【WEC】エンツォ・フェラーリの名を冠したイモラでWECを初開催

かつて312PBが1-2フィニッシュを決めたイモラ・サーキットでシーズン初勝利を狙う「フェラーリ 499P」

今回、WEC初開催を実現したイモラ・サーキットは、1972年にフェラーリ 312PBがイタリア国内選手権で1-2フィニッシュを飾っている。
今回、WEC初開催を実現したイモラ・サーキットは、1972年にフェラーリ 312PBがイタリア国内選手権で1-2フィニッシュを飾っている。
4月19〜21日、イタリアのイモラ・サーキット(アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ)を舞台に、世界耐久選手権(WEC)第2戦「イモラ6時間レース」が開催される。1953年に設立されたイモラを舞台にWECが開催されるのは今回が初となる。

Ferrari 312 PB

F1グランプリ開催30回を誇るイモラ

長くサンマリノGPの開催地として、近年はエミリオ・ロマーニャGPの舞台となってきたイモラ・サーキット。2024年は初めてWECの開催地となり、3台の499Pが出走することになった。
長くサンマリノGPの開催地として、近年はエミリオ・ロマーニャGPの舞台となってきたイモラ・サーキット。2024年は初めてWECの開催地となり、3台の499Pが出走することになった。

昨年までWECのイタリアラウンドは、モンツァ・サーキットで開催されてきたが、今年は同じ6時間レースをイモラ・サーキットに移して行われることになった。

イモラ6時間レースにフェラーリは、3台のハイパーカー「499P」を投入。ワースカーの50号車はアントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン、51号車はアレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョヴィナッツィがドライブ。サテライトチームのAFコルセ 83号車は、ロバート・クビサ/ロバート・シュワルツマン/イェ・イーフェイが499Pのステアリングを握る。

イモラはイタリアを代表するサーキットとして高い知名度を誇り、特にF1グランプリが30戦行われたことでも知られている。イモラを舞台に、イタリアGPが1回(1980年)、サンマリノGPが26回(1981~2006年)、エミリア・ロマーニャGPが3回(2020~2022年)も開催されている。

フェラーリのお膝元とも言えるイモラでは、スクーデリア・フェラーリが8勝、ポールポジション6回、ファステストラップ10回そして24回の表彰台を獲得している。最後に開催された2022年シーズンは、スプリントレースでシャルル・ルクレールが2位を獲得した。

1972年のレースで312PBが1-2フィニッシュ

イモラで開催された1972年のイタリア・スポーツ選手権では、メルザリオがイクスを従えてフェラーリ 312PBで1-2フィニッシュを飾った。
イモラで開催された1972年のイタリア・スポーツ選手権では、メルザリオがイクスを従えてフェラーリ 312PBで1-2フィニッシュを飾った。

1988年、イモラはエンツォ・フェラーリの逝去に伴い、彼の名を冠して「アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」に改名された。今回がWEC初開催となるものの、1970年代にはプロトタイプレーシングカーで争われるイタリア・スポーツ選手権が開催されていた。

1972年、この年の世界メーカー選手権を制したフェラーリ 312PBはイタリア国内にも投入され、イモラで1-2フィニッシュを達成。アルトゥーロ・メルザリオは2ヒート制で行われたこのレースで、ジャッキー・イクスを抑えて優勝を飾っている。

2011年はインターコンチネンタル・ル・マン・カップの一戦として6時間レースが開催され、AFコルセのフェラーリ 458 イタリア GT2を駆ったジャンカルロ・フィジケラとジャンマリア・ブルーニが、LMGTE Proクラスで優勝。イモラは2013年から2016年、そして2022年までヨーロッパ・ル・マン・シリーズのカレンダーにも入っている。

ちなみに、499Pが初お披露目されたのも、イモラで開催された2022年のフィナーリ・モンディアーリだった。それ以来のイモラ登場となる499Pは、並み居るハイパーカークラスのライバルを相手に、ホームレースでのシーズン初勝利を狙う。

昨年まではモンツァで開催されていたWECのイタリアラウンドが、イモラに変更。フェラーリのお膝元とも言えるホームイベントで、開幕戦の雪辱を誓う。

WEC第2戦の初開催イモラに向け「フェラーリ 499P」が雪辱を果たすべく周到な準備

4月19〜21日にかけて、イモラ・サーキットで開催されるFIA 世界耐久選手権(WEC)第2…

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