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4月に公開したXK8購入記Vol.4でオイル交換をした我がXK8。それから1か月あまりですでに2500kmほど取材のアシとして走り回ってしまった。少々走り過ぎな気もするが、その間平穏無事に過ごせたわけではない。XK8の出番は主に取材へ向かう時。
できるだけ降水確率の低い日に取材日を設定しているから、これまで雨天走行をあまり経験してこなかった。ところがある日の取材帰り、猛烈な勢いで雨が降ってきた。フロントガラスに撥水処理をしているので大抵の雨なら間欠もしくは手動で1度だけワイパーを稼働させるのだが、この時の降りはハンパでなくワイパーを通常スピードで動かすことにした。そしてしばらくして事件が起こった。
ワイパーブレードが外れた!
上の写真はその時の様子を再現したものだが、なんと左ワイパーのブレードが外れてひっくり返ってしまったのだ。この状態でワイパーを使い続けたらガラスが傷んでしまう。すぐさまワイパーを止めて路肩で停車。
するとロック部が甘くなっているようで、使用頻度が高くなると徐々にブレードがズレ、最終的に外れてしまったようだ。ひとまず元の正常な状態に戻して様子を見ると、やはり5分か10分ほどで外れてしまう。再度元に戻しててからは手動で必要な時だけ最小限ワイパーを使って帰宅することにした。
XK8に適合するワイパーブレードをインターネットで探してみると、見つかるのは大抵ルノー・ルーテシアと共用しているボッシュ製。値段は2本セット送料込みで4000円でお釣りがくる程度のもの。このままでは雨の日に乗れないので、速攻で注文すると2日後には到着してくれた。
新旧を比較してみると、やはり古くて外れたブレードはアームの受け部分でロックされるツメが広がり固定できなくなっていることがわかる。左が外れたということは、いずれ右も外れるということ。2本同時に交換することにした。
ちなみにXK8のワイパーはアームにウオッシャー液を噴出するノズルが装備されていて、ボンネットやその裏などにノズルが装備されているわけではない。なのでウォッシャーを操作するとワイパーの動きに合わせてウォッシャー液が霧状に広がる。
この様子が意外に楽しめるのだが、我がXK8は購入当初ウォッシャー液が噴出してくれなかった。不審に思いタンクにウォッシャー液を継ぎ足したところ、さほど入る前に溢れてきた。ウォッシャー液が不足していたのではなくモーターの不具合だろうか。原因が特定されないまま、何度か試しに使ってみたら、ある時不意に噴出してくれた。やれやれ。
ルームミラーが外れた!
珍しくプライベートで都内へXK8で移動していた時のこと。高速道路の路面の継ぎ目にある段差を乗り越えた時、視野の中で何かが動いている。それがルームミラーで、直前に角度を直したばかりだった。この角度を直した時がきっかけとなり、ミラーを固定している根本が緩んでしまったようだ。走行中に押し戻してみたが、しばらく走ると再発する。
そこで帰宅後、ルームミラーを緩めてみると簡単に外れてしまった。ルーフライニングからハーネスを少々伸ばして裏側を確認すると、ウインドー側にあるロック部を挟み込むような形状となっている。挟み込むツメ部分が広がってしまったのだろう。ペンチで挟んで締め込んでみたところ、ようやく動かなくなってくれた。やれやれ。
エンジンから盛大な異音が発生した!
ここまではコントのようなトラブルで笑って済ませられたが、今度は深刻そうなトラブルが発生した。購入時から特定の回転数にある時、エンジン右側からコトコトと音が出ていた。注意していないと聞こえないレベルなので気にしていなかった。
それからしばらく、J-Gear Labの長澤さんに修理をしてもらいタイヤを新調して不安要素がなくなった頃からエンジンを全開にすることが多くなった。購入時はアクセルを全開にしてもなかなかキックダウンしないし、エンジン自体も回りたがらない。おそらく前オーナーがあまり回さなかったからクセがついていたのだろう。
高速道路の料金所からのダッシュなど、折を見て全開にするようにした。最初の2回ほどは未燃焼ガスの匂いが気になったが、ある時から匂いもなくなりレブリミットまでしっかり回るようになった。なかなか強烈な加速力で状況が許さないとできることではないが、その後も何度か加速力を味わっている。すると以前に小さく聞こえた音が今度はアクセルオフと同時に大きめな音として聞こえるようになった。しかも走るたびに音が大きくなる。さすがにこれはヤバイかも。
そこで再度J-Gear LAbの長澤さんを頼ることになった。ワイパーの不安がなくなった雨の日にお邪魔して長澤さんにもステアリングを握ってもらい音の原因を探る。「聞いたことがない音ですね」とのことで走行中に原因は判明せず、ガレージに戻ってリフトアップしてみることに。
「特別緩んでいるパーツはないです」との所見で、これまた原因不明。そこでリフトアップしてエンジンを始動、アクセルを煽ってみたところ、回転が落ちるのと同時にカタカタともバタバタとも感じられる異音が盛大に聞こえた!
「ちょっと深刻な音です」と表情を曇らせる長澤さん。嗚呼、我がXK8はここにきてエンジンのオーバーホールにまで発展してしまうのだろうか。そのための予算を聞くのが怖くてビビリモードに突入してしまった。はてさて、深刻な事態に発展してしまうのだろうか。結果はまた次回報告する予定だ。