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Aston Martin DB12 Volante
DB12に待望のオープントップが登場
アストンマーティンは、2023年5月にワールドプレミアされた、設立110周年アニバーサリーモデル「DB12」の兄弟車、流麗なオープントップを備えた「DB12 ヴォランテ」を発表した。アストンマーティンの次世代スポーツカー第1弾DB12をベースにしたDB12 ヴォランテは、スーパーツアラーのパフォーマンスに、爽快なオープンエアドライビングが組み合わせられている。
アストンマーティンが脈々と受け継いできたハイパフォーマンス・コンバーチブルの伝統に、新たに加わったDB12 ヴォランテは、時代を超越したエクステリアと、クラフトマンシップを追求したゴージャスなインテリアを両立。最先端のテクノロジー/エンジニアリングにより、パッセンジャーに極上のドライビング・エクスペリエンスを提供する。
DB12 ヴォランテは、モントレー・カーウィークでのワールドプレミアを予定。8月18日に開催されるクエイル・モータースポーツ・ギャザリングと、週末に開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスに設置される「アストンマーティン・クラブ1913」において展示される。アストンマーティンのアメデオ・フェリーサCEOは、DB12 ヴォランテについて次のようにコメントした。
「多くのお客様にとって、ルーフを降ろしたオープンエア・ドライビングは最高の喜びです。アストンマーティンのヴォランテ・モデルは、60年以上にわたってその感情を捉え、独自のスタイルで表現してきました」
「新型DB12 ヴォランテは、これまでの常識を塗り替え、DB12 クーペの純粋さと卓越したスポーツ性能はそのままに、その感動をさらに高める1台を作り上げました。あらゆる点で稀有なスポーツコンバーチブルであるこのDB12 ヴォランテは、先入観を覆し、多くの新たなカスタマーを惹きつけることになるでしょう」
DB12 クーペの特徴を全て備えたコンバーチブル
DB12 クーペと同時開発されたDB12 ヴォランテは、「DB」を冠したモデルに相応しく、デザイン、エンジニアリング、テクノロジーが大幅に進化。セグメントをリードするパワーとパフォーマンス、そして生粋のスポーツカーとしてのドライビングダイナミクスを手にした。
妥協のないパフォーマンスとハンドリングの基盤となっているのが、DB12に導入された高剛性アルミニウム接合構造。これによりDB12 クーペと同様、DB12 ヴォランテでも、最高レベルのドライビングダイナミクスが確保された。アンダーボディ・コンポーネントの進化、リヤサスペンションのアッパーマウントやラテラル・コネクションなどの追加により、DB12 ヴォランテのねじり剛性はDB11と比較して5%近く向上している。
最高出力680PS、最大トルク800Nmを発揮する4.0リッターV型8気筒ツインターボは、カムプロファイルの変更、圧縮比の最適化、大径ターボチャージャーの採用、冷却系の強化などにより、DB11と比較して34%もの出力向上を達成。これにより、0-60mph加速3.6秒、0-100km/h加速3.7秒、最高速度202mph(325km/h)というパフォーマンスを実現している。
ギヤボックスはDB12 クーペと同様、ZF製8速ATが組み合わせられる。アストンマーティンのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるロベルト・フェデリは、DB12 ヴォランテの性能面の進化について次のように説明を加えた。
「DB12 ヴォランテは、DB12 クーペで好評を得たスーパーツアラーとしての特徴をすべて備えています。DB12のプラットフォームが持つ優れたパワートレインとシャシーの利点をオープンモデルでも実現すべく、開発陣が行った努力が実を結んだと考えています。もはや安楽なチョイスではなく、DB12 ヴォランテは、真のスポーツカーの刺激と、コンバーチブルが持つ特別な喜びと満足感を提供する、最高の選択肢となったのです」
美しいエクステリアを実現したKフォールド・ルーフ
DB12 ヴォランテのオープンエアドライビングの中心となるのが、電動式「Kフォールド(K-fold)」ルーフ。収納時にクラス最小レベルの260mmに収めるべく導入された、2段階式折りたたみ機構から名付けられたファブリック製ルーフは、最大限のラゲッジ容量、スピーディな収納・展開、そして何よりもDB12のデザインを引き立てる美しいフォルムを実現した。
8層の断熱材を使用したファブリック・ルーフは、室内の快適性を向上させるため、音響効果を徹底的に追求。ルーフを上げると、美しいルーフラインがDB12の完璧なフォルムを維持する。一方、ルーフを収納すると、Kフォールド機構がハード・トノカバーの下部へと低く収まり、美しくエレガントなテールラインを作り出す。ルーフのカラーは4種類をラインアップ。標準はブラックとなり、オプションとしてレッド、ブルー、ブラック&シルバーが用意された。
ルーフの収納・展開時間は、オープン化に14秒、クローズ化に16秒。走行中は速度31mph(約50km/h)まで、また31mphの向かい風においても開閉が可能となっている。また、車両の半径2メートル以内であれば、リモートキーを介してルーフを開閉することができる。
最新システムと伝統のクラフトマンシップの融合
DB12 ヴォランテのコクピットは、クリーンで現代的なデザインに、アストンマーティンが誇るクラフトマンシップと最高級の素材が絶妙にマッチング。ドライバーとパッセンジャーに、スタイリッシュかつ贅沢な空間を提供する。シートバックのウッドパネルやカーボンファイバーパネルと、ドアトリムのインレイに絶妙なマリアージュを実現した。
DB12から、アストンマーティンが自社開発した次世代インフォテインメント・システムを導入。「Apple CarPlay」と「Android Auto」を含む新システムは、車両と完全に一体化されたマルチスクリーン・システムを備える。10.25インチ・ピュアブラック高解像度スクリーンは、素早い応答時間(30ミリ/秒)の静電容量式タッチコントロールを備えており、必要な情報がインタラクティブに表示される。
DB12のために専用開発されたナビゲーションシステムは、オンライン接続機能を備え、スマートかつ素早く、目的地へのルートを検索。新デザインの3Dマップは、車線案内やリアルタイムの交通状況を表示し、直感的でわかりやすい目的地へのルート案内を実現した。また「Bowers & Wilkins」製サラウンド・サウンドHi-Fi・HMIシステムにより、パッセンジャーは最先端の音楽体験にも浸ることができる。