリムを筆頭に強靭な構造が必要で、剛性確保の考え方と方向性が一致する。そのような技術がテンコ盛りだというG025GCをみると、改めて「スポーツホイールの新境地」を感じずにはいられない。

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/RAYS、山本佳吾(Keigo YAMAMOTO)
MAGAZINE/GENROQ 2024年 5月号

【問い合わせ】
レイズユーザーダイヤル
TEL 06-6787-1110
https://www.rayswheels.co.jp

比較的コンパクトなショートボディが魅力の「ディフェンダー90」。

英国車の気品を引き立てるカーンデザインのホイールを装着した「ランドローバー ディフェンダー90」

たくましいばかりがディフェンダーの魅せ方ではない。比較的コンパクトな90のショートボディを活かしつつ誰もが親しみを感じるような一台を仕上げるのもありだと思う。自然体の美しさを持って英国車の気品をさらに引き立てるのがカーンデザインだ。(GENROQ 2024年5月号より転載・再構成)

75thリミテッドエディションをベースにちょうど良い大人のカスタムを作りあげたAMDワークショップ。

ランドローバーカスタムのスペシャリスト「AMDワークショップ」が作りあげた入魂の「ランドローバー ディフェンダー」

卓越したオフロード性能に対して革新的な技術で与えたコンフォートかつスポーティな走り。その新型ディフェンダーの魅力を伸ばしつつ、ちょうど良い大人のカスタムを実践したのが、75thリミテッドエディションをベースに作りあげたAMDワークショップだ。(GENROQ 2024年5月号より転載・再構成)

キーワードで検索する

著者プロフィール

中三川大地 近影

中三川大地