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Ferrari 499P
残り2戦でタイトルを狙うフェラーリ勢
今シーズンから、国際耐久レースシリーズにワークス復帰を果たしたフェラーリ。第4戦ル・マン24時間レースで51号車をドライブしたグイディ/カラド/ジョヴィナッツィが、シーズン初勝利を飾った。富士スピードウェイ・ラウンドには、フェラーリに加えて、トヨタ、キャデラック、プジョー、ポルシェなど12台のハイパーカーがエントリーしている。
ドライバーズ選手権争いは、計算上では上位6台に王座獲得の可能性を残しているが、実質的にランキングトップのトヨタ8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレイ/平川亮)、2番手のトヨタ7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)、3番手のフェラーリ51号車、4番手のフェラーリ50号車にタイトル争いは絞られたと言えるだろう。
金曜のプラクティス1が始まる直前、耐久レース&テストマネージャーを務めるジュリアーノ・サルヴィが展望を語った。
「モンツァの後、シミュレーターによって多くのテストを重ね、フェラーリ 499Pは速さを増しました。我々はチャンピオンシップ獲得を諦めてはいません。ミスをせずに確実に勝利を物にしたいと思っています」
フェラーリ 499Pにとっては、初参戦となる富士スピードウェイだが、2022年のLMGTEプロクラスでは、フェラーリ 488 GTEをドライブしたグイディとカラドが、それぞれ1位と2位を獲得している。
シーズン初勝利を狙う499P 50号車のクルー
フェラーリ 499Pは、総乾燥重量が1076kg(第5戦モンツァから7kg増)、最高出力出力505kW(+8kW)、最大スティントエネルギー量は898MJ (+5MJ) というBoP(バランス・オブ・パワー:性能調整)を受けて、富士スピードウェイに挑むことになる。
現在、トップのトヨタ8号車と23点差のランキング3番手につける51号車。LMGTE Proでの優勝経験を持つグイディは、富士について次のようにコメントした。
「富士スピードウェイは、高速セクションと低速セクションが交互に組み合わせられるという、カレンダーの中でユニークなレーシングトラックです。スピード重視かコーナリング重視、セットアップの選択も幅広いと言えるでしょう。けしてお気に入りのコースではありませんが(笑)、LMGTE Proクラス時代には良い思い出がたくさんあります。2022年の勝利はもちろん、ハードウエットで開催された2017年の勝利は、けして忘れられません」
今シーズン、3度の表彰台を獲得しながらも、未だ勝利のない50号車をドライブするニールセンは、次のように意気込みを語った。
「シーズン残り2戦、50号車のクルーとしては、少なくとも1勝を獲得したいという思いがあります。それが日本で実現したら素晴らしいですね。私は富士スピードウェイが大好きですし、いつも日本のレースの雰囲気を楽しんでいます。日本に戻ってくることができて本当に嬉しいですし、ヨーロッパとは大きく異なる東京で過ごせることも楽しみにしています」