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BRABUS ADVENTURE G 63
ジャパンメイドのブラバス・コンプリート
ブラバス製コンプリートカーは、海を越えたはるか遠い世界のものではない。相応の費用こそ必要とされるものの、ここ日本でも手に入る環境が整っている。
ボンドカーズ&ラガーコーポレーションが、日本で製作したブラバス・アドベンチャー G 63はその象徴だ。W463A型のAMG G 63に対してワイドスターボディキットを加え、さらにルーフキャリア、リヤラダー、ケーブルウインチなどいくつものオフ系アイテムまで盛り込んだものである。
日本仕様をベースに日常性も兼備
ブラバス本国(ドイツ)では、最高出力900psもの出力性能を持つロケット900や、オフローダーとしての資質を極めつつピックアップトラック化を図った800 アドベンチャー XLPなど、ブラバス・スーパーカー勢が軒並み発売されている。しかし、ここ日本で現実的に使い倒すのなら、このアドベンチャー G 63あたりのパッケージがいい。
さらにこの個体は日本仕様をベースにするだけあって、日常での使い勝手は抜群だ。ワイドボディはさすがに圧巻のサイズだが、Gクラスのスクエアな姿カタチにリフトアップによる見晴らしの良さが手伝って、意外なほど取りまわしはしやすい。
足もとに宿る“ブラバス魂”
ブラバスらしい哲学が宿るのはその足もとだ。オリジナルの「mono-HD」ホイールのサイズは9.5J×20インチ。そこにヨコハマ・ジオランダーA/T G015タイヤが、つまりオールテレーンタイヤが組み合わされている。これだけのフェンダーを持つのなら、より大口径にするか、あるいはもっと外径を大きくしてゴツいブロックを持つマッドテレーンなどを入れたくなる。しかし、オン・オフ問わず最高峰の走行性能を持たせ、なおかつ快適性までを考慮するブラバスだからこそ、あえて大人しくみえるこの設定を採用した。
表層だけのデザイン性よりも、真の高性能を。というブラバスの哲学が顕著にあらわれるその足もとは、逆に硬派だと思える。実際、ブラバスらしい高速クルージングを可能としながら、普段は乗員に優しい乗り味を持っている。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
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