フルレストアされた4台の「アストンマーティン DB5」を販売

レストアされた4台の「アストンマーティン DB5」が同時販売「すべての仕様を自分好みに仕上げることも」

ヒルトン&モスによって、まるで新車のように美しくレストアされた「アストンマーティン DB5」。
すでに3台のアストンマーティン DB5がレストアを完了しており、3つのカラーから選ぶことができる。
英国を拠点にクラシックカーのレストアを行う「ヒルトン&モス(Hilton & Moss)」は、4台のアストンマーティン DB5を同時販売すると発表した。すでに3台のDB5がレストアを完了、残り1台はベアシェル状態にあり、カスタマーの要望に合わせて仕様が決めることができる。

Aston Martin DB5

4台のDB5が同時販売されるのは前代未聞

ヒルトン&モスによって、まるで新車のように美しくレストアされた「アストンマーティン DB5」。
英国を拠点とするヒルトン&モスは、「アストンマーティン DB5」を4台も同時販売。非常に貴重なモデルだけに、これだけの台数が揃うのは非常に珍しいという。

「ヒルトン&モス」は、様々な自動車の販売・整備を行うヒルトン・コーチワークスにより、2000年代初頭にクラシックカーの整備・レストアに特化した部門として設立。ロータス、アストンマーティン、TVR、ジャガーなど、英国車を中心に多くの車両を手掛けてきた。

今回、ヒルトン&モスは、世界で最も有名なヒストリックモデル、アストンマーティン DB5を4台同時販売すると発表した。この貴重な車両が4台同時にリリースされるのは世界初。ヒルトン&モスが、ヒストリックカー販売において世界をリードする存在であること、そして世界屈指のアストンマーティンスペシャリストであることをアピールする。

すでにレストアが完了している3台のDB5は、クラシックアストンマーティンを象徴する「シルバー・バーチ(Silver Birch)」、深みのある「パシフィック・ブルー(Pacific Blue)」、鮮やかなグリーンの「カリフォルニア・セージ(California Sage)」で美しく仕上げられた。

また、ゼロから自分のDB5を求めるカスタマーのために、4台目は真っ白なキャンバスとして用意された。ベアシェル状態にあるDB5は、ヒルトン&モスの広大なワークショップでフルレストアされるのを待っている。エンジンの仕様から、エクステリアペイント、インテリアのカーペットに施されたステッチに至るまで、細部に至るまで、カスタマーの希望をすべて盛り込むことができるという。

美しいコンディションに保たれた3台のDB5

ヒルトン&モスによって、まるで新車のように美しくレストアされた「アストンマーティン DB5」。
今回、完成車両として販売される3台は、明確なヒストリーを持ち、内外装ともに美しいコンディションに保たれている。

今回、ヒルトン&モスが販売する、アストンマーティン DB5の詳細は以下のとおり。完成車両3台は、現在、ハートフォードシャーのヒルトン&モスのショールームで展示中だ。

1台目は、リッチなブラックコノリーレザーのインテリアに、シルバー・バーチのボディカラーが組み合わせられた、象徴的な「ジェームズ・ボンド」仕様。1965年9月、俳優でコメディアンのディック・エメリが、アストンマーティンの最も古いディーラーである「H.W.モータース・リミテッド(現在のH.W.M.アストンマーティン)」から新車として購入した。

近年、フルボディオフのレストアが実施され、アップグレードされたサスペンション、ベッカー・メキシコ製レトロ車両用エンターテインメントシステム、エアコン、セレクター付パワーステアリングなど、控えめな改良が施された。4.2リッター直列6気筒エンジンは、アストンマーティン・ワークスによって、5万7000ポンドをかけてのヴァンテージ純正仕様にリビルトされている。

2台目は、パシフィック・ブルーのボディカラーにブラックレザーのインテリア。1965年4月に新車で納車され、ごく最近まであるエンスージアストによって長期にわたって所有されてきた。インテリアの再生、ファストロード仕様の4.2リッター直列6気筒エンジンのリビルド、ハービー・ベイリーハンドリングキットの装着、5速ギヤボックスのフルリビルドなどが行われている。

3台目のDB5は、明るいグリーンのカリフォルニア・セージで仕上げられた。1964年6月にボンド・ストリートの「ブルックランズ」によって納車され、英国のオーナーによって長年大切に所有されてきた個体だ。近年、素晴らしいオリジナルカラーのフルスプレーを含むレストアを実施。内外装ともに素晴らしいコンディションが保たれている。

DB5の仕様を自由に選択することが可能に

4台目のDB5は、丹念にレストアされたベアシェル状態にあり、購入を決めたオーナーが、すべての仕様を自分好みに仕上げることができる。
4台目のDB5は、丹念にレストアされたベアシェル状態にあり、購入を決めたオーナーが、すべての仕様を自分好みに仕上げることができる。

最後の1台は、カスタマーが自分だけの完璧なDB5を指定できるという、ユニークなプランが用意された。ヒルトン&モスの最先端レストア施設において、すべての希望を盛り込んだオーダーメイド仕様として提供される。

レストアのベースとなるのは、ヒルトン&モスのメーカー公認ボディワークショップで準備された、傷ひとつなくレストアされたDB5のシャシーとボディシェル。この個体は1964年7月にロンドンの「ブルックランズ」で納車された右ハンドル仕様で、その後は米国へと渡り、乾燥状態にあるガレージに30年間保管されていた。

ヒルトン&モスのゼネラルマネジャーを務めるウィリアム・ギャレットは、DB5の4台同時販売について次のようにコメントした。

「4台のアストンマーティン DB5を一度に販売するという、これまでどのディーラーも成し得なかった、まさに画期的なコレクションを提供できることを光栄に思います。ヒルトン&モスは、アストンマーティン DB5を選択するという、究極の贅沢をお客様に提供することになります。DB5という、愛され、憧れられるアイコンが、4台も並ぶ様子はまさに圧巻です」

当初は「DB4シリーズ6」として開発を進められていたという「DB5」。

もっとも有名なアストンマーティン「DB5」の知られざる誕生秘話【アストンマーティンアーカイブ】

もっとも有名なアストンマーティンと言っても過言ではない「DB5」。もちろん映画『007/ゴールドフィンガー』の劇中車への採用が最大の転機だが、しかし当初はDB4シリーズ6としてデビューする予定だったという。知られざる背景も含めて解説する。

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