速さだけではないジェントル・スポーツが登場 アルピナB8グランクーペ

BMW ALPINA B8 Gran Coupe 発表!

アルピナの日本総代理店であるニコル・オートモビルズは、このほどニューモデルBMWアルピナB8グランクーペを発表した。4.4ℓV8エンジンを搭載する流麗な4ドアクーペは457kW(621ps)/800Nm(81.6kgm)を発揮し、0-100km/h加速はわずか3.4秒というハイパフォーマンスぶりを見せるモデルだ。

 

ALPINAが誇るハイエンドクーペの最新モデル

アルピナはこの度、ラグジュアリー・セグメントにおける新型モデル、BMW ALPINA B8 Gran Coupeを日本発表した。このモデルは1990年に登場した E31型8シリーズをベースとする BMW ALPINA B12 5.0 Coupe / B12 5.7 Coupe、2014年に登場した F06型6シリーズをベースとする BMW ALPINA B6 Bi-Turbo Gran Coupe の系譜を受け継ぐモデルだ。新型BMW ALPINA B8 Gran Coupeは最高水準のパフォーマンスとダイナミクス、快適性を凛々しく美しいデザインと調和させている。 触れる者の五感を満たすラグジュアリーモデルの登場となった。

プレス向け発表会は八芳園(東京・港区)で開催された。4ドアとは思えない流麗なボディにアルピナのセンスが光る。

特徴となるのは6つのポイントだ。

1  訴えかけるパワーユニット:ビ・ターボ・チャージング・システムを搭載した4.4ℓ V 型8気筒エンジンは、457kW〔621PS〕の最高出力を発揮。また、800Nm 〔81.6kgm〕の最大トルクをわずか2,000rpm から発生させ、常に圧倒的な動力性能を約束する。

2  爆発的な加速性能:静止状態から3.4 秒で100km/h まで加速、巡航最高速度は 324km/h を誇ります。アルピナが常に示す巡航(クルージング)最高速度とは、ステアリングの十分な操作が可能な速度であることを意味している。

3  沁みわたるV8 サウンド:アルピナ・スポーツ・エキゾースト・システムは、走行モードとアクセル開度に応じて、洗練された控えめなアルピナ仕立てのサウンドから、低音を力強く響かせるエモーショナルなスポーツサウンドまで幅広い響きを奏でる。

4  卓越したダイナミクス、そして独自の乗り味:長距離走行時におけるファーストクラスとしての快適性と正確なハンドリングを アルピナ独自のレシピによって調和。 ステアリングは繊細で精緻なレスポンスを提供し、アダプティブ・ダンパーによって、コンフォート・プラスからスポーツ・プラス まで様々な走行モードで卓越したドライビング・エクスペリエンスを味わうことが可能。

5  精緻なボディライン : ニュー BMW ALPINA B8 Gran Coupé の外観は、8シリーズの持つ、流れるようなシルエットを絶妙に強調するエレガントなラインを特徴としている。 アルピナによって追加されたエアロ・パーツは、このモデルの持つスポーティなキャラクターを際立たせる。そして今回、21 インチの大径ホイールがアルピナ史上、初めて標準装着として採用された。アルピナの象徴的なトレード・マークといえる伝統の 20 スポークデザインを踏襲した 21 インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイールは、 新型BMW ALPINA B8 Gran Coupeをアルピナたらしめる要素。

6  しなやかで柔らかなレザー : 高品質な素材と豊富な装備により、新型BMW ALPINA B8 Gran Coupeのインテリアデザインは、細部に至るまで豪華さと快適さを提供している。 ユーザーの要望に応じて、その手触りが印象的な高品質のラヴァリナ・レザーを用いてインテリアを仕上げることも可能だ。

発表会場に展示された、始祖となるB7S Turbo Coupe。1982年に登場したこのモデルは30台限定の生産。クーペはすべてがアルピナグリーンに塗装された。

至高のドライビング・エクスペリエンス: ビ・ターボチャージングシステム搭載の4.4ℓV8エンジン

4.4ℓV8エンジンはツインターボによって457kW(621ps)/800Nm(81.6kgm)を発揮。

搭載される V 型 8 気筒エンジンはダイナミックでありながらも、アルピナの流儀として調和された出力特性を持ち、全回転域にわたりスムーズで卓越したスロットル・レスポンスを実現。

ビ・ターボ・チャージング・システムを搭載した 4.4ℓ V型8気筒エンジンは、457kW〔 621ps〕の最高出力を引き出す。また800Nm〔 81.6kgm〕の最大トルクを、 わずか 2,000 rpm から発生させ、その供給は 5,000 rpm まで維持。発進からわずか 3.4 秒で 100km/h まで加速し、 巡航最高速度は 324km/h を誇る。

エンジンの出力特性と優れたスロットル・レスポンスは、ターボ・チャージャーとクーリング・システムの入念な最適化によってもたらされる。このスロットル・レスポンスの調律が、 アルピナらしさを瞬時に感じさせる要素であることはいうまでもないだろう。 2 基のツイン・スクロール・ターボ・チャージャーは、排出ガスのエネルギーを一瞬でブースト圧に変換し、低回転域においても瞬時に最大トルクを発生させる。 3 基のサブ・ウォーター・クーラー、大型のトランスミッション・オイル・クーラー、そしてアルピナ独自仕様のインタークーラーで構成されるアルピナ・クーリング・システムは、連続する高負荷時においても熱力学的な安定性を保ち、高性能化されたエンジンへの負荷を最適化。ちなみにALPINA B8 Gran Coupeのインタークーラーはベースモデルと比べて冷却面積が約50%広いものを採用。また、アルピナはクーラントの流路においても断面積を最適化し、流量の最大化を実現している。

アルピナ・スポーツ・エキゾースト・システムは、調和のとれたアルピナらしい独自の V8サウンドを奏でる。走行モードとアクセル開度に応じて、洗練された控えめなアルピナ 仕立てのサウンドから、低音を力強く響かせるエモーショナルなスポーツサウンドまで幅広い響きをドライバーに提供。 ステンレス製のツイン・テール・パイプは、リヤ・エプロンにエレガントに組み込まれており、そのフォルムと美しく融合。オーバル四本出しとなるリヤビューもアルピナの象徴的なトレード・マークの一つだ。

新型 B8 Gran Coupeは、最新の EURO 6d-ISC-FCM 排出基準を満たしている。 BMW の最新の排出ガス後処理技術が採用されており、4 つの SCR 触媒(コンバーター)が排出ガスに含まれる窒素酸化物( NOx)を低減し、改良型のフィルター基板を備えた 2 つの大型ガソリン・パティキュレート・フィルターが粒子状物質の排出量を抑えている。 現実に即した新しい WLTP (乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験)に従って測定された燃費は 8.4km/l 、CO2排出量は 270g/km となっている。

妥協なく、快適な動力伝達: 8速スポーツ·オートマチック·トランスミッション

アルピナ・スウィッチ・トロニック付き 8 速スポーツ・オートマチック・トランスミッションは、高性能化されたエンジン出力を、卓越したドライビング・パフォーマンスへと転換すべく、重要な 役割を担っている。トランスミッション開発のエキスパート、ZF社との協力から生まれた 8HP76トランスミッションは、シフト・ダイナミクスを新たな次元へと引き上げると同時に、アルピナらしいスムーズで快適なシフト操作を実現している。

ロックアップ機構付きのトルク・コンバーターや強化されたプラネタリー・ギヤなど、トランスミッションのすべてのコンポーネントは V8ビ・ターボ・エンジンから発せられる高いトルクを 受け止められるように設計されている。また、このハイ・パフォーマンス・トランスミッション・ユニットのオイルサンプには、アルミニウムを用い、効果的な冷却を実現している。 改良されたタービン・トーション・ダンパーは、エンジンの振動を緩和し、ドライビングとシフトの快適性を向上させている。

日常的なドライビングから、ダイナミックなドライビング・シーンまで、走行状況に応じて適切なシフトプログラムが選択されるよう設計されている。スポーツ・モード / スポーツ・プラス・ モード選択時には、シフトタイミングが最適化され、シフトチェンジはよりダイナミックな設定に変化する。一方、コンフォート・モード / コンフォート・プラス・モード選択時には、アルピナならではのトルク応答性を活かし、高速巡航時においても、エンジンは回転数を低く維持し、リラックスしたラグジュアリー・クルージングを可能なものへとしている。アクセル・ペダルを踏み込む量と速度、つまり、ドライバーの要求をトランスミッションは高感度で捉え、直感的に動力へと変換する。新型BMW ALPINA B8 Gran Coupé のステアリングを握ったドライバーは、加速する度にエンジンのポテンシャルを体感し、そしてそのポテンシャルを自在に引き出すことが可能だ。

マニュアル操作においてもこのトランスミッションは、ミリ秒単位で超高速シフトを提供する。シフトチェンジは、ステアリング・ホイールの裏に配置されているアルピナ・スウィッチ・ トロニック・ボタンもしくはオプション設定となるアルピナ・スウィッチ・トロニック・シフト・パドルで行なうこともできる。アルピナがCNC を用いてアルミニウムから削り出した、マット・ブラック仕上げのスウィッチ・トロニック・シフト・パドルは、高品質な外観と人間工学に配慮したグリップ・ポジションをドライバーにもたらす。

精密かつダイナミック、そして快適: アルピナ·スポーツ·サスペンション

速さだけでない、ジェントルな快適さ、走りの確かさがアルピナの魅力。

サスペンション開発にあたって、アルピナは欧州で最も要件の厳しいとされるテストコースを用い、数えきれないほどの試験走行を重ねた。そこから生まれたのが、長距離走行時におけるファーストクラスとしての快適性と正確なハンドリング特性、そして、横方向へのダイナミクスに対応する洗練されたサスペン ション・セッティングだ。どんな走行条件においても、バランスよく調和されたシャシーによって、高速域における高い安定性を実現している。

ハイドロマウント付きのフロント・アクスル・ストラットとアイバッハ社製スプリングの組み合わせが、乗り心地を高めるとともに、アルピナらしいバランスよく調和されたサスペンション・セッティングを実現している。また、フロント・アクスルのサスペンション・ストラットのマウントに用いるベアリングをより剛性の高いものとすることによって、ダイナミックなレーンチェンジが行なわれても、車両の安定性が保たれる設定がなされている。 ベアリングの高剛性化は、フロント・アクスルのロア・コントロール・アームにおいても行なわれており、こちらは横方向へのダイナミクスの向上に貢献している。

インテグレイテッド・アクティブ・ステアリングを装備したことで、後輪を最大 2.3°左右に操舵することが可能で、低速域では、後輪が前輪と反対方向に操舵され、これによって取り回しの良さと俊敏性が向上する。一方、高速域では後輪と前輪が同じ方向に操舵されるため、直進安定性が最大化される。

ALPINA B8 Gran Coupeの 4WD システムは BMW xDrive システムをベースとして開発されており、路面へ駆動力を確実に伝達する。リヤにはリミテッド・スリップ・ディファレンシャルが装着され、特にコーナリングにおいてALPINA B8 Gran Coupeの持つダイナミックなポテンシャルをフルに引き出している。 最適化されたトルク配分によるトラクションの向上により、コーナー入口においては車両の安定性を、コーナー出口における立ち上がりではよりダイナミックな加速を味わうことが可能となる。

カスタムメイド:高性能と快適性を高めるホイール&タイヤ

21インチのタイヤ&ホイールはアルピナとして初の標準装着となる。

アルピナは、タイヤのエキスパートであるピレリ社とともに、車両コンセプトに応じた専用タイヤを特別に開発した。タイヤ サイズは、フロントに245/35 ZR21、リヤには285/30 ZR21の組み合わせが採択されている。様々な開発作業を重ねた結果、快適性とスポーティな走行まで、幅広く対応できるキャラクターのタイヤが完成。また、フロント・タイヤにはピレリ・ノイズ・キャンセリング・システム ( PNCS)を採用し、走行時における車内の快適性、静粛性を図っている。

21 インチのホイール・デザインには、アルピナの象徴的なトレード・マークとなっている伝統の 20 スポークデザインが採用されている。 アルピナのエンブレムがレイアウトされた ロック付きのセンターホイール・カバーによって、重量バランスを最適化した鍛造ホイールの美しいフォルムが、完璧なデザインへと仕上げられている。ウインター・タイヤ向けに、 ホイール・カバーを装着しない 20 インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイールも提供可能だ。

ブレーキキャリパーはアルピナ・ブルーに塗装されており、ホワイトで「ALPINA」のロゴが入る。フロント・アクスルにはブレンボ社製の4ピストン固定 キャリパーと395mm 径のブレーキディスク、リヤアクスルにはフローティング・キャリパーと398mm 径のブレーキディスクを採用し、高負荷時においても高い安全性と熱的安定性 を実現。また、オプション設定として軽量ドリルドローターと耐熱性能の高いブレーキパッドの組み合わせも選択可能だ。このオプションを選択することにより、ペダルからのよりダイレクトなフィードバック、高負荷時におけるより優れた耐フェード性能を得ることができる。

流れるようなシルエット&モダンな室内: 充実に満ちたデザイン&エクイップメント

グランクーペを印象づけるのは、その流れるようなボディラインによって形成される、エレガントなシルエットだ。アルピナはこのデザインに対して、空力的に最適化された エアロ・コンポーネントを追加し、ニュー BMW ALPINA B8 Gran Coupeとして、独自の美しさを引き出した。

フロントエプロンに設けられた大型エアインテークを通じて、インタークーラーには十分な量のエアフローが供給される。また、スポーティなディフューザー・インサートを備えた リヤエプロンは、グラン・クーペの持つ精緻なデザインラインに溶け込み、アルピナらしく控えめなリヤ・スポイラーはクーペボディの持つ、流れるようなシルエットを損なうことなく、 そのボディラインの美しい輪郭を拡張することに成功している。

ボディカラーは手前がアルピナ・グリーンで奥がアルピナ・ブルー。
アルピナだけにオプションで用意される限定カラーだ。

アルピナ・ブルーとアルピナ・グリーンは BMW ALPINA モデルだけにオプションとして用意されている限定ボディカラーで、新型BMW ALPINA B8 Gran Coupeに独自の雰囲気をもたらす。このほかにも、BMW から豊富なボディカラーとIndividualボディカラーが提供されている。

インテリアにおいては、8 シリーズならではの、このクラスに相応しいラグジュアリーなしつらえと高品質なマテリアルによって構成される。レーザー刻印でアルピナ・エンブレムを あしらったクリスタル仕様の iDrive コントローラーやイルミネーション付きドア・シル・プレート、ウォールナットのインテリア・トリムといったエレガントなディテールが室内にアクセントを与えている。ステアリング・ホイールは、これもアルピナの流儀として、ドライバーに比類なき感触、握り心地をもたらすべく、高品質な天然のラヴィァリナ・レザーを用いて、一本一本、 手作業で丁寧に仕上げられている。BMW ALPINA モデルには、すべての車両に対してモデル固有の製造番号が記載された専用のプロダクション・プレートが装着されている。 アルピナ社のレザー・ワークショップは、ユーザーの個性を反映したインテリアを作り上げることができるよう、さまざまな選択肢からカスタマイズの楽しみを提供している。

新型BMW ALPINA B8 Gran Coupeには、多くの装備が標準設定されている。マルチファンクション・シート、ステアリング・ホイールおよびシートのヒーティング機能、レザー張りの拡張やダッシュボードのレザー・フィニッシュが含まれる予定。また、BMW 同様に最先端のナビゲーションやインフォテイメントシステム、BMWドライビング・アシスト・ プロフェッショナルなどの運転支援システムも、新型 BMW ALPINA B8 Gran Coupeには標準搭載されている。

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