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Bizzarrini Giotto
ジウジアーロ親子が手がけたエクステリア
元フェラーリのチーフエンジニア、ジオット・ビッザリーニが立ち上げたビッザリーニは、1964年に彼の名前を冠した最初のモデル「ビッザリーニ 5300 GT」を発表。1968年までに約130台が製造されたものの、1969年に破綻を余儀なくされてしまう。そして、2020年、英国において新生ビッザリーニが復活を果たした。
新生ビッザリーニは、オリジナルの設計図をベースに開発された「ビッザリーニ 5300 GT コルサ リバイバル」を、英国のビッザリーニ専用ファクトリーで製造。22台が限定製造され、2023年からデリバリーを開始した。
5300 GT コルサ リバイバルに続く、オリジナルモデルとして開発された「ジオット」は、創業者のジオット・ビッザリーニから命名。独自の美しさをたたえた現代的なフォルムは、60年前、ベルトーネに在籍していた若き日のジョルジェット・ジウジアーロが、オリジナルのビッザリーニ 5300GTのデザインに参加していたことを受けて、ジョルジェットと息子のファブリツィオ・ジウジアーロがデザインを手がけている。
デザインテーマに掲げられたのは、過去と現在の魅力的な邂逅。ジウジアーロ親子は、オリジナルのビッザリーニが持つデザイン要素を取り込み、現代的に再解釈した。例えば、5300 GTの特徴的なデュアル・ボンネット・ベントは、ジオットのため新たにフロント・ビジュアルキャラクターへと進化。薄型LEDヘッドライトはボンネット中央へと絞りこまれ、センターに配置されたビッザリーニ・バッジを包み込んでいる。
コスワースと共同開発した6.6リッターV12自然吸気エンジン
リヤミッドに搭載されるのは、「コスワース(Cosworth)」とのパートナーシップにより、開発・生産されるビッザリーニ製6.6リッターV型12気筒自然吸気エンジン。ジオット・ビッザリーニの誕生日である1926年6月6日にちなんで、排気量は6626cc。すでに、世界中のすべて地域における法規制と排出ガス規制をクリアしている。
ビッザリーニの開発チームは、エアロダイナミクスを徹底的に追求。F1マシン譲りのディヘドラル・フロント・スプリッターとリヤディフューザーは、一体型固定式リヤウイングと組み合わせることで、あらゆるドライビング・コンディションにおいて適切なダウンフォースを発揮する。また、軽量化と高剛性を確保すべく、ボディパネルやシャシーには、カーボンファイバーが導入された。
技術部門を率いるのは、アストン・マーティン、テスラ、アップル、リマックで豊富な経験を持つ最高技術責任者(CTO)のクリス・ポリット。フォードとアストンマーティンで豊富な経験を積んだCEOのイアン・フェントン、ジャガー、ポルシェ、ベントレー、アストンマーティン、ロールス・ロイスなどで30年にわたり上級管理職を務めたチーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)のジュリアン・ジェンキンスも、ポリットをサポートしている。