プレイバック! 東京オートサロン2022【BRABUS】

日本で味わえるブラバスの哲学。冒険心をくすぐるGクラスのコンプリートカー 【BRABUS:東京オートサロン2022】

東京オートサロン2022、BRABUS ADVENTURE G 63のフロントスタイル
日本仕様のAMG G 63をベースに構築されたブラバス・アドベンチャー G 63。ワイドスターボディキットを使いながらオフローダーとしての資質を高めたかのような仕様だ。
2年ぶりに開催された東京オートサロン2022。今回も魅力的かつ個性的なメイクスが多数出展され、クルマ趣味の多様性と可能性を存分にアピールしていた。ここでは会場で見かけた多くの出展から、GENROQ Webが厳選したモデルを紹介していく。

BRABUS ADVENTURE G 63

ジャパンメイドのブラバス・コンプリート

東京オートサロン2022、BRABUS ADVENTURE G63のフロントセクション
フロントバンパーにはケーブルウインチキットが装着され、よりタフな顔つきに。強固なステーに加え、そこからわずかに顔を覗かせる赤いウインチがいかにもプロツールっぽい。

ブラバス製コンプリートカーは、海を越えたはるか遠い世界のものではない。相応の費用こそ必要とされるものの、ここ日本でも手に入る環境が整っている。

ボンドカーズ&ラガーコーポレーションが、日本で製作したブラバス・アドベンチャー G 63はその象徴だ。W463A型のAMG G 63に対してワイドスターボディキットを加え、さらにルーフキャリア、リヤラダー、ケーブルウインチなどいくつものオフ系アイテムまで盛り込んだものである。

日本仕様をベースに日常性も兼備

東京オートサロン2022、BRABUS ADVENTURE G63のリヤスタイル
ルーフキャリアやリヤラダー、スペアホイールホルダーなどすべてブラバス製。パワートレインはノーマルだが、同じくブラバス製のエキゾーストシステムが装着されていた。

ブラバス本国(ドイツ)では、最高出力900psもの出力性能を持つロケット900や、オフローダーとしての資質を極めつつピックアップトラック化を図った800 アドベンチャー XLPなど、ブラバス・スーパーカー勢が軒並み発売されている。しかし、ここ日本で現実的に使い倒すのなら、このアドベンチャー G 63あたりのパッケージがいい。

さらにこの個体は日本仕様をベースにするだけあって、日常での使い勝手は抜群だ。ワイドボディはさすがに圧巻のサイズだが、Gクラスのスクエアな姿カタチにリフトアップによる見晴らしの良さが手伝って、意外なほど取りまわしはしやすい。

足もとに宿る“ブラバス魂”

東京オートサロン2022、BRABUS ADVENTURE G63のホイール
mono-HDホイール(9.5J×20インチ)にヨコハマ・ジオランダーA/T G015という組み合わせ。タイヤサイズは前後とも285/50R20。サイズや銘柄の選択にブラバス哲学が宿る。

ブラバスらしい哲学が宿るのはその足もとだ。オリジナルの「mono-HD」ホイールのサイズは9.5J×20インチ。そこにヨコハマ・ジオランダーA/T G015タイヤが、つまりオールテレーンタイヤが組み合わされている。これだけのフェンダーを持つのなら、より大口径にするか、あるいはもっと外径を大きくしてゴツいブロックを持つマッドテレーンなどを入れたくなる。しかし、オン・オフ問わず最高峰の走行性能を持たせ、なおかつ快適性までを考慮するブラバスだからこそ、あえて大人しくみえるこの設定を採用した。

表層だけのデザイン性よりも、真の高性能を。というブラバスの哲学が顕著にあらわれるその足もとは、逆に硬派だと思える。実際、ブラバスらしい高速クルージングを可能としながら、普段は乗員に優しい乗り味を持っている。

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)

【関連リンク】
・ボンドグループ 公式サイト
https://www.hosokawa.co.jp/

プレミアムSUV界の2トップ、レンジローバーとメルセデスGクラスの頂上決戦!

SVOがカーボンパーツを多用して仕上げたレンジローバースポーツの最強モデルが限定グレードの「SVRカーボンエディション」だ。対するはGクラス最強となる585ps/850NmのV8ツインターボを搭載するG63。最強SUVの名に輝くのは果たしてどちらだろうか!?

キーワードで検索する

著者プロフィール

中三川大地 近影

中三川大地